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三聖剣物語  作者: なつ
&c...   --そして彼女は--
64/69

Postludium

 二人が旅を止めたのは、二つの理由がある。

 まず一つは、海を越えた先の島に、ついに聖剣の一つを見つけたためだ。『エンゼル=ハーテッド』と呼ばれる聖剣がそこにはあった。それを見つけてようやく彼は、自分たちがすでにア・ディーヌにたどり着いていたことに気がついた。それゆえ、それ以上西へ旅をする理由がなくなったのだ。

 そしてもう一つは、彼女のお腹に、彼の子供を授かったためだ。

 長い旅路が二人を強く結び付けていた。

 帰る理由も、もはやなかった。

 それならば、聖剣を見守り、その島で生きていくのも悪くないではないか。

 うん、悪くない。


「名前、何にする?」

「どうせなら可愛い名前がいいよね」

「男の子かもしれないぞ」

「男の子がいいんでしょ」

「姓はエリコにしよう」

「深く愛されたる者、ね」

「母親のなんだけどね、ずっと憧れていたんだ」

「いいね、まずそれ決定」

「それじゃあ名前は」

「エリコに合う可愛い名前ね」

「格好いいのにしようよ」

「だめ」

「だめっすか」

「じゃあ、こんなのどうかな?」

「なに?」

「パンプキン!」

「ええ?」

「パンプキン=エリコ」

「深く愛されたる者へ、恒常の愛を捧げる」

「男の子でもありでしょ?」

 彼は肩を竦める。

「よし決定。この子の名前はパンプキン」

 ポンと彼女はお腹を叩いた。


 数多くの雑多なもの、そして、彼女は……



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