交流パーティ
叔父は思い付きで行動する事が多いため、今回の話も突然だった。
「パーティ?」
「おう、せっかく魔物と人間の壁が薄くなってきた所だし店がまた始まる前にここで客連中と俺達の知り合い集めてパーティしようぜ」
「私の知り合いはほぼこの店のお客さんで構成されてるけど?」
「大丈夫だ。俺の知り合いもいるしその知り合いの知り合いに声かけてもらうから。それにこの店そんなに広くねえしそこまで大規模には出来ねえしな」
「まあ、それならいいかも」
「だろ? まあ戦争なんてきな臭い噂が広がってるんだ。ここいらでパーッと魔物と人間入り混じりで楽しもうぜ。あ、飯は外注するから大丈夫だがまあ一品くらいは作ってくれや」
「ええ……外注した料理に私の料理混ぜるの?」
「店の連中が好きなんだから良いだろうが。ああ、パンで良いぞパンで。お前最近色々焼きまくってるじゃないか」
「それはそうだけど、そんなに量は作れないよ」
「多少あればいいんだよ。他の料理もあるんだから」
「そういう事なら、まあいいか」
そんな風に適当な感じで始まったパーティだが、当日になれば結構な人が集まった。
叔父さんの知り合いの人達は魔物との共生に賛成派の人が多く、今回の事がきっかけになるならばと集まってくれたし、お店のお客さんや町のお店の人達も来てくれることになってそれなりに大きな集まりになったのだが。
ガヤガヤといつもより少し賑やかな店内は二つに割れている。
人間側と魔物側に綺麗に分かれているのだが、お互いがお互いをチラチラと気にしているようだ。
「いやあ、タケルの姪だと聞いたからどんな破天荒な子が出て来るかと思っていたがいい子じゃないか」
「そりゃどういう意味だ? 俺が破天荒だとでも」
「お前を破天荒と呼ばずに何と呼ぶんだ」
そう真顔で言うのはこの世界での叔父さんの親友ポジションにいる人らしい。
お互いに遠慮がないのがわかる。
この人もチラチラと魔物の人達の方を気にしているが、なかなか話しかけには行けないらしい。
人が集まって来たので元々顔見知りのお客さんや町のお店の人達の中でちらほら会話は始まっているのだが、今日が初対面の人達はそうもいかないようだ。
何か声掛けでもした方が良いのだろうか、でも……
「おい、アヤネ」
「何、叔父さん?」
「現実逃避してないで良いから早くあの三人の中に割り込んで来い。パーティが始められないだろうが」
「……見ない様にしてたのに」
気が付いていたが必死に見ない様にしていた店の入り口付近。
集まった人達も気にはしつつも関わりになりたくないのかあまり見ない様にしている場所。
入り口付近で火花を散らす見慣れた三人の男性をちらりと見つめる。
初めに挨拶を交わしてから一切会話せずに視線を交わしている笑顔の男性一人と無表情の男性二人。
にらみ合っている訳では無いのに視線がそらされないのが逆に怖い。
独特の空気を醸し出す三人のせいで周りが余計に委縮している。
なんでこの人達は同じタイミングで来たんだろうか。
「前はここまでじゃなかったのに」
「久しぶりに三人揃ったせいもあるがほとんどお前のせいだろうが。良いから行ってこい」
叔父に背中を押されて渋々と三人の方に向かう。
ああ、足が重い。
「おいタケル。あの子一人行かせて大丈夫なのか」
「むしろあいつが行かないと解決しねえんだよ。見てりゃ分かる」
そんな声が後ろから聞こえるのにがっくりしながら、店の中央に不自然に開いた道を通って入り口に近付く。
ここまで魔物と人間で別れなくてもいいのに……とりあえず早くサーラでもミリティ達でもいいから来てほしい。
「あの、三人とも……」
