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かけた薄明

作者:緑茶 萩
夜と夜明けのわずかな継ぎ目——
まだ星の名残が空を漂い、朝焼けの息吹がほのかに地平を染める頃、
ひとつの街で「終わり」を恐れる息と「はじまり」を希(こいねが)う鼓動が重なり合う。

硝子の病室には、止まりかけた時計と、揺れつづける花の影。
広い校舎の回廊には、長い日差しと、風に消える足音。
見えない痛みを身の内に抱えた者たちは、
互いの存在をまだ知らないまま、
目には映らぬ橋を 薄明の空に懸けようとしている。

「恐怖」という名の闇は、
影の形で寄り添い、心の奥で息づく。
けれどその闇は 灯りを求め、
灯りは 闇を確かめながら、
少しずつ 少しずつ 境界をにじませていく。

物語は、欠けゆく時の砂と、
駆け抜ける祈りの風と、
架けられた希望の橋と、
懸けられた想いの重さと、
賭けることでしか進めない未来を。

まだ誰の名も語られない。
ただ、曖昧な薄明がある。そこに立つ者たちの息づかいだけが、
やがて来る春の花音のように、
確かな律動を示しはじめている。
プロローグ
薄明
2025/06/10 12:11
白い部屋、灰色の瞳
白い部屋と時計の砂
2025/06/10 12:17
面会者の声
2025/06/10 21:28
曇ったガラス
2025/06/11 11:02
新しい朝
2025/06/18 00:24
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