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きっかけの二歩目(ルスト編)

 爽やかな朝、今日も今日とていつものキッチンで料理中。

 大量の油の中に数枚のトンカツが浮いているのを箸でひっくり返していく。

 朝っぱらからトンカツかあ、と思わない事も無いが若干慣れてきた気がする。


 その光景を正面から今日のメニューであるカツサンドを食べながらじっと見つめてくるルスト。

 その横でルストに付け合わせのトマトを貰ったモモがモグモグと口を動かしている。

 この二人が揃って食べている所が最近癒しに感じて来た。

 久しぶりに店に出ている叔父が受付から声をかけて来る。


「彩音、俺にもカツサンドくれ!今の内に食っちまうから」

「はいはい、ちょっと待ってね。今揚がるから」


 叔父にそう返して揚がったばかりのカツをまな板にのせる。

 少し熱いのを我慢しながらザクっと音を立てながらカツを切っていく。

 美味しそう、しかし私には朝からこれを食べるほど強い胃腸は無い。

 カツは夜に食べる事にしてさっきハムサンドを食べておいた。

 じっと私の手元を見ていたルストが呟く。


「揚げたてのザクっとしたのも美味そうだな」

「ああ、そういえばルストは朝に来るから定食スタイルのは食べないもんね」

「……今真剣に来る時間を変えようか悩んだぜ」

「ダンジョンが解放されてからずっと朝一で来てるお前がか?! 彩音の飯の効果は凄いな」


 しみじみという叔父の言葉を聞いて、そこまで気に入って貰えると嬉しいなあなんて思う。

 嬉しいついでに箸で掴んだ一切れをルストの方に差し出してみる。


「じゃあ一切れサービスするよ。サンドイッチにする都合上、大きいカツははみ出した分切らなきゃいけないから余るんだよね」


 ルストの空になったお皿に乗せようと、カウンター越しのお皿に向けて箸を伸ばすと腕をガシッと掴まれる。

 そのまま箸先にルストが齧り付き、一口で口に入れたカツをモグモグと咀嚼する。

 ええ……これは色気も何もあったもんじゃないけどあーんしたのと同じではないのか、なんて考えが脳内に浮かぶがルスト本人は何も気にせずにカツを飲み込んだ。

 ピンと立った耳と大きく振られる尻尾が彼が喜んでいる事を示している。

 尻尾の風圧が飛んで来るせいか、カウンターの上のモモがちょっと迷惑そうな顔をした。


「美味っ!アヤネ、ありがとな。やっぱりたまには昼時に来るかなあ……朝の飯も美味いけどこれも食いたい」

「食い意地が勝つか、戦いたい欲求が勝つか見ものだな」

「叔父さんのも出来たよ、カツサンド以外も食べる?」

「おう、一式全部くれ」

「はいはい」


 サンドイッチを食べながら何やら真剣な顔で書類を見始めた叔父の邪魔をしないようにルストと話す。


「にしてもお前の腕細いな、もっと食った方が良いんじゃねえの?」

「ええ……そんなに細くないしそれなりには食べてるよ」

「そうか? でも今日だってカツ食って無いんじゃないか?」

「いや、流石に朝からカツはきついよ。皆みたいに戦うわけじゃないしそこまで肉を欲してないしね」

「そんなもんなのか……」


 じっと私の腕を見てくるルストに何となく居心地の悪い思いをしていると、思ってもみなかった発言が彼の口から飛び出した。


「お前、なんか美味そうだな」

「…………は?」


 たっぷり間を開けて出た私の精一杯の疑問の声も彼には届かないらしい。


