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朝
暗い部屋にテレビの明かりだけが見える。
時刻は既に4時をまわっていた。明日は土曜日だからと余裕をぶっこいて新しいゲームをやったらもうすぐ朝になる手前まできてしまっていた。
今日もこのまま起きていよう。
こんな生活はしばしばだった。いけないとは思っていても手がコントローラーに絡み付いてとれない。体もテレビの前から動こうとしないのだ。
まだ朝日は昇っていない。しかし、だんだんと空は白んできていて鳥もチュンチュン鳴き出していた。
ようやく区切りが良いところで惜しみつつコントローラーをはなして台所へ向かう。
「今日は……10時から部活か」
そこで遅すぎる睡魔と共に夢の世界に旅立つことにした。
『おはようございます!現在7時になるところです。……』
完全に不健康な顔で食卓についた。
いつも観ている朝のニュース番組のアナウンサーは今日も笑顔を向けてくれた。