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16 ご存知


 こんにちは、アリシエラさん、今日は相談したいことがあって伺いました。


「こんにちは、カミスさん、私に出来ることでも出来そうにないことでも、何なりとどうぞっ」


 えーと、モノカの『ゼファール』みたいな制限付きでもがっつり強くなれる装備が欲しいんですけど、アリシエラさん的にはどう思いますか。



「個人的にはお勧めしませんっ」


 ……



「『ゼファール』は、モノカさんだからこその追加装備なんです」

「カミスさんが使った時って、本当は相当に危なかったんですよっ」


 やっぱり使いこなせていなかったんですね。



「それもありますが、重要なのは身体に合わないって意味で、ですよっ」

「『ゼファール』の変身衣装って、女性用としてきっちり調節したモノなので、男性のカミスさんが装着したのって、本当に危なかったのですよっ」


 特に窮屈なところとかは無かったのですが。



「特殊素材の伸縮性のおかげで助かったのですよっ」

「もし他の素材だったら、今頃カミスさんの……は潰れちゃってたんですからねっ」


"……"って?



「女性と男性との如実に差異がある部分、です」


 ……もう絶対に変身したりしませんっ。



「本当ですよ、もしそんなことになったら、モノカさんたちに叱られちゃいますっ」


 肝に銘じますっ。



「それと、身体能力向上の件ですが、こちらもカミスさんの身体を守るという意味でお勧めしませんっ」


 潰れるんですか。



「ちぎれたり折れたり、ですねっ」


 ……



「私の作製する強化スーツの強化法は、装着した人の実力に応じてサポート力を調節するっていうやり方なんですっ」

「中の人が実力不足だと、満足のいくサポートが出来ないのです」

「かと言って無理に力を引き出そうとしてリミッター解除しちゃうと、筋肉がちぎれたり骨が折れたり腱が切れたり、えらいこっちゃなのですっ」

「つまり、まずは装着する側の実力アップ、ですねっ」


 素人が名剣を持っても満足に扱えない、みたいな感じですね。



「クロ先生の身体能力強化薬でしたら即効性のあるパワーアップが期待できますが、魔導具技師としては安易に薬師さんをお勧めするのは本意ではないのです」


 魔導具技師としてのプライド、ですね。



「どうしても、とおっしゃるのなら、飛び道具をお勧めしちゃいますねっ」


『マスミ』シリーズですか。


 麻痺薬とかを使用するのはアリなのですね。



「もちろんですよっ」

「大事なのは安全・安心を維持した上で使用者のお役に立てること、なのですっ」

「そのために薬師と魔導具技師がタッグを組むのは、当然アリなのですよっ」


 飛び道具と言えば、ササエさんが遠近両用の凄いモップをアリシエラさんからお借りしてましたね。



「長年愛用していたバトルモップだったのですが、メイドとして最前線で頑張るササエさんの方がふさわしいと思いましてお譲りしましたっ」

「材質などは最新のモノではありませんが、当時の自分が出来る全てを注いで製作しましたので思い入れがありますし、持ち主の期待に応えてくれるとっても素直な良い娘なんですよっ」


 今までの魔導具全てが大切な娘さんなのですね。



「モチのロンなのですっ」

「初産でも難産でも、みんな可愛い娘っ子ちゃんたちなのですよっ」


 それこそ"つくも神"が宿っちゃいそうですね。



「誠に遺憾ながら私ひとりの力では、まだその境地には達していないのですっ」

「お爺ちゃんの残した遺産の力を借りてようやく出来ちゃうって感じですねっ」


 出来ちゃうって、まさか"つくも神"が出来ちゃったってことですか?



「おや、ご存知なかったでしたっけ」

「シジミちゃんは、まさに"つくも神"なのですよっ」



 マジですか!



 あとがき


 リヴァイスという世界は、ひとりの少年がプレイしている仮想現実ゲームです。


 彼は長い時間この世界を旅するうちに『鏡の賢者』と呼ばれる存在になりました。


 お供のメイドさんは『伝説のメイド』と呼ばれております。


 ここで暮らしている人々はいわゆるAIですが、それなりに大変なこの世界を楽しく生きているみたいです。


 リヴァイスの物語は、そういう人々のあれやこれやを短編として紹介するものとなりそうです。




 iPadのメモ帳につらつら溜め込んでいたショートストーリーや小ネタをひとつの世界にまとめようとしたら、こういう設定になりました。


 整合性や何やらいろいろアレですが、お話しがまとまり次第投稿したいと思っております。



 楽しんでいただけたら幸いです。



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