「うん、美味そうだ。なんとなくだけど」

「食べられる趣味は無いんだけど」

「俺も人を食う趣味は無い、でも何となくお前は美味そうだ」


 視線を逸らさないルストに本当に食べる気が無いのはわかっているが、なんとなく身の危険を感じなくもないので話題を逸らす事にした。


「あー、あのさ。ルストにちょっとお願いがあるんだけど」

「ん、なんだ?」

「これなんだけど」


 そう言って両手から少しはみ出すくらいの四角い包みを彼に渡す。

 素直に受け取ってくれた彼に話題を逸らす事に成功した事を確信してホッとした。


「前からお弁当が欲しいって言ってたでしょう?叔父さんに相談したらやってみたらいいんじゃないか、って言ってくれたんだけど私本格的なお弁当って作った事無くて」

「え? じゃあこれ弁当か?!」

「うん、今日お昼に出す用のトンテキ丼を私なりにお弁当用の味にしてみたんだけど」


 お昼に出す用に作ったバター醤油味のトンテキ丼。

 軽くにんにくを効かせたタレがよく絡んで我ながら良い出来なのだが、お弁当用はタレを煮詰めて少し濃いめの味にしてみた。


「実験台みたいで申し訳ないんだけど、ちょっと味見兼ねて試してみてくれない?あ、もちろん今日はお金いらないよ。私が友達にお願いしてるだけだからね」


 彼にお金を出されるのは何か違う気がするので先手を打ってそう言えば、嬉しそうにお弁当を見ていたルストの表情が固まる。

 受付の方に居た叔父の顔も若干引きつっているがどうしたんだろうか?


「ルスト? どうかした?」

「……いや、なんでもねえ。俺もよくわからん。ともかくこの弁当は貰っていいんだな?」


 固まった表情から一転して満面の笑みになったルストがいそいそとお弁当を彼の荷物の中にしまい込む。


「よろしくね、大丈夫だとは思うけど中でぐちゃぐちゃになってたりしたらごめん。その時は遠慮なく教えてね。詰め方変えるから。」

「おう! 今日の昼が楽しみだぜ。いつもはダンジョンの中に落ちてる果物とかで済ませてるからな。」


 前にも聞いた気がするんだけどその果物は食べて大丈夫な物なんだろうか。

 ルストが平気そうだから大丈夫なんだとは思うけど。

 お弁当を入れた鞄を笑顔で見つめるルストを見て、こんな顔をしてもらえるならやっぱり本格的にお弁当始めようかな、なんて思う。

 今まで見た事が無い位にウキウキとした様子でダンジョンへの扉を潜って行くルストにいつもの言葉をかけて見送り、カツサンド作りに戻る事にした。

 お弁当の感想は明日聞けるだろう。

 戦闘する事も踏まえてなるべく左右に寄ったりしないように詰めたつもりだが……ぐちゃぐちゃになって無いと良いんだけど。

 そんな心配をしながら黙々とサンドイッチのセットを完成させていっていると、書類を見終わったらしい叔父が声をかけて来た。


「そういやジェーンちゃんの結婚式だがお前も参加するんだろ?」

「もちろん、叔父さんも行くの?」

「おう、ダークエルフの長の息子の結婚式だから結構大々的だしな。知り合いも大勢来るし。普段このダンジョンには来ない魔物も集まるし、人間のお偉いさん方も来ると思うぞ」

「そうなんだ、会場の集落の場所ってわかる?」

「ああ、当日はちゃんと連れて行ってやるよ。後はそうだな……自警団の代表で数人来るだろうから当然ヴァイスは参加だろうし、ロインも魔王の元幹部って事で地位は高いから参加すると思うぜ」