そろそろと声を掛けるとパッと視線がこちらに集中する。
無表情から笑顔に変わった三人に引き攣り笑いしか返せない。
「アヤネ」
「こんにちは、今日は呼んでいただいてありがとうございます」
「店もそろそろ再開だろ? よかったな」
「あ、うん。ありがとう」
話しかけた途端にあの妙な空気が霧散する。
無表情から一転して少し微笑んで私の名を呼ぶロインと、穏やかに一礼したヴァイス、いつもの様に気楽に話しかけてくれるルスト。
あっけにとられたような空気が背中の方から伝わってくるのに苦笑しながら彼らを叔父の方まで誘導する。
何故かニヤニヤして待っていた叔父とその友人の二人に嫌な予感を覚えつつそばまで行く。
「お前ら入り口で止まるなよな」
「ああ、すみません。変な所で止まっていましたね」
「そういやそうだな、悪かった」
「どのみち店内は割れているようだが」
きょろきょろと周りを見回してそう言うロインに半分はお前らのせいだよと叔父が突っ込みを入れる。
きょとんとした三人は全く気が付いていなかったようで叔父が肩を落として脱力していた。
そんな話をしている横で叔父の友人がにやにやと笑いながら話しかけて来る。
「いやあ、そういう事か。若いって良いな!」
「……あなたが叔父さんの友人って事にすごく納得しました」
笑顔の質がそっくりだこの二人。
妙な空気が霧散した事で、とりあえずパーティを始める事を叔父が宣言した。
パーティが始まっても未だにお互いの様子をうかがう参加者たちも問題だが、このままここにいると冷やかしにあいそうなのも問題だ。
どうしようか悩んでいると、ちょうどサーラ達が来たのでこれ幸いとばかりに彼女たちに駆け寄る。
「皆いらっしゃい!」
「やっほーアヤネ、呼んでくれてありがとう」
「この間集まったばっかりだけどね」
「それでもこういう場は嬉しいよね」
そう言ってにこやかに会話しだした彼女達に救われた気分になりつつワイワイとその場で話し出す。
魔物も人間も入り混じりで話し出した私達にさっきとは違う意味の視線が集まるが、きっかけが出来ればどうにかなるのかちらほらと近くの人達と会話し始める人たちも出て来た。
新しく自警団の団長さんや果物屋さんの一家も来たりして人数も増えていく。
「ジェーンも後から来るって。赤ちゃんも生まれたから連れて来るって言ってたよ」
「わ、本当? すごい楽しみ。あ、でも赤ちゃん生まれたてで外出して大丈夫なの?」
「え、何が?」
「もしかしなくても赤ちゃんも丈夫みたいだね」
「いいなあ……」
「出産直後にそこまで動けるのは本気で羨ましいよね」
「ねー。でもまた五人集合できるのは嬉しいな」
「サーラ、幼馴染君は連れて来てないの?」
「無いよ! からかわれるのが目に見えてるでしょ!」
「えー、じゃあミリティは? 精霊さんいないの?」
「まだ家から出てくる日のが少ないんだってば。後、恋人じゃないから」
えー、という声が複数揃ったが、ミリティの気にする男性はあまり家から出てこないと聞いていたので仕方ないのかもしれない。
「セリスは精霊さんの顔は知らないの?」
「見た事はあるけど正式に紹介はしてくれないんだよね。私はちゃんと紹介してるのに」
「いやタケルさんじゃん! 紹介されるまでも無いし、何ならそこにいるよ!」
「叔父さんの顔は死ぬほど見慣れてるから私もそこは紹介いらないよ……」
いつの間にか正式に付き合いだしたらしい叔父さんとセリスだが、自警団の団長さんは知らなかったらしい。
私達の会話を聞いていたらしい団長さんが叔父さんに詰め寄り、ヴァイスが苦笑いでそれを止めているのが見えた。
