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12 強襲


『カミスッ、後ろ!』


 突然耳元からモノカの叫び声、振り返った僕の目の前に居たのは、



 うぇっ、ナニこの人!



 人の外見でレッテルを貼って分類するのって、失礼なことだと思うのです。


 僕も見た目や第一印象でいろいろ言われて嫌な思いをしたことがありますから。


 でも、いま僕の目の前にいるこの人には、言っちゃっていいと思うよ。



 気持ち悪っ!



 ボッサボサの髪で、


 牛乳瓶の底みたいな眼鏡で、


 ガリガリに痩せてて、


 顔色がすごく悪くて、


 薬品の染みだらけの白衣で、


 なんて言いますか、映画や漫画に出てくるマッドサイエンティストそのまんまな風貌。



 おじさんだかおじいさんだか分かんないから、おっさんでいいや。


 って、あの手に持っているのは、なんてったっけ、


 スプレーガン!



「なんで眠らんのだ?」


 って、もう睡眠薬は噴霧済みかよっ。


 悪いね、おっさん、


 ってか、いい加減、男だって気付いてよっ。



「ぶっ飛べっ!」


『転送薬』で飛んできたモノカの急襲!


 正確には『ゼファール』での強打。


 睡眠薬対策で、ノノカちゃんに変身して闘うって決めてたんだ。



 って、なにこのおっさん、


 なんであのスッゴい打撃が効かないのっ。



「ほう、以前取り逃したサンプルか」


 ノノカちゃんを見ておっさんが言った言葉。


 サンプルって……そういうの、よくないですよっ。



「なに、コイツッ」


 ノノカちゃんの驚きの声、


 ラッシュが、全然効いてない、


 違う、届いていないんだ。


 おっさんの周囲にある変な膜みたいなのが、


 まるでシスカの盾『守り手の片翼』みたいに、衝撃を吸収してる。



「そろそろいいかのぅ」


 おっさんがなにやらスプレーガンをいじって、


 ノノカちゃんに向けて、



「くぅっ」


 ノノカちゃんが倒れた!


 変身解除しちゃったってことは、


 魔素切れか、意識を失ったからっ。



 って、見てるだけじゃダメだろっ。


「やあっ」


 僕の棍での一撃は、全く効かない……



「後でサンプル取るから、大人しくしとれ」


 なんだよそれっ、


 モノカに近付くな!



 逃げちゃダメなのは分かってるけど、


 今の僕の力じゃどうしようもない、


 せめてモノカを連れて逃げられるだけの力、



 チカラ!



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