第7話 初戦闘終了と家族の絆
おはようございます。沢山の方々にお読み頂けて本当に幸せです。本当にありがとうございます。
怒りを抑え冷静に、なるべく早くダンゴムシを倒すには。
ダンゴムシはコロコロアタック後には元のダンゴムシ状態に戻るみたいでコロコロアタックの連続攻撃は出来ないみたいだ。そして元に戻る時にお腹が見える。
背中は硬くても、お腹なら攻撃が通るかも知れない。
「コロコロアタックを防いでお腹にアタックだ!るかに、しっかり捕まっててね」
「うん。シュウ君、ガンバ〜」
まずはダンジョンを二郎丸から遠ざけ、僕をターゲットにする為に当てるだけの斬撃!
「ボコ!」
ダンゴムシがこちらを向き丸まり始めた。
「フーっ。絶対避けてやる」
恐怖で身体中から冷や汗が。
コロコロ〜!コロコロ〜!
来たっ!今だ!
僕はギリギリのタイミングで横っ飛びし、何とか攻撃を躱す事に成功したが、るかにが衝撃に耐えられず壁の方に飛んで行ってしまった。
「るかに!「丸くなる」で待機!」
くるりんっ。と丸くなるるかに。
ダンゴムシはそのままの勢いでコロコロ転がり壁に激突。お腹が見える状態でモソモソしている。チャンス!
恐らくダンゴムシのお腹に斬撃をしても一撃では倒せない。
ここはあのシブい必殺技を使うしかない。
ダンゴムシの足がワラワラしていて気持ち悪いけど行くしか無い。
「牙突!(のマネ)」
「ズボッ!!」
緑色の体液がピューピュー吹き出し、ダンゴムシが悶えている。
「もう一丁!牙突零式!(のマネ)」
「ズブブッ!」
緊張と恐怖で手の握力が無くなって来て木刀を握るのもしんどくなって来た。
「・・・・・」
ダンゴムシの足の動きが遅くなり、やがて完全に動かなくなった。
「二郎丸!二郎丸!」
気が付くと僕は半泣きで横たわっている二郎丸のもとへ駆け付ける。
「・・・」
二郎丸は目を覚さない。呼んだり揺すって見るが反応が全く無い。まさか。もう家族を失うのは嫌だ!
「こうすれば〜起きるよぉ〜♫」
「トゲトゲ〜!」
「えっ?」
「んぎゃっワ‼︎」
るかにが二郎丸のお尻に刺さってる・・・。
二郎丸は昭和マンガで見るような飛び跳ね方をした後、目が覚めたようだ。
「二郎丸。本当に良かった!本当にごめんね」
僕は半泣き状態のまま二郎丸を抱き締める。
「ご主人・・。オイラがいけなかったんだワン。次はちゃんとご主人の言う通りに頑張るんだワン。だから一緒に戦わせて欲しいんだワン。きっとご主人を守ってみせるワン」
僕と二郎丸は抱き合い気が付けば涙が出ていた。家族を失う怖さからダンジョンには1人で臨もうと思っていたが二郎丸からすれば僕を失うのは同じように怖いのだろう。
「うんっ。わかったよ二郎丸。君が僕を守ってね。僕は二郎丸を守るから!」
「ジロちゃん〜。シュウ君〜。アタシも〜守ってあげるから〜。仲間に入れて〜」
うん。そうだね。3人で力を合わせて頑張ろう。
『レベルアップップップ〜♫』
某RPGゲームとほぼ同じ音楽・・・。
しかしラッパで良く無いですか?何故歌で表現しようと思ったんだ?著作・・権・・?
『ファーストモンスター討伐報酬として「初討伐者」の称号、ファーストレベルアップ報酬としてユニークスキルを1つ獲得出来ます。スキル選択をして下さい。』
ナビ子さん再登場(笑)
「ナビ子さんお久し振りです。」
「昨日お会いしましたよねっ!ナビ子じゃなくてメア!わざとですよね!絶対わざとですよね!」
反応が素直で面白いなぁ〜。
「ごめんね。ナビ子さん。この通り」
「謝ってる雰囲気で全然反省して無いじゃないですか!」
ナビ子さんがプンスカし始めたのでちゃんとしよう。
「あはは。ちょっとした勘違いですよ。いやだなぁ〜」
「シュウさん覚える気が無いんですね!もうナビ子で良いですっ。プンプン!」
おぉ。早くも公認を頂きました。
「メアさん。ごめんね。ちゃんと覚えてるよ。」
「む〜〜。」
「メアさん。」
「ハイ♫シュウさん。ありがとうございます。それではスキルリストから一つづつ選択して下さい。」
チョロい。チョロ過ぎるが面白い子だな。声だけしかわからないけど「中の人」はAI的なものでは無くて人間的な人なのかな?
それに「一つづつ」って言ってたよね。るかに強化計画がこんなに早く実現するとは!
「ナビ、っ、メアさん。この子達もスキルを貰えるの?」
「コホン、ハイ。二郎丸さんもるかにさんも権利があります。ごゆっくりお選び下さい。」
「あともう一つ教えて貰いたいんだけど、こんなに何回もボーナスって貰えるのかな?」
「いいえ。チャレンジボーナスの取得は、
①世界でダンジョンに初めて入った方、
②世界で初めてレベルが上がった方、
③世界で初めてダンジョン攻略をした方、
他にも少々ありますがお伝えしたようなメモリアル事項をクリアした方、そのパーティーの方々に与えられます。そうそう何度も得られるものではありませんので慎重にお選び下さい。また、スキル授与では無く称号授与の場合もあります。」
「もう少しだけ。ステータスのSPは何なのかな?あと前回貰ったユニークスキルと言うのは?」
「ハイ。SPはステータスポイントの略称です。ポイント分を任意のステータス、例えばかしこさに振って能力値を増やせます。HP、MPは1ポイント振れば10上昇、その他へは1ポイントで1上昇となります。」
「ユニークスキルは非常に希少なスキルです。熟練度や自発的に覚える事が非常に困難・ほぼ不可能なスキルばかりですので選択は慎重にお選び頂く事をお薦めします。」
SP使っていれば二郎丸があんな目に合う必要も無かったのかもしれない。先に聞いておけばと悔やまれる。
お読みいただきありがとうございました。
シュウ君のスキルを何にしようか非常に悩んでおりますので次回更新は明日又は明後日になると思います。今後ともよろしくお願いします。
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