横に立っているルストとロインは呆れた顔でそれを見つめている。
叔父さんの親友が若い恋人作りやがってと叔父の頭を軽く叩き、良いだろうと返す叔父に更に団長さんが詰め寄っていた。
なんだか仲の良さそうな三人だ。
私が叔父さんくらいの年齢になった時にもサーラ達とああいう風に仲良く出来ていたらいいな、なんて思う位には楽しそうに笑い合っている。
せっかくパーティ用のご馳走もそろえたので女四人で甘い物中心に食べながら、いつものノリで途切れない会話を楽しみつつちらりと周りに視線を向ける。
さっきまでしっかり店内を二分していた人達はポツポツと会話を始めたり、食事を取ったりしていた。
とはいえ魔物と人間で交流しているのは果物屋さんだったり自警団の人達だったりで、初対面の人達は中々話せていないように見える。
まあ無理に間に入ったりはしなくて良いと叔父に言われているし顔合わせくらいの感じで良いのだろうけれど、せめて終わる頃にはもう少し交流できていると良いなあなんて思う。
会話は無くてもお互いに嫌悪感がある感じでは無いし、話し始めるのも時間の問題だとは思うのだけれど。
新しく何人か来たお客さん達も同じ様な反応だし、何かきっかけさえあればとは思うのだが特に思いつかない。
サーラ達と話しながらもどうしようかと悩んでいると入り口の扉が開いたので視線を向ける。
「あ、ジェーン! と、こんにちは」
「アヤネ、今日は呼んでくれてありがとう」
「こんにちは、店主さんはいるかな?」
入って来たジェーンと旦那さん、旦那さんの方は叔父の方に向かって行ったのでこの場にはジェーンだけが残る。
叔父に頭を下げた後、ロインにも頭を下げた旦那さん。
ロインも軽く手を挙げて返していたのできっと知り合いなんだろう。
その場で話し始めた旦那さんから視線を逸らしてジェーンの方に向き直る。
彼女の腕の中にはおくるみに包まれた小さな赤ん坊が抱かれていた。
「無事に生まれたんだね! おめでとう」
「ありがとう、パーティに間に合って良かったわ」
そう言ったジェーンが興味津々に覗き込もうとする私達の顔を見て可笑しそうに笑う。
腕の中の子を軽く揺らしてあやしながら少し角度を変えて、周りを囲む私達に顔が見える様にしてくれた。
ダークエルフの両親から遺伝したであろう黒い肌と、幼いながらも美しい顔立ち。
四人がじっと覗き込んだのに気が付いたのか閉じられていた瞳がうっすらと開いて私達の顔を見る。
もう目は見えているようで、そこはやはり人間と魔物の差があるのだろう。
大きな目が細められてニコーッという効果音が付きそうなほど満面の笑みを浮かべてくれた。
「可愛い!」
「本当、可愛いーっ!」
四人全員で叫ぶように可愛いを連呼する。
店にいる人たちの視線が集まってきているようだったが、四人の内の誰一人として気にしていない。
楽しそうな笑い声をあげる赤ん坊に四人とも釘付けだ。
伸ばされた小さな手が私の指をキュッと握りこむ。
可愛い、と悲鳴のような声が四つ揃った。
「……なんだあのテンション」
「あんなハイテンションな彼女は初めて見ました」
「女はかわいい子供や動物に弱い奴が多いからなあ」
「そういうものなのか?」
「まあ、平和で良いという事でしょう」
叔父のいるあたりから聞き覚えのある声でそんな会話が聞こえるが、聞こえなかった事にして赤ちゃんの顔を覗き込む。
相変わらずにこにこと笑う親友の子の周りには癒しのオーラが飛び交っており、つられて全員が笑顔になっている。
「アヤネ、抱っこしてみる?」
「え、いいの?」
ジェーンからそっと赤ちゃんを受け取る。
