8. エピローグ
――― そして、次の日から。
金髪ツインテール姿の彼が、パン屋の店の中に、はずむような足取りで入っていく姿が見られるようになりました。
――― 彼が、パン屋の青年…… 彼女と、楽しそうに話ながらパンを選び、パンを手に笑顔で家に帰って行く光景に…… 私ことº*≅¿は、感涙を禁じ得ないのであります。
――― なお、その後の調査によると、ミワちゃんの書いた千代紙のお手紙は、お守りとして大切に、金髪ツインテールの裏側に縫い付けられているようです。
ちなみに、初デートは連休中に行われる予定……
「ナニ、初デートだと!?」
ウラオモテヤマイヌの背で、片腕たる部下º*≅¿の念写映像付きプレゼンを聞いていた©*@«は、ぴょーん、と宙返りした。
「それは再び監視に行かねばならぬな…… リア充は末長く爆発すべし!」
「それはもう! ですよね!」
º*≅¿も、忖度を示して小さくジャンプする。
「ところで、ひとつ疑問があるのだが……」
「なんでしょうか?」
「こんなにも、彼を動かしたミワちゃんの手紙とは…… 見たくてたまらんぞ!」
「ご安心ください、それもきちんと報告させていただきますとも」
º*≅¿は再び、上司の黒い瞳をじっと覗き込み、念写を開始した。
「報告会・第2部…… 『ミワちゃんのはじめてのお手紙』 編です!」
――― ©*@«の脳裏にでかでかと映し出されるのは、ミワちゃんの真剣な表情。
そして、miniたちがピョンピョンと跳びはねてはマスゲーム的に形成する文字を、1つ1つ読み上げながら丁寧に書き取っていく、一生懸命で愛くるしい姿。
『…… お う え ん ち て い ま ち ゅ 。
……やったぁぁ! ミワたん書いたよ! 見てみてポンチコぉぉぉ!』
叫ぶミワちゃんの嬉しそうでも誇らしげでもある声と表情に、©*@«は文字通りノックアウトされたのであった。
ウラオモテヤマイヌのもふもふな毛皮に埋もれ、幸せそうに倒れ伏すリーダーの脳ミソには、幼い文字がしっかりと焼き付いていた。
『ガンバレ! オモイハツタワル! オウエンシテイマス!』
the end.
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
こちらの作品は、しいたけ先生・砂礫零のコラボ 『部屋と宇宙ノミと私』 シリーズの番外編です。
¤*≅¶©*@«º*≅¿≡<↑£
さて、この度のコラボの経緯は、と申しませば、それは……
『部屋と宇宙ノミと私』 初の番外編 『家政婦は床』 をupして間も無くの頃でした。
以下、デフォルメしつつ送らせていただきます(敬称略)
しいたけ: 番外編 『ポンチコの恋』 プロットできました!
砂礫 : おおっ!なんと素晴らしい!
しいたけ: 今回は青春です!
砂礫 : いきなり失恋してる!なのに優しいイイ話!さすがしいたけ先生!
……しかし、青春かつハッピーエンドには間違いなのです!
そしてº*≅¿《ポンチコ》に、真の出会いがもうすぐ訪れることは、本編を読んでくださった皆様ならご存知のはず。
つまり無問題!
それから気づけば10日…… ゆるゆる書き進めてきた砂礫は。大威張りで報告したのです。
砂礫 : 書きました!チェックしてください!
しいたけ: はい、OK!
!!(⊃ Д)⊃≡゜ ゜ しいたけ先生、仕事が早すぎるぜ……!
というわけで、しいたけ先生、今回も楽しいお話をありがとうございます!
⇒しいたけ先生の作者マイページはこちら。
https://mypage.syosetu.com/1463156/
名作多数ですので、ぜひ覗いてみてくださいね!