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前編



 三歳になった日、オディールは全てを理解した。

 なぜ、自分に対しては優しい両親が、お互いに嫌い合っているのか、と。

 オディールは、ティンバリー公爵家のひとり娘だ。

 母親からは、ゆるく巻く紫紺の髪を受け継ぎ、やや釣り目の薄紅の目は父親そっくりだ。

 そして三歳の誕生日のお祝いの席で、いがみ合う両親の姿に頭が真っ白になった。

 突然、頭のなかに色んな情報が巡り、混乱したオディールは大泣きした。

 周りは、せっかくの誕生日に両親が喧嘩をしたことが悲しいのだろうと慮ってくれて、三歳児を部屋でひとりにしてくれた。

 ラッキーである。

 いくらでも思考ができるのは有り難い。


「まさか、ここが【宵闇に花は咲く】の世界だとは……!」


 三歳にしては流暢に話すオディールの目には理知的な光が宿っていた。

 部屋にひとりでいたオディールは、頭に入り込んだ情報を整理し終わっており、思考に耽る。

 今のオディールはオディールであって、少し違う。

 両親の姿に、悲しく泣くだけの幼子ではない。


「ゲームの世界……というか、うん。精神衛生上、限りなく近い世界に転生したのだと思おう」


 オディールの頭には、日本という国で暮らした女性の記憶がある。

 彼女は、乙女ゲームという遊戯が大好きだった。

 そのなかに、件の【宵闇に花は咲く】という作品がある。


「神花……は、実在しているのよ、ね」


 神花は、ゲームのストーリーに関わり深い神秘の花だ。

 ゲームの主人公が、村に入り込んだ神花の種を芽吹かせたことで、【花乙女】となり、花の都に来るのが始まりだ。

 そこで、花騎士や傷ついた貴族の少年、流浪の楽士などと恋に落ちる。

 神花は母親から聞いたことがあった。

 オディールの住んでいる都には、神さまのお花があるのよ、と。

 何より、オディールが【宵闇に花は咲く】と類似した世界だと確信したのは、自分自身にあった。

 オディール・ティンバリーという名前と、紫紺の髪に薄紅の目。


「イルミルートで、暗躍する悪役じゃなの……!」


 イルミは、オディールの父親が信頼し、親友とまで呼んでいる男の息子だ。

 伯爵家の子息で、オディールより二つ下。

 今は一歳になるか、ならないかの赤ちゃんだ。

 イルミの家も、両親の仲は険悪だ。


「……まあ、諸悪の根源がいるからね」


 イルミの不幸の全ては、実の父親にある。

 彼は少年時代の恋が忘れられず、結婚相手に辛く当たる最低男だ。

 身分差ぐらい乗り越えろ、他人のせいにするな、不幸を撒き散らすなと、前世のオディールは思ったものだ。

 何故なら、オディールの両親がいがみ合っているのはイルミの父親がそうなるように仕向けたのだから。

 彼は自分だけが恋に破れたのが許せず、周りの夫婦の仲を破綻させることに喜びを見出したのだ。最低だ。クズ野郎だ。

 そして、イルミルートのオディールは、両親の仲が修復不可能になってから真実を知る。

 弟のように可愛がっていたイルミの父親が、憎むべき相手だったのだ。

 彼女は、復讐の為に暗躍することになる。

 これがイルミルートでのオディールだ。

 ストーリーではオディールの復讐心は父親が原因だったのだろうと仄めかされる程度だ。

 イルミと主人公が最終的に乗り越えるべき相手は、イルミの父親だ。

 悪役として添える程度のオディールに焦点を当てすぎると、プレイヤーが恋愛に集中できないからこその措置だろう。

 オディールはあくまでもイルミとゲームの主人公に、父親の悪辣さを知らせる為の役割だ。

 そんな悲しきオディールになってしまったわけだ。


「今の私は、三歳。……まだ、いけるか?」


 両親は怒鳴り合っていた。

 だが、怒りがあるのは何らかの期待を持っているからだ。

 ゲームのオディールが真実に気づいた時には、両親の間にあるのは【無】であった。

 互いに一切の関心がない、冷たい空気感を前に彼女はどれほど絶望しただろうか。

 だが。今ならば、まだ。まだ、間に合うはずだ。

 オディールは、小さな手を握りしめた。


「我が家の平和は、私が守る!」



 部屋を抜け出したオディールは、父親の書斎に向かった。

 喧嘩をした後は、必ず書斎に篭もるのは知っている。


「お父さまあ、あーけーて」


 ドアノブの位置が高くて届かないので、なかにいるであろう父親を呼んだ。

 扉はすぐに開けられ、疲れた顔をした父親が出てくる。


「……ごめんよ、オディール。また、お母さまと喧嘩をしてしまったね。せっかくの誕生日だったのに」

「お父さまは、お母さま、きらい?」


 父親の顔が強張る。

 直球過ぎだが、必要なことだ。

 遠回しでは、はぐらかされて終わりである。

 日々争う姿を見せてきた子供から直球で言われれば、答えるしかないだろう。

 じっと見つめれば、父親は視線を泳がせた。

 そして。


「……お母さまには、嫌われてるんだよ」


 と、苦しげに呟いた。

 その様子から、ゲームと同じような状態だとわかる。

 で、あれば。


「どうして、そう思うの? お父さまは、嫌われることをしたの?」

「そんなわけないだろう! だが、彼女は私に笑いかけてくれなくなった。他の男たちには微笑んでいると、あいつが……」


 出てきた単語に拳を握りたくなるのを、ぐっと堪える。

 よし! と、心では喝采したが。


「あいつは、だれ? お父さまは、お母さまとお話ししたの?」

「い、いや、だが、あいつが……」

「もう! けんかの時は、お話し合いがだいじなのよ! お母さまと話さなければ、何もわからないでしょ! あいつってひとはお母さまじゃないのに、お母さまの気持ちがわかるの?」


