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2話 炎髪の姫 

こっそり2話まで書けてます

 ーーー小僧!我を使い何を望む?ーーーー


「力が欲しい・・・強くなりたい」


 ーーー何の為に?ーーーー


「何って?復讐の為に・・・」


 ーーー偉業成し遂げた後はどうするのだ?ーーーー


「考えてない!て言うかあんたは誰だ!?」


 ーーーワタシは・・・お前の・・・・・だーー


「夢か・・・」


 謎の声の問いかけにカイトは眠りから覚めた。


「そうか・・・俺はもう・・・」


 カイトが目が覚めた場所それはノースディア王国、故郷を追われ避難した領民と共にノースディア王国に亡命、ベリル騎士団長の計らいで国王から亡命許可を貰い、城の外れの荒れ地を開拓し新たな生活の第一歩だ。


 ノースディア王国は義を重んじる国、義のない戦いはしないむやみに侵略行為はせず国と国民の安寧を願う国だった。


 新たな土地で父の形見の槍を使いこなすため独学で槍の修行に励むカイト、だがまだ心の傷はまだ癒えず心の底から笑える生活を送っていない、そんな折りベリル騎士団長がカイトを尋ねて来た。


「カイト精が出るな、実はな国王と王妃がお前に会いたがっている城に来ては貰えぬか?」

「わかりました、直ぐに支度をします」


 ******


「ベリルお帰りなさい」

「セリカ姫様!出迎えありがとうございます」


 城に着くなり、燃える様な赤くて長い髪をなびかせ黄色いリボンがチャームポイントの上品そうな女の子がベリルを迎えてくれた、ベリル曰く年齢はカイトと同じ歳だそうだ。


 挨拶を済ませ、カイトとセリカがすれ違うとカイトは只々深々と頭を下げるだけだった、それを見たセリカは不思議そうにカイトの背中を見ているだけ。


 ******


「陛下!王妃様!カイト・バンガードをお連れしました」


 ベリルは報告を済ませその場を去る、謁見の間にはカイトとノースディア国王と王妃だけ。


「お初にお目にかかります、カイト・バンガードでございます」


「顔を上げなさいかしこまらなくて良い!」


 国王の名はセルシオ・ノースディア、王妃はシルビア・ノースディア、二人はカイトの顔を見るなり涙ながらに哀れんでくれた。


 二人からしたら赤の他人なのに・・・カイトは事の顛末を話すとシルビアが優しく抱きしめ始める。


「辛かったわね・・・もう大丈夫あなたを脅かす者はここには居ないわ、私を母と思っていつでも頼りなさい何か望みはあるの?」


 母の愛情を知らないカイトは初めてこれが母の温もりなんだと感じ、お言葉に甘えカイトは書物が読みたいと要望し二人は喜んで城の図書室を利用を許可したのだった。


 カイトが調べたい物はユリウスの力の秘密について、なぜ兄ユリウスがあの様な力を手にしたのか兄への復讐を果たすため先ずは敵を知る所から始める。


「これか・・・・」


 この世界にまつわる神話の文献を見つけた。

 文献によれば、ユリウスの剣は古より伝わる神器と言うらしい、かつて神々の争いでその神器を扱い活躍をし、今の世界を築いたのが神姫ヴァルキリーその後、神姫は御霊を武器に宿し神器となり、人々は神器をヴァルキリーと呼んだ。


 人にあらざる力を持っていたため人には扱えない代物のはずだが、なぜユリウスがヴァルキリーを使いこなせているのかはまだ謎である。


 ******


 今日も民衆と1日の仕事を終え城の図書室で本を読むカイト。


 ーーーじーーっ!ーーー


「その本面白いのか?」

「ウワッ!」


 いつからそこに居たのか?カイトが本を読んでいるのに夢中で隣にセリカが居た事に全く気づかなかった。


「面白くなくて難しいですよ」


 愛想のない返事をし再び本を読み出すカイト、当然セリカは面白くない。


「こらぁ!ワタシを無視するとは良い度胸だな!」


「イテテッ!」


 カイトの愛想のない態度に腹を立てセリカはカイトの頬をつねくった。


「もう一度聞く!その本面白いのか?」


 やれやれと言わんばかり、カイトは再度面白くなくて難しい!と言い切るとセリカはカイトの本を取り上げた。


「ワタシを誰だか知らぬのだな!」


「存じてますよ・・セリカ姫!私目に何か御用ですか?」


「い、いや特にはないが父上と母上からお前の事を聞いてな!こうして会いに来てやったぞ!カイト・バンガード」


 セリカはカイトをもてなそうと思いカイトの腕を引っ張り、ついてこいと言わんばかりに城の中庭に連れてきた。


「お前の事色々聞いたぞ辛い人生だったな」


 自分と同じ歳のくせに何を言い出すのだと言いたかったが面倒になりそうだから黙った。


 カイトも大分セリカと打ち解け始め、自分の読んでいた本について話し出す、そう!神器ヴァルキリーについてだ。


 不器用ながらもセリカは親身になって聞いてくれた。


「なるほどな!だかな!本ばかり読んでいたらモヤシッこになるわ!」


 そんな事を言うものだからカイトは痛い所を突かれた様な顔をするも、セリカは悪い人じゃないと思い始める・・友達になれそうな予感もしていた。


「カイト!ワタシの事はセリカで良い!だからワタシもお前をカイトと呼ぶ!わかったな?後敬語も禁止な!」


 セリカに圧倒されカイトは二つ返事をした。


「後な!今日からお前はワタシのモノだ!拒否権はない!つまりだ・・お前はワタシの遊び相手と話相手になれと言う事だ」


 いきなりの大胆発言にカイトは更に圧倒される、一人の時は本を読んで良いと言う条件で了解して貰い本日は解散となった。


 夜、民衆からモハメッドの遺留品を預かり整理していたら一冊の本が出てきた、内容は父の字で書かれていた銃火器の製法だ、いつか役に立ちそうと思い大事に閉まった。


 この銃火器製法を使う時が来るのはまだ先の話である。







2話まで書けました

読んで頂きありがとうございました

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