「へえ、そういえば個別に仲良くはさせてもらってるけど、あの二人が話してる所は見た事無いなあ」

「……そうだなあ」


 何故かニヤつきながらこちらを見てくる叔父に思わずしかめっ面になる。


「何?」

「いやあ、楽しみだなあと思ってな。お前が修羅場に巻き込まれてどうしようもなくなった時は助け舟位なら出してやるよ」

「は、修羅場?」


 何で親友の結婚式でそんな修羅場が起こるのか。

 しかも私が巻き込まれる事前提みたいな発言だし。


「可愛い姪がモテて俺は嬉しいぜ」

「よくわからないけど何? 恋愛の話なの?」

「お前結構鈍いな……まああいつらも自覚してるわけじゃなさそうだし、この先に期待しておくぜ」


 頭の周りにハテナマークが飛んでいるであろう私を無視して叔父が一人で納得している。

 微妙そうな顔をしている私に気が付いた叔父が更に笑った。


「お前は今好きなやつはいないのか?」

「ええ……恋愛話ならジェーンとサーラとの女子会で話す分でお腹いっぱいなんだけど」

「おお、ちゃんとそういう話もするんだな。一応お前も結婚適齢期ってやつだろう? 店に缶詰めにしちまって申し訳ないと思ってるんだぜ」

「ちゃんと休日は貰ってるから別に気にしてないよ。そもそも適齢期の話で言ったら私より叔父さんが先でしょう?」

「俺はそのうち事故にあったみたいにいきなり結婚するから、今は相手が居なくても大丈夫だ」

「なにそれ……」


 意味の分からない事を言って笑う叔父に余計に頭が混乱する。

 事故って何、どういう状況なの?

