表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/36

6話 再会

今更ですが青年編から本編で少年編はプロローグです。

 ノースディア国王宛に書状が届く。


【マーベルランド東北領が今帝国に占領されています、マーベルランドを指揮する帝国の将軍ユリウスは日々力を増し、東北領は材木や鉱山が豊富です、帝国はそれを独り占めしようとしています、東国イーストガンドも帝国の好きにさせたくない為、国境付近まで迫り帝国と一戦交える模様、このままでは私たちの村が戦場になります、ノースディア国王様、どうか我らをお助け下さい】


「皆の者どう思う?」


 国王を交え軍義が行われている、同席しているのはカイト、セリカ、ベリルだ。


「イーストガンドが帝国と手を取り、我らを陥れる罠かも知れません慎重に事を勧めるべきです」


「ワタシも、ベリルの意見に賛同だ!カイトお前はどうだ?」


「二人の言い分はわかるが・・本当に頼っているなら俺達の義を成すべきだ!」


 更にカイトは意見を言い続ける。


「おそらくは両軍を追い払って欲しいんだろうな・・マーベルランドの東北領の民をこちら側に引き入れるのはどうかな?」


 もし、そうだとすれば東北領民をノースディア側に引き入れる事が可能かもしれない、鉄砲などの資源が調達しやすくなる、そう考えるカイト、これと言う打開策が浮かばず、皆カイトの考えに賛同する。


 ****


「ユリウス将軍!イーストガンドは未だに動く気配はありません!」


「ご苦労!ノースディアはどうなっている?」


「赤き義勇軍ですか?これと言う動きはまだありませんが戦が始まれば動く可能性もあります、その中に槍を持った、とてつもなく強い者がいるそうです」


「槍だと!?下がってよいぞ・・」


「はっ!」


「槍・・・まさか!カイトか・・生きていたのかアイツめ」


 ****


 赤き義勇軍は国境付近に砦を建設し、両国の動きを見る事にし領民宛に密かに書状を送らせるため、キルを派遣させる。


「姉さん!村長から承諾して貰いました、後は俺が帝国兵をくらましてこちらに避難させます」


「キル、ご苦労だったな!この後も抜かるなよ!」


「はいっ!」


 キルは帝国兵に成り済まし、帝国兵を村から遠ざけ領民を避難させる事に成功。


 東国イーストガンドは7000の兵を連れ、帝国は5000の兵でイーストガンドを迎え撃つ、対する赤き義勇軍は3000の兵でどちらと合間見えるか?または両軍と激突するか、それは天のみぞ知る。


 ****


「ベリルはイーストガンド側を視察して欲しい!カイトのヤツ落ち着いて見えるが・・胸中は穏やかではない気がする」


 セリカは嫌な予感がしてならない、何せ帝国にはカイトの兄ユリウスがいるのだから、カイトが無茶しないで欲しいと願っている。


 先にイーストガンドが動きだし、村を通過それに伴い帝国も動き出した、赤き義勇軍はもう少し様子を見る事にする。


「カイト、あの先わかるか?」


「あの先は幅が広い川になっている、そう簡単に越えられないよ」


 セリカの質問に淡々と答えカイトは両軍の動きをじっと観察している。


 ****


 両軍が対岸でにらみ合いが始まる、イーストガンド側では大鎌を持ち乱れた長い髪に筋肉質の男がいた、おそらく指揮官であろう。


「帝国の数およそ5000正面からは難しいかと」


「ちっ、しゃあーねーな!撤退だ!この戦は無意味だ!ノースディアの連中がいるらしいから、やつらに帝国の相手してもらおう、お前らノースディアの連中がいる方向から帝国に向かって火矢を放て」


 この大鎌の男がこの後にカイト達の前に立ち塞がる強敵になるとはまだお互いに知らない。


「姉さん、姫様!イーストガンドの連中兵を退きました」


「そうか!カイト帝国はどうだ?」


「今の所動きはないですよ、ベリルさん」


「ん?俺達のいる方角から火矢が帝国に向かっていく!!」


「しまった!!やられた!帝国は我らが攻撃したと見なしこちらに向かってくるぞ」


「総員!配置につけ!」


 セリカの号令で赤き義勇軍も戦闘体勢に入る、対する帝国も2000の兵で進軍し残りは兵を退かせた、完全に赤き義勇軍は見くびられていた。


「雑魚にかまってる暇はないと言いたいのか・・・ユリウス」


 カイトが相手の出方を伺いながら呟く。


「来たぞ!皆構えろ!」


 帝国兵が赤き義勇軍の砦を破壊しようとやって来たが、待ち伏せて鉄砲隊が一気に返り討ちにし、前衛が帝国側の陣に突撃する、ユリウスが指揮するだけあって向こうも鉄砲を持っていた。


「姫様!敵の指揮官に大太刀を持った男が構え、我が軍の前衛がやられました」


 赤き義勇軍も全線するが大太刀を持った男に行く手を阻まれている、その男こそカイトの兄のユリウスだ。


「セリカ・・・すまんが俺は行くぞ!」


「カイト、待て!」


「そうだぞ!カイト落ち着け!」


 セリカやベリルの制止を振り切りカイトは馬を走らせ、ユリウスに向かっていった。


「ベリル!すまんワタシもカイトを追う、あいつが心配だ今日のアイツ尋常じゃない」


「姫様!無理はしないで下さいね」


 カイトを追うようにセリカも馬を走らせカイトを追う。


「出てこいヒルデ!」


 セリカはバルムンクを天にかざし、セリカの周りに炎の壁が出来た。


「ワタシに触れると火傷するぞ死にたくなければ下がれ、この炎はそう容易く消えんぞ」


 セリカはそう言いながら敵の群れを掻い潜って行く。


「ば、化け物だ!矢が通じないぞ鉄砲もだ!」


「カイト・・・確かにこれは化け物だな・・人に忌み嫌われるそう言う事か」


 カイトも同じようにリーシャを呼び出し突撃していた。


「死にたくないなら下がれ!」


 それは無双の如く、帝国兵の大軍の中を突っ切りユリウスめがけて突進していく。


「うぉおぉーっ!ユリウス出てこい!」


 カイトの声に反応したのか数十メートル先にユリウスが現れた、カイトの周りに風が吹き荒れてるのと同様にユリウスも黒い霧に覆われていた。


「生きていたのかカイト!今はノースディアの犬か?」


「いや違うな!俺はもうノースディアの国民だ!お前に復讐するために生き延びたぞ」


「カイト!お前も神器ヴァルキリー使いになったのか・・」


「そう言うお前こそ、その太刀は神器ヴァルキリーだったんだな」


 5年振りに再会したカイトとユリウス再び二人は合間見える事となる。

















読んで頂きありがとうございました

次回も頑張って書き上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