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プロローグ
小さい頃は、自分の将来に夢と希望を持っていたし、夢は叶うものだと疑わなかった。
大人になれば、このつまらない日常を変えられるのかもしれないと、思っていた時期もあった。確か、中学生ぐらいだったと思う。
人間の体感時間だと、二十歳で人生の半分を過ごしたことになると聞いて、何かに焦りだしたのはいつだっただろうか。
社会人になれば何か変わるのかもしれないと思っていたが、変わらなかったのに気づいたのは、入社して半年ほどだったと思う。
会社の仕事にも慣れて、仕事も何だかんだで任されるようになってきた今日この頃。
俺、阿久魔五木は、決断した。
「そうだ、転職しよう!!」