 最後は幼児らしからぬ言葉だったが、動揺していた父親には気づかれなかった。

 父親は顔色が真っ青だ。


「そうだ、当たり前だった……。何故、私は彼女と話をしなかったんだ。何故、ヴォルフの話だけを……」


 ヴォルフはイルミの父親の名前だ。

 親友面して心配した振りで、言葉巧みにオディールの母親から嫌われていると思い込ませたのだろう。

 オディールの母親もまたヴォルフから、恋人であるオディールの父親からきみの愚痴を聞いたと、大丈夫なのかと言って、二人の仲を拗らせていったのだ。


「お母さまも、お父さまとお話ししなかったの?」

「あ、ああ」

「じゃあ、お母さまも誰かの話を信じたのかなあ」


 オディールの言葉に、父親は目を見開いた。


「まさか……」

「お父さま。お母さまは、バラを見に行ったみたい」


 オディールの家には、薔薇園がある。

 そこに母親がいると聞いた父親は、足をもつれさせながら走り出す。


「オディール! お父さまはお母さまとお話しをする! 気をつけて、部屋に戻るんだよ!」

「はあーい!」


 娘を案じるところからもわかる通り、父親は優しい人柄だ。

 少々善良なところもある。

 そこを付け込まれたのだろう。


「……上手く、いくかな」


 やれることはやった。

 だが、不安はどうしてもある。

 ドキドキする胸を落ち着かせ、オディールは部屋に戻った。



 前世の記憶があっても、体は子供。

 オディールは自室のベッドで眠っていたところを、優しく揺り起こされた。

 まぶたを開けて、体を起こすと。

 目を真っ赤にさせた両親が、穏やかに微笑み寄り添った姿が見えた。

 二人の話し合いの結果がわかり、オディールはわんわん泣いた。

 大人の記憶があっても、両親の不仲に傷ついた日々は消えない。

 初めて見る両親の仲睦まじい姿に、嬉しくて涙が止まらなかった。


「オディール、ごめんね」

「もう、大丈夫だから」


 両親も涙声で、オディールを抱きしめた。

 両側から感じる温もりが、オディールを温める。

 オディールは、両親を、そして自分を守ったのだ。



「エリス、君は今日も美しいね」

「や、やだ。カリオスも、かっこいいし、優しいわ」


 いちゃいちゃ。

 いちゃいちゃいちゃ。


「今日は、あついなあ……」


 三歳児らしくお人形遊びをするオディールの前では、二人掛けソファーに並びいちゃつく両親がいた。

 エリスは母親の名前で、カリオスは父親だ。

 恋人時代から拗れていた二人は、ようやく心から愛し合えているのかもしれない。

 だが、子供の前では控えるべきではなかろうか。


「きゃっきゃ、熱いから水浴びしましょお」


 人形を弄りながら、オディールは気まずい思いをした。


「エリス、覚えているかい? 二人で行った王立の天空薔薇園を」

「ええ。星空の見えるなか、二人で歩いたわね」


 天空薔薇園は、ゲームでも出てきた場所だ。

 星降り祭という流星群の流れるなか、天空に浮かぶ薔薇園で愛を誓うキャラがいたなあ。

 確か、流浪の楽士のルートだ。

 イルミルートでは、蛍石という発光する宝石が照らす植物園が出てきた。

 さすが、乙女ゲーム。

 デートスポットに事欠かない。

 昔のゲームとは違い、昨今のゲームはデートスポットやお祭りなどはキャラごとに違うのだ。

 乙女ゲーム登場時は正に金太郎飴の如くストーリーの流れは全キャラ一緒。キャラを変えただけという、そういう作品が多数あった。

 ずっと続いているタイトル以外は、本当に飽きやすい作りだったなあと、しみじみ思う。

 今は豊富なストーリーの名作揃いで、前世は夢中で色んな作品をプレイしたものだ。

 ちらっと、頬を染め笑い合う両親を見る。


「……良いなあ」


 ぽつりと、呟いた。



 オディールは、あくまでもイルミルートで登場する存在だ。

