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じゅうに、ぷらす~遠足~


「ハイ!ハイ!みんな準備は出来た~~~~?」

「行くわよ~~♪」




「「「「「「は~~~~~~~~い♪」」」」」」」

「「「「「「ブ~~~~~~~~ン♪」」」」」」」

「「「「「「キシャァ~~~~~~♪」」」」」」」



満面な笑顔のナタリーに村の子供達は答える。

今日は『孤児院主催の遠足』


村では5歳になると『遠足に強制参加』させられるのである。

今回の参加は人族24名、アラクネ12名、ハニーホーネット46名etc etc・・・


やんちゃ盛りであり列を乱すなんて当たり前

一人で何処かに行ってしまい迷子になった子も過去には居たそうだ。

その為、リッチ兄貴、ドワーフ爺、ゴーレム兄さん、妖精姉さん等の村の主だった輩が

普段の仕事を休んで保護者参加である。

私も年長さんとして子供達の面倒を見る為に借り出されている。





(先週、洋服屋のアラクネ姉さんから『緑の兵隊』を3個分隊貸し出してくれ!)

(って言われた意味が解ったよ・・・スマン・・・分隊の皆さん・・・・   )


遠足の子供達は全員「白ソックス着用」

アラクネ、ホーネットの子供達も「白ソックス着用!!!」


(「白ソックス着用義務かい!!」)

(嬉しそうな『お姉さん達』を見ると職権乱用じゃ無さそうだ・・趣味か?趣味か???)


(ううぅぅ~~~~~何足編んだんだ???蟲族の児童の為に・・・)

(しかしアレは突っ込まないゾ~~突っ込み入れないゾ~~~~~~)


(スケルトンの児童???ゴーストのソックス・・。考えたら負けだ)






大人が子供達を囲む様にしてゾロゾロを歩いていく


人族、獣人族はナタリーさんが筆頭に引率、

アラクネ児童はゴーレム兄さんが柵付きの大きなリヤカーで、

ホーネット児童?は簡易巣箱の様な棚付きリヤカーをリッチおじさんが

妖精族とゴースト族は妖精族が面倒見ている。


「サァ~ここから『飛ぶ』ねぇ~~♪」

「みんなぁ~ちょっと目を瞑って~♪」



城壁内だが村から少し離れた石畳の広場で皆を包む様に発動する巨大な魔法陣

転移先はとあるダンジョウンの中層部


通称「覚醒の間」である



村の子供達は何世代もココ『神子村』に住んでいる為に血が出るのであろう、

異様な位に資質が高い。村の特産物であるポーションの一部は児童達が作ってるのだ。

『児童が遊びで学校で作るポーション=外の世界で言う2級ポーション』なのである。

中には『先祖返りをして特定固有スキル持ち』も現われるくらいだ。


その為、村に住む子供達は『精神魔法耐性』『魔力回復力』を上げる為に強制レベリングする。

この世界ではレベルが上がっても鍛えなければ意味が無い、

しかし『魅了』(チャーム)等の操る系の対抗手段でステータスをあげるのだ。

村の自衛の為、外に出るかも知れない子供達の為に・・・




そんな事は知らない児童達

今はお菓子が配られ槍の兄さんの剣舞を皆で眺めてる


金貨がチャリーン、チャリーンと倒されていく


時たま、他の魔物が現われるのだが

人外的スキルを持つ村の面々による護衛であるからして瞬殺である。

子供達はソレもイベントだと思い目がキラキラしている。

横では子供達へのお昼ご飯の炊き出しをしてるお姉さん達。

まるで夜店が並ぶお祭のよう。


(ここダンジョンだよね??結構高いレベルの中層だよね??)

(あ~~この広場から出て行こうとしてる子をゴーレム兄さん追っかけてるし・・・)


広場の金貨の魔物が居なくなった

今度はリッチ兄さんの火魔法の曲芸に合わせて妖精達の踊りがはじまる。

その合間に槍兄さんが奥の方から魔物達を『引いて』来る。


慣れてきた子供は半死の魔物に拙い魔法を打つ者も出てきている。

「キャッキャ」と楽しそうだ。






「ふぅ~~~」

「ナタリーさん何していたんですか?」


毎年、ココを使わせて貰ってるから『お供え物』として

村で作った武器、防具を隅に置いてきたそうだ。

昔、ダンジョンマスターが怒ったのかドラゴンが広場に表れたそうだ。瞬殺だけど・・


(村の武器ですか・・・・外の世界では凄いお宝ですね・・・・)



「丈君は、これを見るの初めてでしょ?」

「はい、見るのは初めてです。確か保護されて最初に来たと聞いています。」


(毎年、寝てるか倒れてるかどちらかだったしな・・・)



「そうそう♪」


ナタリーは鞄からバトンの様な筒を取り出して



「コレ、子供達は夢中で見ている後ろから首筋に打っちゃって♪」

「え?」


「針は無いけど注射器みたいな物よ♪」

「魔石を液体にした物で体内に吸収されるのが早いの♪」

「君もしたでしょ??」







(えっと・・・・)





(私の体内に魔石を埋め込んだよね?)

(私の手術はいったい何だったのデスカ????)



(駄目だこいつ・・・早くなんとかしないと・・・・)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ナタリー「だって、村の子供達にトラウマ出来たら嫌じゃない」


丈   「ほぉ~~~~私ならいいと・・・」ジト目









<<『湖』と『リンク』するには濃度が高い純魔法石になるそうです>>

<<村の子供達は『鑑定』『ステータス』等で来ません      >>

<<外の世界に行く場合は別で魔石を埋められます        >>


布石と、丈に関する理不尽と、ナタリーの方向性の回ですね^^;

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