3話
お ま た せ
「う、うぅ〜ん。」
「おはようございますマスター。」
「は!?」
「?」
だ、誰だ此奴は。あの女神が言ってた奴か?
しかし可愛いな。銀髪で碧目で体型はロリだがなかなかに俺好み…って何考えてんですかねぇ俺は…
「はぅっ、そんなマスター可愛いだなんて/////」
「えっ!?声に出てた!?」
「いえ、私はマスターの中に核を持っているのでそれを通して念話のような形で聞こえてきます。」
お、俺の中にそんな物があるのか。
「ま、まぁなんだ。取り敢えず自己紹介でもしよう名前が分からないと不便だし。」
「俺の名前は桜井優希だ。君の名前は?」
「マスター、私には名前がありません。
できましたらマスターに名前を付けて欲しいのですが。」
「え、そ、そうなのか。名前、名前…」
自慢じゃないが俺はネーミングセンスなんて欠片もないんだが。
「あ、いえ。ダメなのでしたらいいのです…」
そんなあからさまにシュンとされると…
「あぁ!いや大丈夫俺が付けるって!
そ、そうだな。優良なんてどうだ?」
俺の名前から一文字取ってきただけだが…
「ありがとうございます!マスター!」
あっ、こりゃ可愛いわ。
「はぅっ/////」
「聞こえてたんだったぁぁぁぁぁ!」
この時俺は30分は身悶えた。
「ンンッ!すまない、取り乱したな。」
「いえ、大丈夫です。わ、私もその…
嬉しかったですから/////」
「頼むから掘り返さないでくれ…」
「ところで、優良はここが何処か分かるか?」
「いえ、私もこの世界の知識はマスターの知っている事しか分かりませんので。」
えぇ!マジで不味いぞ…このままじゃ餓死して終わる…
「大丈夫ですマスター!私が狩りも調理も出来ます!私に任せて下さい!」
「マジか!でも食べれるものとか分かるのか?」
「あ…いや、大丈夫ですよ!」
「今のあ…は何だよ!腹壊してデッドエンドになるわ!」
此奴ポンコツだ!絶対何かやらかすぞこいつ!
「いえ!大丈夫です!私が先に毒味をしますから!」
「いやいやいや、それで優良が死んだら意味無いから!」
「大丈夫ですマスター!毒なんかじゃ私は死にません!」
「毒耐性でもあるのかよ!?」
「はい!私には攻撃耐性や魔法耐性などあらゆる耐性を持ってます!それにマスターの敵なんて瞬殺です!」
いや、そんな無い胸張って自慢されても…
あぁ、そんな落ち込まないで!
「ま、まぁ出来るならお願いしようかなぁ…」
「はい、マスター!任せて下さい!」
10分後…
「マスターお待たせしました!」
「あぁ、とってきてくれた…か」
山のようにでかい謎の生物をとってきた優良を見て俺は唖然とした。
「えぇ…なんですかそれは。」
「何かのドラゴン見たいですね。毒味は既にしています!」
よく見ると小さく齧られていた。
「まぁ小さく切って焼いて食うか。
調味料とかどうすりゃいいかなぁ…」
「私に任せて下さい。」
また無い胸張ってるよこの子。
「これを使いましょう!マスターの世界で言う塩です!」
まぁ、俺はあの世界で生まれるべきでは無かったみたいだがな…てか、
「お前どっから出したよそれ。」
「私は自分専用の空間を持っていますから。
そこに収納しています。色々ありますよ!」
この子は想像以上に便利過ぎだったわ。