 どうせ聞いても答えてはくれないのはわかっているので聞き返しはしないが、この叔父ならいつか本当にいきなり結婚しそうな気はする。

 ふと真剣な顔になった叔父がこちらをひたと見据えてきた。


「え、何?」

「お前は誰かに告白されたら試しに付き合うか?」

「はあ?!」


 なぜ叔父と真剣に恋愛談義なんてしなければならないのか、そう思ったが妙に叔父が真剣なので少し考えて口を開いた。


「その告白が真剣なら私も真剣に考える、冗談交じりとか遠まわしとかなら流しておくかな」

「お前が誰かを好きになったら?」

「何なのこの話題? 好きになった相手が既婚者とかでもない限りはちゃんと言うよ。そこでずっと思いを秘めている様な性格じゃないし」


 何故か感心したような顔をする叔父に結局何なのかと聞けば、笑顔が返ってくる。


「なら少なくとも今は何も進まねえなと思っただけだ。さっきの誰かさんみたいに友達呼ばわりされる事に違和感感じてる程度じゃだめだって事だろうし」


 自分だけ納得したような叔父。

 意味が分からず聞き返そうとしたが、タイミング悪く扉の音が響きお客さんが入ってきたため結局うやむやになってしまった。

 それにしても何で私は叔父と恋愛話なんてしてたんだろうか。

 今更微妙に恥ずかしい気分になって来た。

 結局この後もバタバタと食事の提供をしている間にこの話題の事は頭から消え、叔父が話を蒸し返す事も無く一日が終わった。



 ______



 そして次の日、上機嫌のルストがいつも通りの早朝にご飯を食べに来た。

 本日のおにぎりは牛肉のしぐれ煮を中に詰めて握った物だ。

 肉のおにぎりの種類って少ないよなあ……お客さんが全員肉中心の食事を好む弊害が出始めた気がする。

 生姜を多めに入れて限界まで煮詰めたしぐれ煮はそれ単体でもすごくご飯が進むくらいには美味しいのだが、もう何回か出した事がある。

 お客さんからは好評だし、また食べたいと言ってくれはするのだがもう少しレパートリーを増やしたい所だ。

 今度本屋にでも行ってみようかな、なんて思いながらルストにおにぎりのセットを渡す。


「はい、お待たせしました」

「サンキュー。昨日の弁当も滅茶苦茶美味かったぜ、久しぶりに充実した昼飯だった。」

「本当? 良かった、中身左右に寄ったりしてなかった?」

「全然綺麗だったぜ、弁当売られるの楽しみにしてるな」

「ありがとう、もし良ければなんだけどもう一回だけ試してもらえない? 丼はいけるのがわかったから、今度はご飯とおかず別々に入れたものが大丈夫か知りたいんだ」


 そう言って今日もまたお弁当を差し出すと、ルストの瞳がわかりやすい位に輝く。


「マジで?! よっしゃ、今日も美味い昼飯が食えるぜ!」

「朝と使ってる具材が同じなのは申し訳ないんだけどね、今日は牛肉だったから味は変えて焼肉弁当にしてあるよ」

「食材が同じくらい全然いいぜ! 味付けが違うし全然気にならねえよ」

「それならいいんだけど、じゃあまた感想よろしく」


 おう、と何時もの様に元気よく返事を返したルストが昨日と同じように荷物にお弁当を入れようとして、何かに気が付いたように一度お弁当を横に置き荷物の中に手を入れる。

 荷物から取り出した手の平サイズの箱をこちらへと差し出してきたルストがにやりと笑う。


「忘れる所だったぜ、昨日ダンジョンで見つけたんだが弁当の礼にアヤネにやるよ」

「え……気を使ってくれなくていいのに。むしろちょっと実験台みたいな感じで渡しちゃってたし」

「俺が良いと思ったんだからいいんだよ、俺は使わねえしアヤネは持ってて損はねえもんだと思うぜ」

「あ、ありがとう」


 差し出された箱を受け取ると可愛らしい包装紙に包まれているが少し歪んでいるのがわかる。

 普通に考えてダンジョンに落ちている物に包装紙が付いている訳は無いのでわざわざ包んでくれたようだ。


「ルストが包装してくれたの?」

「おう、あんまり綺麗じゃなくて悪いな」

「はあ?! ルストが包装?!」


 驚愕の声を上げる叔父を見てルストが不機嫌そうな声を出す。


「なんだよ? 他の奴ならともかく、アヤネに渡すもんを剥き出しで渡したりしねえよ」

「そ、そうか……お前町にあんまり行きたがらねえくせによくそんな可愛らしい包装紙買いに行けたな」

「包装紙はダンジョンには落ちてねえからな、その位仕方ねえさ。その包装紙ならアヤネのエプロンの柄に似てるし嫌いでは無いだろ?」


 苦手な町まで行って私の気に入りそうな包装紙を買って、更に自分で包んでくれるなんて……まだ開けても無いのに嬉しさが沸き上がって来る。

 手の上にある箱がすごく大切な物に思えて来た。

 包装紙を絶対に破らないようにしようと決めて、そっと包みを開けていく。


「そんな丁寧に開けなくてもいいんだぜ?」

「や、包装紙ごと大切にする事に決めたから破らないようにしないと」


 なんだそれ、と少し照れくさそうに笑うルスト。

