全力
男に向かって走り出す。
厄介なのがあの男が作り出した円形のバリアみたいなのだ。
走って男の背後に回り込み、縄を創造し、男を縛りあげようとする。
俺の目的はあいつを倒すんでは無くてあくまで無力化だ。
だが、男はすぐさま後ろを振り向き、持っていた大剣で、俺にぶつけてきた。
俺は避けたつもりだったが、剣が右肩に刺さり、持ち上げられた後その場に叩きつけられた。
俺は数メートル吹っ飛び、使い物にならない右肩を押さえる。
「あ……、ああぁぁぁぁぁぁッッッ!!」
痛みに堪えながら立ち上がり、パワーを10倍まで上げ、男が持っている大剣を複製する。
男は、大剣を振り上げる。
俺は、男が持っている物とほぼ一緒の大剣を持ち、防御に備える。
そして剣と剣はぶつかり合う。
大きい金属音を立て、その場に衝撃がはしる。
押されている。このままでは、押し負けてしまう。
「お……うおおぉぉ!!」
そして両者の剣は、衝撃に耐えきれず、砕けてしまった。それと同時に超魔石の効果が切れる。
その一瞬。
その一瞬の隙を俺は見逃さなかった。
まだ使える左手にパワーをありったけに込め、その拳で男の顔面を殴る。
「ああぁぁぁぁぁぁッッッ––––––––!!?」
男は雄叫びを上げ、最後の抵抗に、俺の腹を全力で殴った。
「うっっぼぉはぁ!?」
あまりの強さに血を吐き出す。
ありったけの全力をくらった両者はそのまま地面に倒れこんだ。




