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穂高市役所ストリートビュー年史  作者: 十二滝わたる
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明るいグロテスク

「ざまあみろ」と醜い顔をして、執務時間中の事務所でそのコウモリのような若い看護婦は罵った。相談についてなんとかしなくてはと担当がせっせと調整に勤しんで、苦労の末に決着する寸前に、上から言われなければやらないんだろうとばかりな、労働組合の上部組織に二又の訴えをして、結果について報告した折のことばだった。お礼を言われるとばかりに思っていた担当は嘆いていた。「こんな奴らと仕事をしてるのかね」

「勝ったな」と顔なしのような青白い放射線技師は立ち去った。患者があることからすぐには改善できない同じような類いの同じような経過の結論を伝えた担当者に対して、やはり二又により労働基準監督署に駆け込んでいた奴が、労働基準監督署からの指示でやらざる得なくなったと思い込んで言った言葉だった。労働基準監督署からの問いかけはその後にあって、そこでその言葉の意味を事務員は理解した。

 本当の意味の信頼関係等はなかった。どこの部門内でも部門間でも同じだ、仮面組織。しかし、仮面でもってなくなったら、組織は崩壊する。

 がんじがらめの絶対軍隊的な組織の知恵なのだろう。

 事務方を主とした市役所の村組織よりも、殺伐として賑やかで、明るいグロさがあり、それらが平気で横行する。


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