~しょのきゅう~蛇
ー某人物ー
あ・・ありのまま今 起こっている事を話すぜ!
会社に向かい駅のホームを登っていたと思ったら
「いわのなかにいる」
頭の中で響く言葉
「いわのなかにいる」
ひたすら頭上には『?』のマーク
(OK~OK~OK~~~~)
(まったく解らん!!!
(動けないし状況が把握できない!!)
(地下鉄で爆破事件でも巻き込まれて絶賛生き埋め中??)
(それにしては息が出来るのは何故なんだ????)
(口も肺も動いてないゾ?心臓も動いてるのか??死んだのか???)
再び頭に響くアノ言葉
「いわのなかにいる」
(あ~~~~~~~~~!!!)
(アレだぁ~~詰みだぁ~~~)
絶望の淵に立たされ多分青い顔をしているのだろう・・・岩の中だけど
あれから何日たったのだろうか?
不思議な事に空腹感は感じない
暗闇の中では時間の感覚も麻痺している
(退屈だぁ~~~~~~~~)
(寝るのも飽きた~~~~)
そんな時に声が聞こえる。
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一際大きな岩の前に立ち尽くす二人の女性と一人の男性
黒のゴスロリ着た少女は連れてきた白のロープを纏った女性に問いかける
「ここ掘ればいいの???」
「そうよお願い♪」
ザクッ!
(目がぁ~~目がぁ~~~)
(長い間、真っ暗な岩の中に居ると外の光でマジ目が潰れかと思った)
岩の欠片の他に一人の男性が姿を現した
男は外に出ると空腹と喉の渇きに意識を手放すのであった。
閑話休題
まだ先の話だが外の世界に旅立つ前に合わせておきたい人が居ると、
ナタリーに半ば強引に連れられて村の教会に向かう。
、
村の教会とは宗教上のものでは無く「診療所」「喫茶店」を合わせた感じで
いざとなれば村の避難所になる所らしい。備蓄品を回転させる為だ
丁度、村の任務を終えて連絡に帰ってきた人らしい。
二人で教会に向かい歩いていると道端にダンボール箱が・・・
(え?)
(この世界にダンボール箱あるの???)
一瞬、目が点になるも黙って通り過ぎる
ガサコソ・・・
ダンボール箱が二人の後ろについて来る
(突っ込み入れたら負けだ)
横で歩くナタリーさんは何のお菓子を食べようかとルンルン気分♪
気にした様子も無い。
山のような仕事を専属メイドに押し付けて
「仕事だからぁ~」と逃げてきたのだから上機嫌である。
(まだ、付いてきている)
(アマ○ンのダンボール箱がデフォなのか??)
教会に着くとさっそくナタリーはお菓子とお茶を注文してお花畑満載。
私は席に着いても横にある付いて来たダンボールに目が釘付けである。
(この世界からアマ○ン注文出来るのか??そんなスキルあるのか???)
「変ね~約束の時間過ぎてるのに来ないわ」
「少し変わったスキル持っている人でね、村の為に情報収集とかお願いしてる人なの」
「各国に飛び回ってる人だから、外に出るジョウ君に一度会わせておこうと思ったのよ」
「10年前に転生して来た人で、助けに行ったら岩の中に居たからビックリしちゃった♪」
(ほぉ~)
ダンボール箱を凝視する
ナタリーさんはまるで無いような認識でウエイトレスは躓いても知らない顔だ
スキルにピーンと来た私は嬉しそうにソワソワしてるダンボール箱をおもいっきり蹴り上げた。
「はこのなかにいる」
蛇塚 軍造
特定固有スキル
・メタル○アソリ○ド
(任意でダンボールの様な土魔法による箱型を取り出す事ができる
(ダンボールを被っている時はあらゆる視覚、知覚、聴覚、魔力、意識までも遮断出来る空間魔法)
(周囲と一体化する土魔法を得意とし、高密度の風魔法と爆発系の火魔法もこなす)
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「なんでアマゾ○のダンボール箱なの?」
「転生者の知識が特定固有スキルに作用されるようです」
「一見ダンボール箱で肌触りも似ていますが木魔法と土魔法の複合障壁になります」
「へぇ~知識が作用するんだ・・・」
「前に魔物に不意を付かれ咄嗟に障壁を張った時があるのですが・・・・・」
「んで?」
「六角形した薄い膜『ATフィー○ド』の形だったのは出した自分で笑いましたHAHAHAHA」
(コイツも槍兄ちゃんと同じくオタク系だ・・・・・・仲間だ・・・ゾ・・と)
「いわのなかにいる」を「はこのなかにいる」にしたく書きたかった。
想いがスキルを作る…と言う世界観を少し入れたかったのが後書きになります。
最近のはダンボール箱での移動が無いよね・・・orz