ジャン・レップ対サレイド
いよいよ試合開始間近となった。
だが翔は未だにやってこない。
「後1分か。」
「なんかドキドキしますね。」
腕に自信がある冒険者が戦い合うのだ。そらドキドキするだろう。
「ジャン・レップが魔法使いで、サレイドがアーチャーか。遠距離戦になりそうだな。」
話しているうちに、1分が過ぎ、アナウンスが流れる。
「さあ、いよいよ選手の入場でーす!!エリアは廃墟エリア!!」
そして、会場にジャン・レップとサレイドが入場する。
「エリアへの移動は開始と同時に転移魔法で移動します!
それでは始めます!カウントダウン3、2、1、スタート!!」
スタートと同時に二人の選手は消え、会場には二つのモニターが写し出された。
廃墟エリアは建物が建ち並んでおり、敵を見つけにくいというのが特徴的だ。
「エンハンス!」
ジャン・レップは強化魔法『エンハンス』を唱える。
だがお互いどこにいるのかわからない状況だ。
するとジャン・レップの足元に矢が飛んでくる。
サレイド側のモニターを見ると、サレイドは既に敵を見つけたようで、狙撃を始める。
サレイドの攻撃により、ジャン・レップはサレイドがどこにいるか気付いたらしく、杖を構えて、
「サンダー!!」
中級雷魔法『サンダー』を唱える。
鋭い雷がサレイドに向かって飛んでいく。
「うっ!!」
サレイドはすんでの所で避け、「ボルトサンダー」と唱え矢に雷エンチャントを付け、ジャン・レップに飛ばす。
ジャン・レップは地面に手を付けアースシールドを展開し、矢を防ぐ。
「進まねーな。」
「確かに、お互い警戒してる。」
その時、サレイドはジャン・レップの元へ走り出した。
「ふん、馬鹿が!」
ジャン・レップは中級氷魔法『ブリザード』をサレイドの足元に唱える。
サレイドの周りには大量の氷塊が生成されるが、サレイドは華麗にジャンプして避け、空中から矢を放つ。
その矢はジャン・レップの腕に刺さり、倒れる。
「……降参だ。」
ジャン・レップは両手を上げお手上げポーズを取る。
「勝者サレイド選手!!」
「長くなると思ってだけど、意外と早く決着がついたな。」
「そうですね。あのサレイドって人がアーチャーとは思えない行動を取って、状況が変わりましたね。」
二人の選手は転移魔法で会場に戻される。
「ジャン・レップの傷が治ってる…。」
「そういえば、戦うエリアは特殊な結界が張られていて、そのエリアから出ると、試合で出来た傷は完治するらしいぞ。」
「へー、そうなんですか…。」
俺がエリアの説明をしてるとアナウンスが入る。
「次の試合はジ・オンド選手対レイダー・フォン選手です。開始は20分後です!!」
俺たちは雑談でもしながら次の試合を待った。




