ジ
「そうなんですか、ありがとうございます。それじゃあ祭さん、配って下さい」
聖さんは途轍もなく、自信に満ちた顔をしていた。祭がカードを配り出す。どうしよう。
①実力で勝って見せる ②卑怯な手を使ってでも勝つ ③やらな~い
ー①にして下さいよー
絶対に勝ちたいという思いはあるのだが、卑怯な手を使う訳にはいかない。自分の実力で勝利したい、そうしないと俺のプライドが許さない! 何かカッコいいこと言った? 超恥ずかしい。
「そんじゃ、始めよっか」
普通に何事もなくゲームが進められていく。暫くすると、祭が攻撃を仕掛けてきた。俺は引きたくないので探し出して+2を出したのだが、なんと聖さんはカードを引いた。自信があるとか言ったのに……? どうなんだろう。その後も聖さんは、自分の番に攻撃が回って来たときには引き続けた。
「ウノ」
遂に祭の口からそう告げられた、祭が持っているカードは二枚。すると聖さんは、一気に攻撃を始めた。そして俺が何も出来ずに見ていると、聖さんは抜けてしまった。俺の番が終わった後に、ウノと言って……。えっ、ズルくね? ズルいよ。
「はい、上がりです」
ニコニコ嬉しそうな笑顔で、聖さんは手を振ってくれた。どうしよう。
①許してあげる ②ぶっ飛ばす ③挑発
ー当然③ですよねー
「お前ぇ、本当に強ぇんだなあ。ビックリしたぜい、あたしは勝利を確信したってのによう」
挑発してやろうと思ったのだが、祭の驚いたその顔で……その言葉でそんなこと言う気無くなった。しかし、あれで勝利を確信は出来ないだろ……さすがに。
「お二人とも頑張って下さい」
俺は聖さん戦法を多少パクらせて貰い、二位で上がることが出来る。それにしても祭、素直で単純なんだな……。ちょっと向かなかったんじゃないか、俺はそう思う。




