美
「もう今日の授業飽きた! さよ~なら~! 帰っていいよ!」
何て先生だ。じゃあこっから。どうしよう。
①部活に行く(この学校は毎年部活決める) ②誰かと話す ③帰る
ーここは勿論①ですわー
今年の部活はどうすっかな。どうしよう。
①ぶらぶらして適当に ②全部行こう ③やっぱやめよう
ーここで①を選びますー
とにかく適当に部活を色々見てって、一番俺に合ってそうな部活に入ろう。俺は運動部を先に見たかったので、校舎の外に出て部活の紹介を眺めていた。
「誰か~! バレー部に入ってくれえ!」
その中でも、一生懸命大声で叫んでる少女がいた。どうしよう。
①見に行くか ②他を見よう ③帰る
ーこれは②なんですー
バレーって何だか女子な感じするし、男子の俺が入るのは少々気が引けるって言うか……。
「誰か子猫同好会に入ってにゃん。にゃ~にゃ~」
少し歩くと、猫のポーズで頑張る少女がいた。子猫同好会って……? 凄く謎だ。
「そこの貴方、どうにゃん?」
その少女に腕を掴まれた。どうしよう。
①入ろう ②見てこう ③帰る!
ーここも②ですねー
「分かった、見学させて貰うね」
どんな部活なのか気になったので、俺は少女について行ってみる。すると、図書室に案内された。子猫同好会と言うのは、ただの文芸部のことだったらしい。どうしよう。
①入部 ②保留 ③却下
ーこれじゃあ③ですよー
残念ながら文化部系は俺に合わなそうなので、却下とさせて貰う。
「先輩、テニス部に入って下さい」
ぶらぶら歩いていると、少女に紙を渡された。テニス部、か。どうしよう。
①入ろう ②取り敢えず見学だけでも ③家に帰る!
ーここは②になりますー
少女に渡された紙によると、テニス部の活動場所はテニスコートと書いてある。……でしょうね! 校庭から少し遠いのだが、俺はテニスコートまで行って見学した。
「テニス部、入りませんか?」
顧問の前山先生に言われる。どうしよう。
①入部 ②保留 ③却下
ーここも②になっちゃいますー
「考えておきます。では、他の部活見に行って来ますので。ありがとうございました」
軽く礼をすると俺は、再び校庭に戻った。
「水泳部、入りませんか? 誰か、どうですか?」
オドオドしていたが、一生懸命チラシを配る少年を見つけた。どうしよう。
①入ろう ②見てこう ③帰る!
ーここで選ぶも②となりますねー
「水泳部か」
見に行こうと思った俺が呟きながら近付くと、少年は凄く嬉しそうな顔をした。
「あっ! 水泳部に、来てくれるんですね! 僕が案内します、着いて来て下さい」
水泳部なのでプールに案内された、のではなく一年一組の教室に案内された。
「新しい入部希望者? ようこそ~」
星香さんが、俺を出迎えてくれた。どうも水泳部は、今は作戦会議中なんだそうだ。あと入部の、勧誘かな? どうしよう。
①入部 ②保留 ③却下
ーここで選ぶのは③なのですー
練習量が少ないと言うので、残念ながら水泳部に入ることは諦めさせて貰う。




