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異世界恋愛で感想欄に長文のお気持ち表明されそうな異世界恋愛物。

作者: 山田 勝
掲載日:2026/02/22

「ふん。お前を愛することはない!」



 部屋に入ったらそう言われたわ。まあ、可愛らしいわね。



「坊ちゃん。部屋を掃除しますから、リビングに行って下さいませ。お菓子を用意させますよ」


「フン!オモチャ箱整理して置けよ」



 私はアデル、メイドだ。今日初めてギルバート坊ちゃまの部屋を掃除しに行ったら言われたわ。


 私は15歳、坊ちゃまは12歳かしら。



 この家はローデ侯爵家、王国では名門だ。


 しかし、坊ちゃまは、お母様を亡くしてから後妻に迎えた奥様と二歳年下の腹違いの弟との間と仲が悪いらしいわね。


「ハハハハハ、ミハエル、楽しいな」

「それで父上、私は言ってやったのです。それはルグルの二の舞だってね」

「「「ハハハハハハ」」」


「父上・・・」

「何だ。ギルバート、話は後にしなさい」



 貴族法上はギルバート様が次の当主だ。しかし、旦那様はミハエル様を寵愛しているのは誰の目にも明らかだ。


 それから、坊ちゃまに婚約者が出来た。これも名家公爵家のクリスティーナ様だ。

「よろしくお願いします」

「ああ・・・」


 綺麗なご令嬢ね。坊ちゃまとお似合いだわ。

 坊ちゃまも頬が赤くなっている。これは見守らなければね。



 しかし、学園に入学してから、おかしなことになった。


「アルデ、お茶会の用意をしなさい」

「はい、奥様」


 坊ちゃまが留守の時にクリスティーナ様が来たわ。

 ミハエル様とお茶会・・・・



「兄上が留守だから僕が代わるのさ」


 とうそぶいている。


 使用人達も噂をする。


「ミハエル様が当主になったら、毎日笑ってくらせるよな」

「全くだな。代わってくれないかな」


 使用人達もミハエル様の味方だ・・・あ、坊ちゃま。


 ギルバート坊ちゃまは拳を握って震えている。


「坊ちゃま、さあ、こちらへ、お茶の準備をしますわ」

「うるさい!」

「キャア!」


 坊ちゃまに手を払われた。大げさに痛がる。


「ヒィ、嫁入り前なのに、腕がはれましたわ。グスン、未来の旦那様に申訳ございませんわ」


 すると、キィと睨み去った。


「患者さんはここですか?」


 数時間後、回復術士を呼んでくれた。


「フン、どうせ賠償金をせびる気だろう。そうはさせない。治療を受けよ」

「はい、坊ちゃま」


 フフフフ、私は分かっている。本当は優しいのだ。未熟でもある。自分の行いに罪悪感が生じる。そこがまた可愛い。


「アルデ、聞いたわ。ギルバートから暴行を受けたそうね」

「はい、奥様」

「ミハエルにつきなさい・・・」

「分かりました」


 私は奥様に言われるままに、クリスティーナ様とミハエル様の密会を助けた。ギルバート坊ちゃま付の私なら、不在の時が分かるのだ。


 しかし、坊ちゃまも薄々気がついている。拳を作ってプルプル震えている。



 そんな坊ちゃまも学園を卒業するときに、婚約破棄をしたそうだ。



「クリスティーナ!婚約破棄をする。俺は真実の愛に目覚めた!」


 と言っても隣に令嬢はいない。


 クリスティーナ様の顔はにやけている。ミハエル様もにやけているわね。


 その後、坊ちゃまは屋敷を出され。平民に落ちたわ。

 可哀想に財産も無しね。



 だから、私はついていくことにした。


「坊ちゃま!アパートの借り方を教えて差し上げますわ」

「な、何だ。アルデ!」


「このままでは冒険者になるしかございませんわ」

「冒険者になるからいい。ほっとけよ!」

「いいえ。私の父は冒険者でした。坊ちゃま。甘いですよ。冒険者は肉体労働ですわ。きちんとした生活基盤がないと続けられない仕事ですわ」


「しかし、お金が・・」

「ございますわ」


 アパートを借りたわ。


「え、何で二部屋物件?」

「あら、一部屋が良かったですか?私はいいですけど」

「アルデも住むのかよ!」


 それから、剣を買ってあげたり。パーティに入れるように仲介してあげた。


「メ、メイド付の冒険者かよ!」

「うるせー、勝手について来たのだ」


「だがよ。ギルバート、そろそろアルデさんに気持を伝えたら?幼なじみが他の男と結婚したが辛かったぜ。失って初めてありがたさが分かるぜ」


「リーダー・・・・」



 私は帳簿ツケをしている。坊ちゃまは順調に稼いでいるが、まだ、もう少しか。

「アルデ」

「坊ちゃま、お帰りなさいませ」

「アルデに言いたいことがある!」

「まあ、何でしょうか?」


「いい加減に坊ちゃまはやめろ!」

「ええ、分かりました。ではギルバート様」


「フン、ところでよくそんな金があるな・・・」


 私は坊ちゃまの顔を両手で抱えて目を見て優しくつぶやいた。


「坊ちゃまが知る必要はないのですよ。坊ちゃまはこのままで良いのです」

「また、坊ちゃまと!ウワ・・・」


 胸にギュウと顔を押しつけたら、抵抗をしなくなった。男の子だな。




 私は大金も持っている。夫婦二人が一生働かないで暮らせていける金額だ。

 今ごろ、王都ではスキャンダル祭りだ。



【号外!号外!ローデ侯爵家のスキャンダルだよ。ミハエル様ととある高名なご令嬢が、婚前前に密会!何とラブレターまで公表だ!赤裸々にビロトークが載っているよ!】



「け、けしからん。是非、調査をしなくては、一部くれ」

「え、令嬢のビロトーク?買うか・・・」



 新聞社に情報を売った。数々のラブレター、ミハエル様の口説き文句。君のシーツになりたい。何て物もある。奥様に信頼を得て、情報を仕入れたのだ。屋敷を出奔するときにラブレターを持ち去った。

 すぐに、相手はクリスティーナ様と分かるだろう。



 私は・・・・


 チュン♩チュン♩


「アルデ・・・・その、これは」

「責任を取って下さいませ。ギルバート坊ちゃま」


 これから、ずぅと坊ちゃんの罪悪感にさいなまれる顔が見られると思うと幸せを感じる。



最後までお読み頂き有難うございました。

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婚前交渉断って無理やりされた挙句中絶強要した男と結婚した女は犯罪幇助者だろ
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