ご
「だから、その………」
恋はまだ小さい声で呟いている。
パチパチゴー
火の音がうるさいな、恋の声が聞こえないじゃないか。
「……いや、何でもないよ。気にすんな」
恋は悲しそうに、でも元気に言ってきた。でもやっぱりでもやっぱり、何か寂しそうで悲しそうな気が…。どうしよう。
①気にしない ②しつこく聞く ③気にしちゃう
ーここは③になってしまいますよねー
気にしないという事は俺にはできないが、とりあえず今は気にしないことにしておこうと思った。
俺達は暫く無言のままいた。
「俺もう出るわ」
恋は俺にそう言って来る。どうしよう。
①梯子を押さえてあげる ②梯子から落としてやる ③梯子を用意しない
ーそんな性格悪いことしないで、普通に①でいいでしょうー
俺は梯子を用意して、しっかり押さえた。恋が降り始める。どうしよう。
①ちゃんと持ってる ②目を瞑りながら ③ちょっとくらい触ったって
ーうるさい!僕もそんな経験ないのに…ってことで②にしてやりますー
俺は見ないように目を瞑りながらも、梯子をしっかり持っていてあげた。
「よいしょ、っと」
恋が降りてまた陰に隠れたようなので、俺は瞑っていた眼を開いた。
「はあ、気持ち良かったな」
恋は少し眠そうに体を伸ばして、俺に笑顔で言ってくる。にしても可愛いな。
タオル生地っぽいようなうすピンクの服に身を包み、ニコ二コと笑っていた。少し髪は湿っていて、体からは湯気が出ている。今風呂出たとこ、っていう雰囲気を纏っているな。
「えっと、どうしたんだ?」
不思議そうに訊いてくる、恋。
「いや、別に!」
テンパってしまっていたので、少し声が裏返ってしまった。ああこういう服ならば胸の膨らみも見られるし、直ぐに女の子だって分かるのにな。今は表情も女の子だしさ。
「大丈夫かよ、まあ早く戻ろうぜ。先生たちが待ってる」
恋は俺を心配そうに見ながらも、早くと急かしてくる。どうしよう。
①皆がいるところへダッシュで ②恋と一緒に戻る ③ここにいる
ー②を選びますよ、それでいいでしょー
「あ?ああ、ごめん。じゃあ、戻ろっか」
「えっと、おお」
俺達は適当に駄弁りながら、皆が待っているところまで戻った。
「おっかえり~、待ってたよ」
行き成り梨花が、不気味な笑顔で話し掛けてくる。どうしよう。
①話を聞こうじゃないか ②無視 ③逃げる
ーここは③を選びましょー
梨花が余りにも恐ろしく、俺は猛烈なダッシュで回避した。
「あっ次隆が入るから、お前はまた湯を沸かしに行け」




