須
結局課題は何とか終わらせられた。が、テストの結果はいいとは言えなかった。
「テスト終わってよかったや。そんじゃ、もういっぱいいっぱい遊んでいいよね? 折角クリスマスなんだし、なんか特別なことしたいよね。何する? 何しよっか」
ニコニコと楽しそうな桜、今は桜の部屋に入れて貰ってるんだ。どうしよう。
①クリスマスパーティ ②クリスマスなぞ知らん ③本気で勉強した方がいいかな
ーここで③にして欲しいものですが、攻略的には①なのでしょうー
「クリスマスパーティ、やろうやろう。でもどこで何やる? クリスマスっぽいことやりたいけど」
どうすればいいんだろうか。クリスマスパーティってのはやらないから、どうすりゃいいんだか分からない。だってさ、クリスマスって恋人同士の日みたいなイメージがあるじゃん。俺にとって桜が初めてな恋人なわけで、クリスマスは好まなかった訳で。そうゆうことなんだよね。
「ケーキとか買いたいよね? 他に何しようかな。あまりやらないけど、ボードゲームとかカードゲームとかやってみる? コンピュータはきついけどさ」
確かに桜はゲームやらないっぽいが、俺を同じ扱いしないで欲しい。普通にゲーマーってるんだから。運動は大好きだけど、ゲームだって大好きなんだから。
「桜ってそうゆうの持ってるんだ。運動一筋感があったし、ちょっと意外かも」
見た目的にはそこまで体育会系じゃないんだけどね。勉強系にも見えないから、遊び大好きみたいな子供っぽい感じに見えるかな。どうしよう。
①ボードゲーム ②カードゲーム ③俺の家からゲーム持ってくる
ーこれだったら①にでもしておいていいでしょうー
「あははは、あんま持ってないよ。子供の頃に、お父さんが買ってくれたのがあるくらい。人生ゲームとかトランプとか、その程度の奴だよ。どっちがいいかな」
立ち上がって探し始めてくれる桜。
「人生ゲームの方がどちらかというと。結構盛り上がるんだよ? てか正直、トランプは好きじゃないんだ」
「へえ、そうなんだ。了解、そうさせて貰うよ」
素直な桜はそのまま従ってくれ、かなり旧式な人生ゲームを取り出してくれた。
「こんなのしかないけど、大丈夫? てか僕やり方分からないよ。まあ僕がケーキ買って来る間に、さっさと用意しておいてね。んじゃあ」
俺の目の前に人生ゲームを置くと、桜は高速で去って行った。どうしよう。
①高速で用意 ②そんじゃ、始めるとすっか ③用意なんてしないもん
ーそれではこれも①にしますよー
制限時間は桜が戻って来るまで。間に合わないと負けた気がするので、超高速でぱっぱと用意していく。普通だったら負ける筈などないが、桜は尋常じゃない。
「たっだいま~。僕が奢るのは嫌だから、ちゃんと割り勘にしてよね。で、用意は出来たの? 僕全然分かんないよ」
何とか用意し終わった頃、丁度桜が部屋に入って来た。桜が家に入って来た時点では、まだ用意は終わってなかったくらいだもん。どうしよう。
①俺が全部払う ②割り勘 ③払わないもん
ー①の方がカッコいいですが、仕方がありませんから②にしますー
「うん、いくら? 全額払うよ。と言いたいところだけど、割り勘にしようか」




