第3話「闇サイト接触」
第3話「闇サイト接触」
■真壁慎一視点
転生から一年が経過し、慎一はついに“本格的な記録戦略”を始動させるための最大の一歩を踏み出す。
それは、裏社会との接触——闇サイトとの接続だった。
■Black Webへの潜入
慎一は量子化暗号通信を通じて、2045年の技術知識を応用したセキュアなVPNを独自開発し、一般の検索エンジンでは辿り着けない“Black Web”へとアクセスを試みる。
《システム起動:BlackCrawler_v2045/接続確立:45.7秒/暗号化完了》
初回アクセス時、慎一は“技術者育成プログラム受講証”を添付した偽の履歴書を提出。
これにより、運営からの信用を確保する。
■組織との初会話
数時間後、端末に暗号化チャットが届いた。
『資格は見た。確認済。次は何を求める?』
慎一は即答する。
『証拠収集装置と匿名通信Bot。あとは、追跡不能の記録クラウド』
■取引の成立と交換条件
『証拠を見せろ。お前が誰かを“記録している”という証拠を』
慎一は、過去一年間に記録してきた“いじめ現場の映像”“診断書のスキャン”“SNS上の攻撃コメント”など、詳細なログファイルを暗号化して提出。
《アップロード完了:Proof_Package.2045encrypted/総データ量:1.3GB》
『受理した。信用に値する。“クロ”が取引を担当する』
■“クロ”との初会話
「お前の記録、興味深かった。だが……“記録者”を名乗るにはまだ早い」
「名乗るつもりはない。“記録される覚悟”があるだけだ」
「ならば、一つ試練をやる」
■試練の内容:証拠生成任務
『指定のターゲットが違法薬物を取引している瞬間を、映像で記録しろ。偽装も加工もなし。原初の“記録”を』
■現場への準備
《記録モード:ステルス録画/音声感度:高/映像安定化:オン》
0時12分——黒いパーカーの男が裏口に姿を現し、手渡された小袋をポケットに入れる一部始終が記録された。
■取引の報告
《ファイル名:drug_exchange_raw.avi/記録者署名:001_MKB》
「合格だ。“記録者”として認める。これより、我々のネットワークへ正式にアクセスを許可する」
■偽アカウント生成ソフトの取得
《起動画面表示:AliasBot_v2045/登録済アカウント数:500/自動投稿モジュール搭載》
《Version 2045》
■証拠隠滅ツールキットの暗示
《名称:証拠隠滅ツールキット/用途:物理データ削除・焼却用ドローン搭載》
「記録と隠滅は表裏一体。記録者は、その両方を知っていなければならない」
■クロの最後の言葉
「これでお前も、闇の一部だ。“善悪”じゃない。“記録されるか否か”——それだけだ」
■記録システムの強化開始
《構成:暗号録画/Bot連携SNS拡散/クラウド証拠自動分類/追跡不可化モジュール》
『記録とは、未来から過去への逆流だ』
■組織内での地位向上
《記録者No.7:Alias_MKB/評価:高信頼・非侵襲的・結果重視》
「俺は復讐のために記録する。他人のためではない」
■最後のシーン
《85% → 100%》
「記録は、闇をも照らす。俺の復讐、その全てを——」
■記録端末の自律起動
《自律更新中:未来予測モデル追加/Black Webプロファイル分析完了》
《予測:金融不正疑惑・脱税記録・SNS過信型行動特性》
『記録対象候補:社会秩序の錯誤を証明する存在』
■猫の記録カメラと共に
『記録は、観察ではない。裁きでもない。ただ——“真実の証明”である』
■記録は続く
《警告:倫理警戒レベル上昇中/新規接続リクエスト:記録者_No.13》
「記録が記録される——か。上等だ」
第3話「闇サイト接触」終わり