思ったよりもずっしりとした重みと温かい体温。
「え、ここで支えたらいい?」
「そうそう、手はもう少し上の方が良いと思うわ」
こんなに小さな赤ん坊を抱っこするのは流石に初めてなのでジェーンに色々聞きながら安定した位置を探す。
母親であるジェーンの腕の中から私の腕に移ったからかきょとんとした赤ちゃんがまたご機嫌に笑いだした。
「うわーうわー、可愛い……」
「もうさっきからこれしか言ってないけど可愛い!」
「いいなー、私も赤ちゃん欲しい」
「アヤネはその気になればすぐ出来るんじゃない? 今なら相手選び放題だし」
「ごめん今の無しで」
後ろから飛んできた複数の視線には一切気が付かないフリをして腕の中の赤ちゃんの顔を覗き込む。
ご機嫌に笑い続けるこの子には魔物や人間の壁なんて一切存在していない。
「皆も早く生んでね? 私の子供が一人だけ大きくなっちゃうわ」
冗談交じりでそう笑ったジェーンに皆で笑う。
「そうだねー、私達の子供がみんな仲良いとか楽しそう」
「ただこの子がみんなのお兄ちゃん、お姉ちゃん? になるのは決まったね」
「男の子だからお兄ちゃんになるわね」
「男の子かあ、将来すさまじいイケメンに育ちそう」
「わかる。私達の子供がみんな女の子だったら争奪戦になりそう」
「あー、確かに。絶対イケメンになるよこの子」
こういう感じで仲が良くなった魔物と人間の子供たちが増えていけば共生なんて意外と簡単になされるのかもしれない。
もっとも今がその親世代が仲良くなるための時間の真っ最中なのだけれど。
「名前は決まってるの?」
「まだ。もう少ししたら私達がいくつか候補を考えた中から森の神様にお伺いを立てる形で決まるから」
「へえ、そんな風に決めるんだね」
「あたしもそういう感じで決めるんだけど人間は違うの?」
「え、どうだろう。私は大体両親が決める物だと思ってるけど」
「同じく。神様とかは基本的に挟まないなあ」
「もしくは親族とか? でも大体両親が決めるよね」
「そうなんだ」
文化の違いは至る所にあるようだ。
人間は大体みんな同じだろうが、魔物は種族ごとの違いもあるだろうし色々聞けるのは面白い。
そう言えば彼らと私の子供が出来たとしたらどうなるのだろう。
ロインやルストとなら吸血鬼や狼男とのハーフになるのだろうし、ヴァイスとならばリャナンシーのクォーターになるのだろうか。
向こうの遺伝子多めで生まれた方が絶対美形になるな。
いやいや何を考えてるんだ私は。
そう頭の中に浮かんだ疑問を振り払って、ジェーンに腕の中の赤ん坊を返す。
サーラ達も順番に抱っこさせてもらっていたが、誰が抱っこしていても人見知りもせずにニコニコと笑う赤ちゃんに四人ともメロメロだ。
しばらく赤ちゃんを囲んでワイワイと話していたのだが、ジェーンの旦那さんがこちらへ来たので一旦話を止める。
ずっと抱いているのは疲れるだろうと赤ん坊を受け取った旦那さんに笑顔でお礼を言うジェーン。
「幸せいっぱいのママって感じだね」
「ねー」
そんなふうにサーラとコソコソ話していると、叔父たちも近寄ってきて旦那さんの抱く赤ん坊の顔を覗き込んで楽しそうに話し出す。
旦那さんと穏やかに会話するロインはどうやら上司的な立ち位置らしく、後で城の部下が祝い品を送ると言っていたぞなんて言っていたし、ルストは赤ん坊を覗き込みはするものの小さすぎて怖いから自分は絶対に触らないと言い張っている。
ヴァイスは赤ん坊を覗き込んでいた団長さんに何か言われて、彼にしては珍しく思いっきり慌てていた。
平和な光景だなあなんて思いながら見ていたのだが、話しすぎて喉が渇いて来たので隅にまとめ置いてある飲み物を取りに行く事にした。
