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プロローグ
目が覚めて、最初に目にはいったのは見知らぬ天井だった。
そうだ、俺は心地よい春の風に誘われて散歩に出て、いつもの見通しの悪い交差点を渡ろうとした時、向こうから来る猛スピードのトラックにはねられたのだった。
ひどい衝撃と、痛みを感じる間も無く意識が無くなった……
俺を覗きこんで、知らない言葉で話しかける若い男女。
誰だこいつら。
普通に考えて、病院に運ばれてって事ではなさそうだ。
これは噂に聞く転生なのか。
まず自分の手を前に出して確認。
良かった。
ぷくぷくした赤ん坊の手である事を除けば、
人間らしい。
スライムや蜘蛛じゃ無くて良かった。
俺も話しかけてみるが、泣き声にしかならない。
めげずに話しかけていたら乳を与えられてしまった。
満腹になったら眠くなってきた。
仕方ない。
まずは成り行き任せで行くしかない。
もう少し育たない事には、何にも出来ない事はわかった。
とりあえず俺は眠る事にした。