 基本的にルート分岐がある時点までは、攻略キャラは満遍なく登場する。

 いわゆる分岐前の共通ルートだ。

 この共通ルートもキャラの組み合わせなどでいくつかに分かれたりするが、そのなかで深く掘り下げない程度で攻略キャラに触れたりする。

 共通ルートで、イルミと攻略キャラのひとりで花騎士をしているエミリオとの三人で街を散策する場面がある。

 そこで、優しいお姉さん風のオディールと偶然出会い、イルミはオディールは幼馴染で本当の姉のように思っていると嬉しそうに紹介していた。

 イルミルートに入らなければ、オディールの暗躍はプレイヤーにはわからない。

 逆を言えば、オディールはイルミにしか深く関わらないのだ。

 流浪の楽士であるリュゼルートで、顔見知りになったプレイヤーの分身である主人公に、いくつかの古い文献が王室図書館から街にある王立図書館に移されたという話をするが、あくまでもリュゼの正体を怪しむ主人公へのヒント役で終わっていた。

 花騎士エミリオは、ルート分岐後に苦悩する出来事が起きたし、流浪の楽士リュゼと主人公を三年間だけ育てた神花の守護者ルイゼットの苦しみは遥か昔から始まっている。

 つまり、だ。

 今のオディールにとって、運命を変えられるのは自分自身とイルミだけである。

 イルミは諸悪の根源である父親のヴォルフからは憎まれているし、ヴォルフの妻である母親は夫からの罵倒で疲れ果てていた。

 そんな環境で育つイルミにとっての救いが、可愛がってくれたオディールなのだ。


「でも、私は幼馴染にはなれない……」


 オディールの父親と母親は、ヴォルフの悪意を知ってしまった。

 そんな男とこれからも付き合うことはできない。

 そうなると、イルミは孤独に生きなくてはいけなくなる。

 この世界の主人公の立ち位置にいる少女と、運命が変わったイルミが出会う確率は低いだろう。

 オディールの憎悪を前にして、イルミが挫けなかったのは支えてくれる主人公がいたからだ。

 他の攻略キャラの苦悩は関わりのないオディールには見えないままだけど、おそらく苦しみながら育つイルミの姿は目にしてしまう可能性が高い。

 同じ貴族社会に住んでいる。噂だって耳に入ってくるだろう。

 オディールはきたる未来に悩み、そして決めた。



 時間は流れオディールは、六歳になっていた。


「お姉さま!」


 笑顔で走り寄るのは、四歳になったイルミだ。

 きらきらと輝く目をしている。

 イルミの後ろには、穏やかに笑うイルミの母親がいた。


「イルミ、こんにちは! 今日はお菓子を持って来たのよ」

「本当!? ありがとう、お姉さま!」


 ふわふわの金髪には、葉っぱが付いていた。

 またやんちゃをしたようだ。

 葉っぱを取っている後ろでは、イルミの母親と談笑する両親がいる。

 ここは、イルミの母親の実家だ。

 イルミの両親は離縁している。

 三年前に、オディールの両親が手を尽くしたのだ。

 オディールの父親は、君は愛だけを抱くべきだ。愛に邪魔なものはいらないはずだ、とヴォルフを説得した。

 ヴォルフのようなねじ切れた根性を持った人物に、正攻法でいっても駄目だろう。

 オディールの両親は仲が修復していたのを隠して、愛に生きるヴォルフが羨ましいと持ち上げた。自分たちの愛は壊れたからこそ、君の愛は美しい、と。

 気を良くしたヴォルフは、簡単に妻と息子を手放した。

 オディールの母親から、貴女は幸せになるべきよと説得されたイルミの母親は息子を抱き、実家へと戻ったのだ。

 今の幸せそうに微笑む姿を見る限り、これで良かったのだ。


「……まあ、ヴォルフの初恋相手は、三人目を出産したらしいけど」

「お姉さま?」

「なんでもない! 手を洗ったら、お菓子食べようね」

「うん!」


 三年前に、ヴォルフと絶縁する前にイルミを助けたいと両親に涙を流したかいがあった。

 イルミの無邪気な笑顔を見て、しみじみ思う。

 


