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ダンジョンコア

安定した投稿ペースは作れそうにありませんが、1日1投稿を目指して頑張ります!!

「つまり、この球に手を触れればいいわけね。」


それは一度目を覚ました時に見つけた、青く透き通る球体のことだった。

女神様、とても分かりやすい説明ありがとうございます。でも初見でこれは逆に怖くて触れません!!

と、ここまでに起きた出来事を遡ってみよう。



2度寝を決めて目を覚ましてみれば、俺をのぞき込んでいるエスメラがドアップで…


「かわいい」


「あら、ありがと。」


とてつもない天使を見て思ったことをそのまま口にした俺に、満面の笑みで当然でしょ!という雰囲気を出しながら言い放つエスメラ、マジ天使。

さて、起きたはいいものの、ダンジョンに来たのはいいものの、何をどうすればいいのでしょうね女神様?


(迷える子羊に道を示しましょう。その部屋から続く通路をまっすぐ進んだところにあるダンジョンコアに触れるのです。)


魔王に気付かれるから干渉しないんじゃなかったのか?意外と余裕ありそうだな。今度会ったら、エスメラよりも豊満なその胸を揉みしだいてやる。


「そんなことしたら、搾り取るわよ。」


「ほんの出来心です。許してくださいさい。」


「まぁいいわ。代わりに私が揉みしだいてやるから。」


そんな会話をしていると、俺の頭に金のタライが落ちてきた。どうして俺なんだよ・・・。

そうこうしているうちに、通路を抜け、青い球体のある部屋にたどり着く。


「つまり、この球に手を触れればいいわけね。」


「これがダンジョンコアか。いっせーのでいくぞ、いせーのーで」


淡い光が、部屋全体を照らし出し、球体の上に青く四角く光るものが何個も現れては、そのすべてに文字が書いてある。

それを一つ一つ読んでいく。エスメラが。

だって仕方ないじゃないか、俺は庶民だぞ?文字なんて簡単なものしか読めない。そんな時間も金もねぇからな。


「今日からエルには文字のお勉強の時間が必要なようね。大丈夫、このコアを使えば文字一つ一つを教えていけるから。

それに、貴方がこれを読めないとダンジョン管理は無理そうよ。ポイントの使い方とかその説明とか今の世界の情勢とか、いろいろ載っているのだもの。」


「仕方がないな。エスメラ先生にやさしく教えてもらうとしますかね。」


「終わったら搾り取るから覚悟しててね。」


「えっ、ちょっ、何で!?何がだめだったの!!エスメラルダ先生~!!」


結果、みっちりと教育を受けた俺は文字を読めるようになったものの体力はもう残っていない…対してエスメラは元気だ。いったいどこから・・・いや、俺から言葉通り搾り取ったのか。

そんなこんなで、文字を一通り覚えた俺はベッドに横になり、久しぶりともいえる休息をとることにした。もちろん隣にはエスメラがいる。あたりまえだよな。


おはようダンジョン。気分すっきり元気いっぱい!今から俺たちのダンジョン生活が始めるぜ!!

