4 能力調査
能力調査……簡単に言えばその人の才能を測る物である
[体育館]
[いよいよ最後か……]
[適性検査から始まったのは良いんだけどさ]
[さっきから平均値以上……ましてや異常な数値を出して]
[周りの視線が痛くて痛くて仕方ないんだよなぁ]
そう嘆いて居るうちにどんどん順番が回ってくるのである、3回目ということもありもう慣れたのである。
でもこれ以上何かやらかしてしまうと個別で呼ばれてしまいそうだ……
そんな感覚を持ちながら順番を時一刻と待ち続けているのである。
[はい、それじゃあ次は………黒咲君]
2回も何かとやらかしてしまっている為担当の先生の声は
既にまた何かやらかすんじゃないかと思っている感じで
僕を呼んでいるんだ。
[それじゃあ、能力調査を始めるよ……]
[と言っても君は特に何もしなくて良いよ]
そう言うと担当の先生は僕を魔法陣で隅から隅まで見渡しているのである、何か違和感を覚えそうだが
敢えて覚えないように心掛けたのである。
[はい……終わったよ、次は……]
そう言うと僕は2回目同様に後ろに並んだのである。
2回とも順番が同じだったので勿論彼女の姿も見えた
しかし、2回も見ているので流石に3回目を見るのは
気が引けたのである。
[はぁ………早く終わらないかなこの検査達]
そう小声で言いつつ時間は過ぎて今年の検査達は
無事に幕を閉じたのである。
[1年C組教室]
[はい、お疲れ様皆……今日はこれだけだから]
[皆……気をつけて帰るんだぞ]
そう先生が言うと皆は帰りの準備をしている。
勿論赤羽や神風も帰る準備をしている……
しかし、月影だけはまだ帰る準備……と言うか
帰る気配すらない……そう思いながら見ていると
先生から
[黒咲……時間取らせて悪いんだけど……]
[今から職員室に来て貰えないか?]
やらかした……完全に今日の事についてだ
ここまで来たら覚悟を決めていくしかないと結団し
[分かりました……それじゃあ職員室に向かいます]
そう言い、足取りが重い中職員室に向かうのであった。
[職員室]
空気が重い………流石職員室と言うべきか。
教室とは全く訳が違う空気の中で
アサクラ先生は座っている。
まるで俺に何かを伝えたい様に。
[すまないな、いきなり呼び出して]
最初の一言は落ち着いている……しかしこの後何を言われるのかが不安で仕方ない中で自分はこう答えた
[いえ、全然大丈夫ですよ]
こう答えるのが一番無難であろう……
そう信じて答えた次第である。
[実はな……折り入って頼みがあるんだ]
次回第2章突入!!想像が湧く限り書き続けます。