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文化祭がどんどん近づいてくるが、部活は休むことなく続けられた。
そうして遂にやってきた、文化祭当日……。
「メイド服、似合ってるじゃねえか」
からかうような口調で、ニヤニヤ笑いながらも祭が言って来る。どうしよう。
①祭も似合ってるよ ②五月蝿いな
ーこれは特殊選択肢発動、③になりますねー
「五月蝿いな、でも……祭も似合ってるよ」
祭のメイド服を拝むことが出来る数少ない体験、大切にしなければならないな。客の野郎どもも、祭のメイド服を目にしっかり焼き付けておけ! こんな素晴らしい物、中々見られないかんな!
「ほら、開店すんぞ」
皿洗いの望さんがリーダーシップを取って皆に指示をし、時間通りに無事開店することが出来た。どうしよう。
①真面目に ②妨害 ③やんない
ーこんなの①に決まってるじゃないですかー
「いらっしゃいませ」
他の女子達に混じって、俺はメイド服姿では行って来る客にそう言う。
「ありがとうございました」
出て行く客にそう言う。わりと俺は客にウケたらしい、だがこれからの学校生活が不安になってくる。
「前半組、解散!」
暫くすると望さんがそう叫び、早めに待機していてくれた後半組と交代する。
「遊びに行こうぜい」
取り敢えずメイド服を脱いで教室を出ると、祭がニッコニコしてそう言って来てくれる。文化祭一日目、午後の部が始まった。
「そうだね、どこに行く?」
祭がやりたいようにしたい、祭が全てな俺は当然祭にそう問い掛けた。
「全部! ぜってぇにな、全部回ってやりてぇよう」
小走りしながらも、物凄い笑顔で祭は言って来る。どうしよう。
①着いてく ②逆方向へ ③動かない
ー①ですー
人混みをかき分けながらも、俺は何とか祭の後を追った。
そして後半の部の時間だけで、本当に全クラスの出し物を遊び尽くしてみせた。とても楽しい、最っ高の一日だった。
そうして文化祭一日目は、幕を閉じた。
前回の金子恋ルートとは違い、花空祭ルートではしっかり文化祭を満喫することが出来たようです。
まだ二日目が残っていますので、何があるのか分かりませんよね。
とっても楽しみですねえ! くっくっくっく。
文化祭 二日目
二日目は一般の客も入り、生徒の出し物も一日目より自由になってくる。部活でやる生徒や友達同士でやる生徒、一人でやる生徒もいる。俺のように何もしなくてもいいし、一人が沢山出してもいい。メインと言ったところだ。
「お昼休憩の少し前に、あたしはステージに出ることになってるんでい。その時にゃあ、ちゃんと見に来てくれよな? まああたしが、連れてってやるつもりだけどよう」