といき込んで起きたはいいものの、いざダンジョンコアと2回目の邂逅となると尻込みをしてしまう。

だって結局文字が読めない俺がいるからって、まだダンジョンコアとの契約はできていないのだ。

またあの不思議な感覚を体験すると思うとなかなか手を出せない。


「いつまでウダウダしてるのよ。このまえはやる気満々だったじゃない。ほら、やるわよ。」


ぐいぐいとコアの元まで引っ張っていくエスメラ。体を密着させた彼女の柔らかさに抗うことは敵わず、なすがまま、されるがままにダンジョンコアの目の前にと到着した。

仕方ない、ここまで来たら男を見せる時だ。覚悟を決めろダニエル!さぁ、いくぞ。今行くぞ。すぅぅぅ、はぁぁぁ。


「あっ!」


深く深呼吸をしている俺にしびれを切らしたのか、エスメラが俺の右手をとってコアに触れた。

しきりに広がる青く光る四角い物。その1つ1つに文字が映し出される。その1つ1つを読んでいこうとしたとき、目の前に大きく広がるものが1つ。


ー■■の神より世界を救わんと選ばれた夫婦よ、汝らを我がマスターとして認めるー

ーそして、我と契約を成せた証として■■の神からの祝福を受け取られよー


大きく目の前に広がる文字を読み切ると同時に、俺とエスメラが光に包まれ・・・


再び視界が開いたときには、目の前のエスメラ(ダニエル)の髪色が老人のそれとは違う艶を持った銀色へと変色していた。

生前の彼女は、貴族特有の太陽のように鮮やかな金髪だった。俺はその髪を揺らしながら隣を歩く彼女が好きだったし、その髪に触れるのも好きだった。

そんな彼女の髪色が銀色へ変色したことに若干の戸惑いを覚えたが、銀髪の彼女はとても知的で美しい。


「これはこれで有りだな。」

「そういうエルも素敵よ。むしろ前よりかっこよくなった。私が保証するわ。」

「夫婦だからいちゃつくのは当たり前なのかもしれんが、少しは私のことを構ってほしい。」


お互いにお互いの変化した見た目の感想を言いあっていたら、ダンジョンコアがあった場所に直立している幼女がついにその口を開いた。

いや、ダンジョンコアさんなんで幼女になるんですか…


「私、娘なんて産んだ記憶はないのだけれど、出産って思っていたよりなんてことなく済むのね。」

「いや、そんなわけないだろ。どう考えてもこの幼女がダンジョンコアだろ!」

「やっぱりそうよね」

「地味に失礼だと思うぞ、マスターたちよ」


とまぁ、幼女が否定しないのでこれはもうダンジョンコア確定ですね。ほぼ確信してたけどさ。

で、俺たちの体が変化したことと、コアが幼女になったこと。この説明はもちろんしてもらえるんだよな。という意思を込めて幼女に視線を送るが


「そんな熱い視線を向けられても我は、マスターに欲情はせんぞ?」

「ダニエル?今日もお仕置きが必要みたいね」

「いやちょっとまて!完全に誤解だから!?謝るから許して!!」


幼女から発せられた不本意な発言に、エスメラから漂う妖美な視線。そして慌てる俺。

なんとか必死に説明をして、一応の納得を得た。そして幼女から帰ってきた答えは


「異世界の管理神である■■の神からの俺たちへの祝福だ」


詳しく聞いていくと、この変化で俺とエスメラはレベルアップという権能を得た。そしてコアが幼女として俺たちの代わりにダンジョンを管理していってくれるという。

であるならば、いつまでもダンジョンコアだと呼ぶわけにもいかない。ここは名前を付けてあげないといけないな。


「ステラ。彼女はステラと名付けるわ」

「ステラ!いい名じゃ、気に入ったのだ。我はステラ、ダニエルとエスメラルダのダンジョンコアじゃ!!」


エスメラが唐突にステラと名付け、ステラはそれを受け入れた。ならもう彼女はステラだ。誰が何と言おうとステラだ。

そうやって名前をもらったのがよほど嬉しいのか、俺とエスメラの周りをぐるぐると、ぐるぐると走り回り続けた。



しばらく走り回って疲れたのか、ステラはダニエルの足元に背中を押し付けるように座り込んだ。


それをみたエスメラルダは微妙に卑猥だわと、ステラを抱き上げた。




「さて、ステラ。神様からの祝福が貴方だというのならば、他にもいろいろとあるのよね?」




「もちろんあるのだ!たーくさんあるのだ。まずは、これを映像と呼ぶ」




映像と呼び、俺たちの周りに現れたのは、青く四角く光り文字が映し出された。


つまり、これが映像というものらしい。




「この映像には、我ダンジョンの情報が載っているのだ。よく見てみるのだ」




==========




ダンジョン名:ステラ


年齢 :0歳


階層 :1F


侵入者:なし


属性 :土


罠  :なし


スキル :《ステータス》《共通言語》《全権代理者》《敵感知》《回収》《吸収》《配置》《同化》《創造》《■■神の加護》


称号 :《異界の創造物》


DPダンジョンポイント:10,000




==========






この映像がステータスというダンジョンコア限定のスキルらしい。


そしてステラの情報を見てまず思ったのは、0歳のくせに色んなスキル持ってるなぁってことだった。だがこれはダンジョンとして必要不可欠なスキルがほとんどで、残りは俺たちと会話するため、俺たちの代わりに運営するため、そして神様により創造された証となる加護という内訳らしい。3つ以外ダンジョンの基本スキルなのか・・・。




「次はマスターたちの情報を出すぞ」






==========




名前 :エスメラルダ


Lv  :3


性別 :女


年齢 :16歳


種族 :ダンジョンマスター


属性 :水


スキル :《ダンジョン操作》《水魔法Lv5》《高速演算》《料理v3》《身体操作Lv2》《炎耐性Lv3》《水耐性Lv5》《■■神の加護》


称号 :《魔王(勇者)》《ダニエルの嫁》


経験値:100(400)




=========




=========




名前 :ダニエル


Lv  :2


性別 :男


年齢 :14歳


種族 :ダンジョンマスター


属性 :無


スキル :《ダンジョン操作》《身体操作Lv3》《並列思考Lv1》《農業Lv6》《■■神の加護》


称号 :《魔王(勇者)》《エスメラルダの夫》


経験値:200(50)




=========






ちょっと待ってくれ。え?エスメラって俺より年上だったの!?


あと俺の属性無ってひどくない!?魔法なにも使えないのかよ。少し期待してたんだけどな。




「ふーん。ダニエルって私より年下だったんだ。なのに私より身体操作のレベルが高いの納得いかないわね」




「辛うじてエスメラに勝ててるものなんだからそう簡単に譲らねぇよ。やっぱり男は女を守ってこそだろ」




「すぐにいちゃつくのもスキルだと思うの・・・」




ステラが出してくれたステータスをお互いに見合ってはあーだこーだと言い合い、お互いに満足した頃には、いつの間にかその場にあった大人4人は寝ころべる程の大きなベッドにステラが大の字で寝ていた。


気持ちよさそうに眠るステラに連れられるように俺たちもベッドに横になるのだった・・・ステラを真ん中に挟んで。



この小説を読んで面白いと少しでも思って頂けましたら、モチベーションUPの為に、ブクマ・評価・感想・レビューお願いします!!








貴方の思いが作品のやる気につながります(作者の問題でしかない)

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