 これで、オディールの手が届く範囲の問題は解決したのである。

 残るは。


「恋がしたぁい!」


 という、切実な現実であった。

 さらに時間が流れ、オディールは十四歳になっていた。

 ティンバリー公爵邸で、イルミと十歳になる妹のキャスリンとお茶会をしていた時に魂の叫びを放った。


「恋……?」

「はしたないよ、オディール姉さん」


 きょとんとするキャスリンと眉をひそめるイルミ。

 ゲームにはいなかった妹の存在が運命を変えた証そのものだとして、オディールはキャスリンを溺愛していた。

 自分と同じ色彩のキャスリンは、今日も愛い。


「だって、イルミ! うちの両親を見なさいよ! 今だって二人きりで薔薇園散策よ!? 子供を放って! 私のキャスリンを!」

「寂しいのか、妹大好きなのか、よくわからないよ?」

「私はお姉さまとイルミ兄さまがいるから、大丈夫よ?」

「すごいや、オディール姉さん。天使がいるよ」

「当然でしょう?」


 ドヤ顔を披露し、オディールは真剣な顔をする。


「というわけで、あんな仲良し両親がいる私が恋してないのはおかしいわけよ!」

「確かに、オディール姉さんも十四歳だしなあ……」

「初恋も、まだだとか……!」


 オディールはきいいと悔しく嘆く。

 紫紺の髪は神秘的、薄紅の目は惹き込まれる。

 と、よく言われては、いた。

 だが、恋には結びつかないのだ。


「これも、顔面凶器なイルミがそばにいるからよ!」

「ごめんね? 美少年で」


 月日の流れは、イルミをいい性格に変えてしまった。

 ゲームでの陰があり、悲しげで儚い美少年どこ行った。美少年しか合ってない。


「違うもん、私、面食いじゃないもん……」

「僕は、オディール姉さんの情緒が心配だよ」

「お姉さま、泣かないで」

「うん! 可愛いキャスリンの為なら、笑顔になるわ!」

「情緒が不安定だ……」


 うふふとキャスリンに頬ずりするオディールは、ハッと目を見開いた。


「もう、貴族じゃなくてもいいのかもしれないわね?」

「それは公爵家跡継ぎとして、大丈夫なの?」


 イルミに対して、オディールはふっふっふと笑う。


「いちゃいちゃ両親からは、私自身の血筋が正しいから、相手は恋愛して決めて良いって!」

「そ、そうなんだ。あの方たちらしいというか、さすがというか」

「私も恋する?」

「キャスリン、恋しても良いけど。その時はお姉さまは、ちゃんと泣くわね」

「泣くだけで、邪魔をしないのがオディール姉さんの良いところだと思うよ」

「ありがとう!」


 そうだ、お茶会とかで待ちばかりでは恋はできない!

 それにオディールは【宵闇に花が咲く】を全ルート踏破しているアドバンテージがあるのだ。

 つまり、恋が始まりそうな場所に心当たりがあった。

 愛する妹の柔らかい頬を堪能しつつ、作戦を練りに練ったオディールである。



 オディール・ティンバリー参る! と息込みやって来たのは、【花々の調べカフェ】だ。

 ここは、様々な楽士が訪れ楽曲を披露する場所だ。

 特筆すべきは、身分を問わないというところである。

 礼儀は守るべきだが、皆気軽に音楽を聴いて食事を楽しもうがコンセプトだ。

 ゲームの主人公が流浪の楽士リュゼと出会う場所。

 ここなら、恋が咲き乱れるのでは?

 むしろ、リュゼルートの聖地だ。

 一度は来てみたかった。

 そもそも、リュゼは悲劇の始まりを知るキャラであるし、そんな彼が主人公と出会う場面は美しいものだった。うっとり。

 だから、オディールも詩的で情熱的な恋にあやかることが出来るはずだ。


「ふふ、楽しみ!」


 店員に案内され、席にうきうきと座った。

 身分を問わないので、侍女たちとは席が離れている。

 彼女らは、彼女らで楽しむべきだ。

 リュゼが花の都に来るのは、四年後のゲーム本編開始時だ。

 なのでリュゼには会えないが、オディールは元々接点がないので気にならない。

 運ばれた軽食と紅茶を見つめ、店内の真ん中にある舞台を見た時だ。

 さらりと長い黒髪が見えた。

 黒衣に身を包んだ青年が、店のなかを歩いている。

 すらりと長い手足に、高い身長。

 年の頃は、二十代前半。

 切れ長の目には、深い孤独が垣間見える。

 とても目立つ存在なのに、彼を見る人間はオディール以外にいないようだ。


「は……?」


 オディールはぽかんと口を開けた。

 そんな、まさか。何故、ここに?

 後から後から、疑問が湧く。

 オディールは、彼を知っている。

 暗く淀んだ闇から生まれ、彷徨う存在。

 攻略キャラのひとりである、神花の守護者ルイゼットの悲痛な苦しみと抱えた闇を暴くべく誕生した影。

 ルイゼットルートでのみ登場する彼――月影げつえいが、目の前にいた。



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