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28話 反帝国派救出作戦2

「アイラ様、ノースディアとイーストガンドが、手はず通りに動き現在帝国軍と拮抗しています」


「ご苦労様サーシャ、では、我々も急ぎ、静かに動きましょう」


「はいっ」


 風の様に速く、林の様に静かに、業火の様に戦い、山の様にずっしり構える、それがサウザンド軍の流儀、サウザンド軍兵を5000連れて帝国へと足を運ぶ。


「ガンドルフ様、向こうも全く動きがありません」


「奴らは、妙な力を使うからな迂闊には動けん、こちらに誘い込みアロー戦車で蜂の巣にしてくれよう」


 神器ヴァルキリーの力を警戒しているため、帝国も中々動かない、サウザンドにとっては動きやすい状況ではある。


「ガンドルフ様、実は」


「・・・ほぅ・・・」


 帝国陣営では、何か動きがあったのか、報告に来る兵士がいた。


「全員時が来るまでその場を動くな、ノースディア側にいる兵にも、そう伝えろ」


 ガンドルフの指示により、帝国は動かず、ただ、時が経つのを待つばかり。

 空には太陽が沈み始め出していた。


「アイラ様、間もなく帝国領西側に差し掛かります」


「こうも、あっさり事が進むのは妙ですね」


 妙な疑問を抱きながら、先へ進むアイラ、次第に疑問が確信に変わりだした。


「アイラ様、帝国軍が我々の目を欺き、サウザンドに進行していると情報が」


「こちらの作戦が読まれた・・なんたる不覚」


 ーーアイラ、どうすんだ?ーー


「今から戻っても、サウザンドに着くのは朝方、果たして間に合うか」


「アイラ様は先へお急ぎ下さい、私達がサウザンドに急ぎ戻ります」


「サーシャ・・わかりました」


 サーシャが軍を引き連れ、急ぎサウザンドに引き返し、アイラは兵を300人連れて先へ進む。


 ****


「姫様、帝国軍が動きました」


「来たか、でも、こちらに向かって来ないのは何故だ?」


 帝国が攻撃を開始すると思いきや、帝国軍がサウザンドに向けて動き出す。


「まさか、こっちの動きを読まれた?」


 カイトの予想は的中し、裏をかかれてしまった。

 何か策はないかと、考えるがこの状況に冷静になれ、と言うのが難しい。


「姫様私達は、バサラ殿にこの事を一刻も早く伝えます」


 そう言って、ベリルは部隊をマーベルランドに足を運ぶ。


「くそっどうする・・・」


「カイト・・・」


 焦りながらも周辺の地図を開き、打開策を立てるカイト、次第に空が雲に覆われ始めだし、辺りは夜を迎える。


「ん?月が隠れる、リーシャ、風を使って雲を操れる?」


 ーーおぉ、出来るぞ、どうするんじゃ?ーー


「あの雲を利用し、周辺に霧を巻き起こす」


 ーーなるほどな、視界を遮り、帝国の動きを鈍らせるのじゃな?ーー


「うん、頼めるかい?」


 ゲイボルグを天にかざし、周囲の雲が高速で動きだすと、帝国軍が居る範囲に霧が発生し、混乱し始めた帝国軍はやむを得ず松明に灯をともすのだった。


 ーーこれで、バサラ達側にも霧が行き届いたぞ、カイトーー


「セリカ、これを利用して、夜襲をかけるが大丈夫かい?」


「大丈夫だ、ワタシの隣にはお前がいるから怖くない」


 ーー私も全力を尽くすわ、だから、カイトちゃん頑張るのよーー


 カイト達の部隊が一気に突撃し、セリカもバルムンクから炎を纒だしながら一気に進み、帝国軍の戦力を削減させる事に成功。


 ****


 霧が発生したと同時に、ベリルの部隊がバサラの部隊に合流、帝国の目論見を伝える。


「なるほどな、それにしてもこの霧は?」


 ーー多分リーシャお姉様がやったのですよーー


「そうか、なら今が好機、全軍散開し奴らを叩く、ベリル殿、すまねぇが俺らに協力してくれ」


「わかりました、向こうはカイトと姫様が何とかしてくれるでしょう」


 バサラの部隊も、一気に押し出し帝国のアロー戦車から破壊する事を決し、散開しながらアロー戦車に突撃。

 アロー戦車も、負けじと応戦するが、バサラのデスサイズの前に矢が全て弾き返される。


「オラオラァ、この大鎌の餌食になりてぇ奴はかかってこい」


 ーーバサラっち、あの乗り物ウザいですーー


「ああ、全軍一気に畳み掛けろ」


 バサラがアロー戦車を惹き付けている間、イーストガンド軍はアロー戦車を次々と破壊し、ついには指揮官のガンドルフを追い込んだ。


「な、ななな、何だあの大鎌は、まるで生きている」


「ローズ、よかったな、誉められてるぞ」


 ーーあのおじさん、わたしの好みじゃないから、嬉しくないのですーー


ねるなよ」


 完全に流れは、イーストガンドに傾き、破竹の勢いでアロー戦車を次々と破壊していく。


「ば、バカな、そんな・・」


 追い詰められたガンドルフ、その目にはバサラが鬼神に見えだし、恐怖が生まれだしていた。


「ここまでだな・・」


「ば、バカな・・・こ、こんな事が・・」


「バサラ様、こちらの帝国軍は、ほぼ制圧しました」


 イーストガンド軍と、援軍に駆けつけたベリル隊の活躍により、ガンドルフ率いる帝国軍、さらに約200台はあったアロー戦車をすべて破壊したバサラ、最後にガンドルフを容赦なく斬り捨てた。


「さぁ、行くぞサウザンドに救援だ」


「なら、我々も行こう、カイトと姫様なら絶対大丈夫」


「ベリル殿・・・すまん」


 イーストガンド軍とベリル隊は急ぎサウザンドに進路を取るのだった。

 ほとんど死者を出さず、イーストガンド軍の完全勝利に終わり、バサラの武勇伝が後の後世に語り継がれる。



















最近ペース遅くて、すいません

頑張って最後まで書き上げます。

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