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詩集

起憶消去

作者: 蒼山詩乃

痛み分けの薬 手を繋いだ

錯乱も華のうち 一緒に抱き合って


まぶたを閉じてみる そこには誰もいなくて

ピアノの螺旋階段 音を失っていった


間違いの存在証明 君は答えてくれなくて

寒がりでもなんでも この凍傷は治らない


最初から起こっていたんだ

泣き虫ばかりのパレードが

ほら聞こえるでしょう? 知りたくない

知りたくないよって 喉を枯らした


それでもまだ届かないよ

私の声もかき消された

鼓動の傷跡も

忘れてしまいたい


再構築の果て 薬の名前も覚えていなくて

まだ見ぬ世界 突き刺さる静脈の血の味


無機質な色彩 手をかざしてみた

透明ではない体 何も感じなくなって


泣いているの? 僕には分からない

叫んで 苦しくて 息をせず

    止めテ。


マジョリティの遠隔操作

知らない人たちの意見交換

眺める景色は想像と違って

醜くて曖昧な


自意識消去

かき消された声も戻り

ロウソクの火もまた

忘れてしまいたい

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