サーラ達は叔父とセリスをからかっていたので一人でその場から離れる。
途中途中で話しかけてくる顔見知りの人達と話しながら目的のテーブルに向かう。
ダンジョン側の扉の側に設置されたテーブルからジュースを一つ取ると、後ろから伸びてきた手がその隣にあったジュースを取った。
振り返ると見慣れた銀色の髪が揺れるのが視界に映る。
「ロイン」
「楽しそうだったな」
そう言って笑う彼は私と同じように一人でここに来たらしい。
さっきまでいた場所を見るとヴァイスは相変わらず団長さんに何か言われているようだったし、ルストは叔父やジェーンの旦那さんから赤ちゃんを抱っこしてみないかと勧められているようで必死に逃げようとしている所だった。
私の友人たちはその様子を見て笑っているし、ロインがこちらに来た事には気が付いていない様だった。
「……知らない間に君に関しての俺の敵が増えているようだが」
私の視線の先を辿ったロインがそう言ったのを聞いて思わず肩が跳ねる。
彼らに誰から告白された、なんて具体的な名前はもちろん出していないのだがここに来た時の様子、そして今の言葉で全部バレている事に気が付く。
はは、と乾いた笑いしか返せない私を見て意地悪そうな笑顔を見せたロインだったが、まあ良いさと言ってジュースを一口飲んだ。
「俺は正直人間と魔物の共生にそこまで興味はない。するならすれば良いし、しないならしないでも良いと思っている」
騒いでいる叔父たちを見ながらポツリとそう言ったロインの横顔を見る。
私の視線に気が付いたらしい彼がこちらを見てふっと笑った。
「共生しなければ君と決別するというのなら俺も色々考えるが……まあさっき君が友人達と楽しそうに話しているのを見ていると共生も良い物なのかもしれないとは思うがな」
「ロイン……」
笑う彼に返事を返そうと口を開いた瞬間、彼の姿が目の前から掻き消えた。
続いて何かに包まれるような感覚と轟音、衝撃。
一瞬の浮遊感を感じたと思ったら背中が壁に叩きつけられた。
さっきまで魔物と人間が少しずつ交流をしていた筈の店内に煙が立ち込めている。
周り中から悲鳴が上がったのが聞こえた。
穏やかな空気から一転して何かの唸り声のような物と悲鳴が響く周りの様子に頭が付いていかない。
「っ……」
混乱する私の耳元で小さく声が聞こえて視線だけ下へ向ける。
「……っロイン!」
私を抱き込むようにしていたロインの顔が私の肩のあたりに押し付けられている。
いつの間にか出していたらしい彼の翼の片方が妙な方向に曲がっているのが見えて一気に思考がクリアになった。
彼から流れた赤い血が私の体にべっとりと付着している。
さっきまでいた場所、ダンジョンの前のドアが消えて見た事も無い魔物達が店内に走りこんでいるのが見えた。
そのドアは私のすぐそばに原形をとどめないほどぐちゃぐちゃになって落ちている。
彼に庇われた、そう把握して心臓が嫌な音を立てる。
「ロイン、ロイン!」
「っ平気だ。翼に当たっただけだ」
苦し気に顔を上げたロインが辺りを見回す。
「ダンジョンの逆流だと……あの結界を越えて?」
ロインのその言葉に何が起こったのかようやく把握できた。
ダンジョンから魔物が飛び出してきている。
ロインたちとは違う、人間も魔物も襲う凶暴な魔物が。
「なんで、だって……結界があったのに」
ミリティと共にあの扉の先に行った時のことを思い出す。
彼女たちは無事だろうか。
ジェーンだって赤ちゃんを抱っこしているのに。
血だらけのロインの肩に触れながら、こちらへ走って来る魔物の姿を見つけて小さく悲鳴が零れた。




