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14話 戦火再び

神姫紹介その3

ブラッディローズ略してローズ

ゴスロリ系な服を着た幼女ツインテールがチャームポイントの黒髪の神姫

神器名デスサイズ契約者バサラ

 ノースディアに帝国から宣戦布告の書状が届く、当然カイト達もユリウスが皇帝に即位した事はまだ知らない、急ぎイーストガンドに救援を要請する事にした。


 そんな中カイトとセリカはイーストガンドでのデートの約束を今果たしている真っ最中、カイトがくれた髪飾りをつけ仲良く城下町を散策する。


「カイト!珍しい物がいっぱいだなー街中をゆっくりと散策するのは初めてだ」


「それは俺もだよセリカ、色々な事がありすぎたから・・」


「そうだな!」


 和やかにセリカはカイトの手を取り、恋人気分で足早に街を駆け巡る。


 だがこの安息も長くは続かずベリルから城に戻る様に言われ、城に戻ると帝国が進軍して来ると告げられた事とイーストガンドに救援を出した事を知り準備に取りかかる。


「カイト・・・あのさ・・」


 セリカは決めていたこの戦が無事に終わったらカイトに思いを告げる事を、カイトともっと一緒に居たい思いが日々強くなっている・・。


「この戦いが無事に終わったら、さっきの続きだぞ!わかったな!だから・・死ぬなよ」


「ああ!約束だ必ず生き抜くよ!」


 カイトの言葉にセリカは赤面し、二人は小指を絡ませ固い約束をし戦地へと赴くのだった。


 ****


 帝国がサウザンド公国と結託をし、ノースディアに攻めてくる事がイーストガンド新皇帝バサラの耳にも入り救援準備を進めるが・・。


「バサラ皇帝、サウザンド公国が海を渡りこちらに進軍していると報告がありました」


「な、何だと!狙いはノースディアとイーストガンドて所か・・全軍に通達しろサウザンドを迎え撃つ!ノースディアにはこの事を急ぎ伝えろ!」


 ・・・カイト、セリカすまん、助けてやりたいがこっちもイーストガンドが滅ぶのは避けねばならねぇ・・・


 抑えきれない衝動を殺しながらカイト達の助けになれず苛立ちを覚えるバサラ、ただひたすらにカイト達の無事を祈るしかなかった。


 ****


 カイトとセリカがマーベルランド側にベリルの部隊は港街に部隊を配置、およそその数5000、対する帝国とサウザンド公国は合わせて10000を越えていた。


「来たぞ!」


 カイト達が待っている所にバーン率いる帝国黒騎士団があらわれる。


「警告する!大人しく降伏すれば危害は加えない!抵抗するならノースディアを攻めさせてもらう!」


 剣をこちらに向け降伏を促すバーンだが当然返答は否で交渉は決裂、合図と共にカイト達の部隊に襲いかかりだす。


「セリカ!嫌な予感がする・・ここは引き受けるから城に戻り国王と女王を守ってくれ!」


「しかし!カイトお前大丈夫なのか?」


 セリカの心配をよそにカイトは優しく微笑みセリカの頭に手をあてる。


「大丈夫さ!俺は死なない!セリカと約束したからな」


 カイトの言葉を信じてセリカは城に戻る事を決意し、カイトの部隊およそ3000を残し馬を城に走らせた。


 ・・カイト死ぬなよ・・ワタシはお前に伝えたい事があるんだからな・・お前が好きだ!と伝えたい・・・


 ****


 港街ではサウザンド公国の海賊部隊を相手にベリルが奮闘している、向かって来る兵を鉄砲隊が上手く相手を寄せ付けず状況は拮抗している。


「姉さん・・あのさ・・俺姉さんが好きだ!」


「キル!何だ?突然」


「無事に終わったら姉さんと結婚したい」


 突然のキルからのプロポーズにベリルは動揺を隠せない、だが今は目の前の敵を何とかしなければならない。


「今はまだ返事はできない、だから目の前の敵に集中しろ」


 しばらくすると海賊団が兵を退き出すが、あっさり負けを認めるとは思えない。


