礼
にしても、随分若々しいおばちゃんだな。
「あれ? 先輩おばちゃんの方見てますけど、実はおばちゃんに食べさせて貰いたいんじゃないですかね」
からかうように桜がそう笑うと、本当におばちゃんは赤面してしまった。どうしよう。
①肯定 ②否定 ③どちらとも
ー多分②で十分だと思いますよー
「いや、俺は桜が好きなんだ! 他の誰でもない、桜のことがっ!!」
ただからかう言葉を否定するだけのつもりが、思わず告白のようなことまで言ってしまった。
「へ? ちょっちょっと先輩、突然なんてこと言い出すんですかっ! そう言ってくれるのは勿論嬉しいですが、叫ぶことはないじゃないですかこんなところで」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にして、手をぶんぶんと振る桜。でももしかしたら、俺だってそんな顔をしているのかもしれないな。どうしよう。
①続ける ②誤魔化す ③おばちゃん
ーおばちゃん? しかしまあここも②を選んでしまいましょうー
「何、慌ててるんだよ。桜が変なこと言いだすから悪いんだろっ」
恥じらいを誤魔化すことは出来なかった気がするが、何とか必死に俺は誤魔化しらしき事を言った。しかし慌ててると桜に言ったって、俺だってきっと慌てていることだろう。
「あぁ、先輩からかわないで下さいよ。てか先輩、物凄く元気いっぱいじゃないですか」
元気いっぱい? なんてことを言いやがるんじゃ。どうしよう。
①肯定 ②否定 ③ぶぅ
ーここじゃもう①でいいでしょうー
「ああ、おかげで元気になった。桜、ありがとな」
素直になる気分になったので、俺はさすがに自分で食べようと思い桜にお礼を言う。
「い、いきなりなんですかっ! 驚かせないで下さい」
そのあとは俺も桜も、それぞれちゃんと自分で食べ終えた。
「ねえ先輩、一緒にお風呂入りますか? 僕のセクシーボディ、先輩にだけ特別」
食べ終わった後は、ニヤニヤと近づいてきて桜はそんなことを。どうしよう。
①賛成 ②反対 ③大興奮
ーもう③とか選んじゃいましょうー
「マジで!? いいのっ!? 入る入る、一緒にお風呂っ! 桜のセクシーボディ、めっちゃ拝みたいっす!!」
素敵過ぎる提案に、つい俺は大興奮してしまった。しかしその様子にも、桜はドン引きの表情一つ見せなかった。
「本当ですか? 本当に僕の体に興味が? しかし残念ながら、あれは冗談だったのです。だって考えても見て下さい。僕みたいな美少女が、先輩だけを特別扱いする筈がないじゃありませんか。でも、覗きにくるくらいなら許してあげますよ? 制限時間は一分だけですが」
やっぱり冗談だったのか。って、一分覗いていいの? どうしよう。
①覗くと伝える ②伝えず覗く ③興味ない
ー興味あります①ですー
「分かった、絶対覗きに行くね。そんで、桜に追い出されるまではずっといるね」
制限時間があるんだとしても、桜が追い出さないんだったらそれは大丈夫だと思うからさ。
「分かりました。それじゃあ僕、先輩のこと待っていますからね。それと、代わりに先輩が入ってるときに僕も覗きに行きますから」