 見た目パンク系のワイルドな人が見せるギャップにキュンとなりながら、包装紙をたたんで横に置いて箱を開ける。

 箱の中にはシンプルなイヤリングが入っていた。

 三日月のチャームが揺れる女性向けの可愛らしい物だ。


「わ、可愛い!」

「気に入ったか? それ状態異常攻撃無効の効果が付いてるから普段から着けておくと何かあった時便利だぞ」

「え?」


 ダンジョンで見つけたんだから普通のイヤリングでは無いとは思っていたが、結構レアな物なんじゃないだろうか。


「え、結構珍しい物なんじゃないの?」

「ん? まあ結構深い所まで攻略すればたまに落ちてる、ってくらいだな」

「そんな珍しい物、本当に私が貰っても良いの?」

「おう、つーか俺がそれ着けててもおかしいだろ。そもそも俺は状態異常になりにくい体質だしな」

「……じゃあ、遠慮なくいただきます。ありがとう、大切にするね」


 そういえばこの世界に来てプレゼントなんてもらったのは初めてだ。

 嬉しさを噛み締めながら、汚れない場所に包装紙と共に置きに行く。


「おいおいルスト、彩音より前からお前の世話してた俺には何か無いのかよ?」


 冗談交じりでそう声をかけた叔父に、ルストがジト目で返す。


「タケルは俺でも太刀打ち出来ねえ位の毒耐性持ちだろうが。殺しても死にそうにない面しやがって。必要ないだろ」

「俺が毒耐性持ち?」

「状態異常無効の体質の奴が猛毒状態になった料理食ってピンピンしてんだろうが」

「……おいルスト、それは俺の手料理の事か?」

「他に何があんだよ」


 至極真っ当な意見で返したルストにグッと黙り込む叔父。

 確かにあの料理を食べて平気なら世界中の毒はすべて無効化されそうだ。

 まったく、とブツブツ言いながら受付業務に戻った叔父を見送りルストに声をかける。


「ありがとう、今度友達の結婚式があるからそこにも着けていけるし、普段も付けられそうなデザインだし、大切にするから」

「おう、結婚式なんてあんのか。堅苦しそうだな……まあ楽しんで来いよ」


 口振りからしてルストは来ないらしい。

 まあすべての魔物が招待されているわけじゃないだろうし、ルストは苦手そうな場だ。

 それにしても、お弁当の代わりにこんな良い物貰ってもいいんだろうか。

 流石に釣り合わなすぎる気がする。

 少し悩んで、本人に聞いてみるかと思い立った。


「ルスト、流石にこれの代価がお弁当じゃ釣り合わないし何か欲しい物とかやってほしい事とかない?」

「そんなん気にしなくて良いって、俺がやりたいからやったんだし」

「うーん……」


 そう言われてもさすがに気を使う位には価値の差がある。

 悩む私に、ハッと何かに気が付いたような顔をしたルストが声を上げた。


「じゃあ、今度の休みの日に飯食わせてくれねえか? この日なんだけどよ、いつも狩りしてる森が調査かなんかで一日入れなくなっちまって。町に行くのは憂鬱だしこんな日に限ってここは休みだしどうしようかと思ってたんだよ。」


 ルストが指差したカレンダーの日付は少し先の休みの日だった。

 この日は特に何の予定も入っていなかったはず。


「私は構わないけど、それだと結局お礼が私の料理になっちゃうんだけど」

「俺は嬉しいからいいんだよ」

「なら良いよ、ここの食堂で良い?」

「おう、じゃあ昼頃来る! 安心したぜ、一日断食かと思ってたからな」


 そこは前日に多く狩っておくとかしないんだろうか、と思ったが口には出さないでおく。

 いつも美味しい美味しいと食べてくれるルストに、おにぎりとサンドイッチ以外のご飯をご馳走してあげたいと思っていた所だったし。


「じゃあ、俺はダンジョンに行ってくるぜ。今日の弁当も楽しみだし、休みの日の飯も楽しみにしてる!」

「頑張って美味しい物作るよ。何かリクエストがあったら言ってね。行ってらっしゃい、気を付けて。」


 手を振ってダンジョンへ向かうルストを見送り、何を作ろうか考える。

 朝には出せない肉中心のメニューが良いよね、普通にご飯を出しても良いけど何か特別感のあるものは無いだろうか。

 そんな事を考えている私を後ろから見つめていた叔父が意外そうな声でポツリと呟いた。


「こりゃあ、意外と早く動き出すか? ……後の二人はどう出るか見ものだな」


 呟きを聞いた私が何の事かと問いかけても笑ってごまかされてしまった。

 何故かいつもよりも楽しそうな叔父が、来店したお客さんの相手をしているのを見ながら首をひねる。

 まあ最終的には、叔父さんの考える事って突拍子も無い事が多いし考えてもわからないよね、と自己完結して私も仕事へと戻る事になるのだが。


 そういえば、休みの日にジェーンやサーラ以外の人と遊ぶのは初めてだ。

 遊ぶというよりは食事会になるんだろうけど、なんだか楽しみに感じる。

 何となくワクワクしてきて、どんなご飯を出そうか考えながら仕事を再開した。






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