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9話 東国の死神

今回の登場人物

バサラ・・・イーストガンド将軍 年齢30代前半


シャロン・・・バサラの妻 年齢20代後半


神器ヴァルキリーデスサイズ・・バサラ専用大鎌の武器

神姫・・・ブラッディローズ略してローズ

 東国イーストガンドでウラル族と言う遊牧民が暮らしている、この遊牧民が今回の事件の引き金になるとは誰が予想しただろうか。


 ****


「シャロン!飯まだかー」


「うるさい!!バサラもう少し待ってろ!」


 ノースディアにいたこの指揮官はバサラと言う、大鎌を武器にしている、シャロンと名乗る右目半分を髪で隠し一縛りしたお団子頭が特徴の女性はバサラの妻である。


「今度はウラル族をイーストガンドの配下に入るよう、説得しろってさ」


「戦じゃないからいいじゃないの!オラッ飯出来たぞ!」


「モグモグ・・んな事言ってもなこの大鎌が泣くわ!」


「食べるか喋るかはっきりしろ!行儀が悪い」


 だが、そんな時に一報が届くそれはイーストガンド皇帝が病に伏せ、変わりに皇后が国を仕切る事となる、皇后は国の評判は悪く、良く思っていない人が多いため城内は皇帝派と皇后派に別れている、バサラとシャロンも皇后に対してはあまり良く思っていない。



 ****


「あの女狐めぎつねついに動いたか・・やってくれる」


「とりあえずウラル族の説得に行くよ!」


 命に従いウラル族を説得するため、出発するバサラとシャロン、ウラル族の住むステップ地帯に到着するのだった。


「皇帝はお前らの身を案じているのだよ!だからな頼むよ」


 バサラは警戒心を解くために、やんわりとオブラートで包むように話を切り出すが、族長の首は縦には動かない。


「我らは風のように流れて動く、我らに構わないで頂きたい」


「こりゃだめだわな・・こいつらお堅いシャロン出直すぞ」


 交渉は平行線のまま、バサラとシャロンは城に戻る事にした。


「皇帝陛下に謁見願いたい!」


「バサラ将軍お務めご苦労であった知っての通り皇帝陛下は病に伏せ面会謝絶じゃ」


 謁見の間には皇后が玉座に座っており、まさに何かを企んでいる様な顔をしている。


「んじゃ、皇帝陛下に会いに行かせてもらうわ!」


「ウラル族の説得失敗の話は聞いておる!後、面会謝絶と言うたはずじゃが・・行くと言うならば取り押さえろ!」


 皇后が命じると、皇后派の兵士達がバサラを取り囲み出すがバサラの目付きが鋭くなり始めた。


「テメーら、死にたくなければ退きな!この大鎌のデスサイズが黙っちゃいねーぞ!」


 ーーバサラっち今はやめとこうよーー


 バサラが言う大鎌のデスサイズが喋りだしバサラをなだめる。


「ちっ、ローズわかったよ神姫様が言うならそうするわ」


 バサラの大鎌はどうやら神器ヴァルキリーらしく、神姫名はブラッディローズ、略してローズとバサラは呼んでいる。


 ーーわーいありがと♪だからバサラっち好きーー


「さて、バサラ将軍帝国に備えて我が国も戦力を強化しなければならない!」


「何が言いてぇんだ?」


「我らも領土を拡大せねばならのぉ・・先ずはマーベルランド全土を奪う!それで今は一部ノースディアが絡んでいる!」


「ノースディアが邪魔だから、先ずはノースディアの連中を排除するって言いたいのか?それは皇帝陛下の意向に反するぞ!イーストガンドはノースディアと考えは違うがむやみに侵略と略奪はしないんじゃねーのか?」


 皇帝の意向に反した行動を取る皇后、バサラは皇后のやり方に納得いかずに食らいつくが皇后派に押さえつけられどうしようもない。


「あーそうそう・・わらわの意向に反する者は逆賊として一部処刑した、残りは牢に入れてあるがのぉ」


「て、テメー・・・」


 やむを得ず、今回は素直に下がるバサラだがやはり納得出来ず自分の家で酒を飲みまくる。


「シャロン推測だが、皇后のやつ陛下を暗殺しかねないな・・」


「アタシもそう思う・・アタシだったら毒殺するな」


 シャロンとバサラの読みが当たり、兵士の会話で皇后が皇帝の食事の際に毒を盛っていると噂になっていた。


 ****


「さて、この偽の書状をノースディアに届けておくれ」


 皇后が出した偽の書状はウラル族を使い、ノースディアをイーストガンドに誘き出すつもりだ。


「厄介なのはバサラ将軍じゃのぉ東国の死神と呼ばれたあの男・・ヤツにも協力してもらわんとな」


 ****


 ーーバサラっち皇帝死んじゃうの?ーー


「死なせねぇよ!!あの方は身寄りのない俺とシャロンを我が子のように接してくれた、そして俺はシャロンと夫婦になった」


「バサラ・・恥ずかしいからもうアタシは寝る」


 ーーあははっシャロンちゃん照れてるーー


「照れてて可愛いと神姫こいつが言ってるぜ」


「う、うるさいバカ!早く寝ろ!」


 バサラが神器ヴァルキリーを掲げ、シャロンに見せるとシャロンは照れながら床に着いた。


 翌朝バサラ達に出撃命令が出る、バサラ達は500の兵を連れノースディア国境付近まで軍を進める、イーストガンド軍総勢5000。


「あの女狐、今は従ってやるが必ず報いを受けさせる!」


「ノースディアは鉄砲を持っているから迂闊に突っ込めないね」


 ーーバサラっちわたし頑張るね、だからバサラっち死んだらダメだよーー


「ローズお前は適度に頑張れ!そんなに気張るな」


 皇后がノースディアに偽の書状を送った事は知らずに進軍するバサラとシャロンの部隊、ノースディアを相手にしながら皇后の陰謀を打ち砕かねばならない、今はなす術なく葛藤しているバサラだった。


「おぅ!お前ら下手なマネしたら殺すからな!」


 バサラが連れている兵は皇后派の為、正直な所お互いに信用がない、セリカ率いる赤き義勇軍とバサラとシャロンを含むイーストガンド軍の戦いが今迫ろうとしている。























今回はカイト達の出番なくてすいません

次回は出てきますので

読んで頂きありがとうございました

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