表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹丸  作者: もんじろう
51/105

51

 仲間を殺さねば、待っているのは十蔵による確実な死だ。


 五人は理解した。


 闇の中、五人は戦い始めた。


 昨日まではお互い笑い合っていた相手の息の根を止めようと、刃を振るった。


 虹丸も必死だった。


 気がつけば、虹丸の目前には一人しか居なくなっていた。


 六人の中でも、虹丸と一番仲が良く気の合った六郎だった。


 虹丸は吐き気を覚えた。


 何故、六郎を殺さねばならないのか?


 出来るものなら、六郎のために自分が死んでやりたかった。


 だが、死は恐ろしい。


(俺が何人も居れば六郎を助けてやれるのに…)


 ふと、そう思った。


 それなら一人くらい、六郎のために犠牲になるだろう。


 余計なことを考えていても、虹丸の身体は長年の修練のせいで無意識のうちに動いていた。


「よくやった」


 十蔵の声がした。


 その声にはっと我に返ると、虹丸の足元には首を斬られた六郎の死体が転がっていた。


 虹丸は生き残った。


 それから、虹丸の下忍としての生活が始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