「キル他に海路があるならどこだ?」


「城に行く途中、崖っぷちに入江がある恐らくそこだ」


「読めたぞ!敵の狙いは最初から城だ、キル!ここは任せた奴らの戦力を少しでも減らすんだ」


「わかった姉さん死ぬなよ!」


 ベリルは不安を装いながら急ぎ城に戻りだす。


 ****


 ━━カイトどうするのじゃ?━━


「あの真ん中で長剣を持っているのが恐らく指揮官だな、あいつを叩く!」


 カイトが号令を出し部隊を散開させる、つられて帝国黒騎士団も散開し、カイトの部隊を追いかける。


 その隙にカイトは黒騎士団団長バーンの元に駆け寄るのだった。


「カイト・バンガードだ!退く気はないんだな?」


「ブルガンド帝国王子バーンだバンガードだと!?貴様ユリウスの親類か?」


 ユリウスの名前が出た途端にカイトの表情が曇りだす。


「ユリウスは俺の兄だ!だがもう兄ではない俺が倒すべき相手だ!」


 どういう事なのかさっぱりわけがわからないバーンだが、自分の任務を全うするため自分の剣を抜きカイトに襲いかかりだした。


 だが、カイトもリーシャを呼び出し、ゲイボルグを頭上で旋回させて再度身構える。


 ――カイト・・あの男帝国の王子である前に何かの為に戦っている様に感じるぞ・・――


「そうだろうな・・だけど俺もセリカの為に死ぬわけにはいかない!」


 ――そうか・・なら生きてあの娘に告白するんじゃな・・最近のお主ら見ていると歯がゆくてのぉ・・――


 余計なお世話だと言いたいカイトだが、今はバーンとの戦いに集中しているためそんな余裕はなく、カイトはバーンの一撃を受け止めバーンを吹き飛ばし再び間合いを取り出す。


「何だ!?貴様のその力は・・化け物か・・」


 バーンがカイトの力に驚き少しずつ恐怖が頭によぎってくる・・・このままではやられると・・。


 カイトは化け物と呼ばれても、もう何も感じない、言われて当然である事と神器ヴァルキリー契約をした時から既に自分は人であって人ではないと感じていたからだ。


 カイトが力を溜め、お互いがぶつかり合うその時、帝国兵から一報が届くそれはバーンにとって衝撃的で信じられない事だった。


「何だと!父上が・・それを殺ったのがユリウスだと!?」


「そしてユリウス将軍が皇帝の座につき、バーン様の妻となるセシル様が幽閉されました」


ユリウスの名前が出るとその会話にカイトが割り込み、この戦闘は無意味である事とユリウスについて知っている事を全て話だし、バーンではユリウスに勝てない理由も全て打ち明かした、それは当然、神器ヴァルキリーの事も。


「私はセシルを救わねばならん・・カイト!正直私は野望などどうでも良い!この世を静かに過ごしたいだけだ!愛する者と共にな・・しかし・・神話の神器ヴァルキリーが実在感してたとはな・・」


 バーンの本音が出た事によりカイトは武装を解除した。


「なら約束して欲しい・・生きてあなたが皇帝となり国同士のいさかいのない世界を作ると・・勿論それは国は違えど俺達は同じ人間同士他国と手を取り合えば可能だと俺は信じたい・・」


 カイトの言葉に心を打たれたのか、バーンはカイトに誓いを立てるのだった。


「カイト!君の事は戦友ともと呼びたい君さえ良ければ!」


「光栄です是非とも!セシルさんて言う方を救出できたら帝国を脱出しノースディアにお越し下さい、必ず国王が助けとなってくれます!」


 バーンは了承し、カイトと固い握手を交わし自分の愛する者を救うため帝国に兵を退いた。


 カイトも急ぎセリカが心配なので城に戻った・・だがそこにはセリカの姿はなかった。



















セリカ?セリカどこ行ったの?((((;゜Д゜)))

読んで頂きありがとうございました

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