天才ミュージシャンの幼馴染が社会復帰するっていうから、歌で応援することにした。
人間社会において、特に日本社会において、不条理で抗いがたい大きな力というのは常に働く。
出る杭は打たれ、はみ出しものは村八分にされる。「違う」ということに敏感になり、個性が殺され、やがて社会の歯車へと育っていく。小さい頃の無邪気さを捨てて。
そして、その同調圧力、あるいは違いへの感度は、幼い子供ほど高い。そして、どこまでも残酷に成れてしまえるのもまた、子供だ。
俺の幼馴染である天照愛衣も、そうして小さな社会から蹴落とされた人間の一人だった。
話すことが苦手だった。いっつも俺の後ろに隠れて、首を縦に振るか横にふるかだけですべてのコミュニケーションを終わらせるような子。
表情を作るのが苦手だった。
周囲の感情に敏感すぎた。
そして───────────どこまでも、音楽が好きだった。
コミュニケーション能力のかわりに、音楽の才能を授けられた天才。それが、愛衣だった。
* * *
「おはよ、愛衣」
「……おはよ」
「体調は?」
「だい、じょうぶ」
学校に行く前に、必ず愛衣の部屋による。それは、愛衣が不登校になってから俺が己に課したルール。
愛衣のお母さんに合鍵をもらい、朝ごはんを彼女に持っていく役目を授かった俺は、今日も彼女の部屋のドアを叩く。
「ほら、朝ごはんだからドア開けて」
「……」
無言のうちにドアがわずかに開く。
いつもなら、ここでご飯を渡して、ドアが閉まる。俺は廊下で、愛衣に話しかけながら食べる。
でも、今日はそうしなかった。
「愛衣……入っても、いいか?」
実を言えば、この言葉を発するにはかなり勇気が必要だった。現に、今までも何度も言いかけては、喉の奥に詰まってしまって。
「……………………」
ながい沈黙が続いた。
生きた心地がしないっ。
「…………ん」
キィ、と音を立てて、開く。
彼女の部屋は、数年ぶりに俺を受け入れた。
「…………かわっ、たね」
「ははっ、そうだろうな」
薄暗い部屋の中、相変わらず小さいままの彼女が、こちらにまんまるの瞳を向ける。
ビジュアルがあまりにも良すぎる彼女に追いつこうと、俺も必死に自分磨きしてますからね。
絶対本人には言わないけど。
元の素材がそこまで悪くなかったのが幸いして、今ではクラスでもイケメンと評してくれる人がいる。
「愛衣は、あんまり変わってないな」
「……背、伸びたし」
「えっウソっ」
「…………むー」
踏み込んでしまえば、どうってことのない。いつもどおりの、今まで通りの俺たちの距離感。
それが、妙に嬉しくて、思わず頬がほころんだ。
「……愛衣、どう?」
「もう、ちょっと。たぶん、こんしゅうまつ」
「そっか。楽しみだ」
「ん」
あまりにも言葉足らず。傍から見たらまるで理解できないような会話が、心地いい。
俺も気づかないような陰でいじめられて、社会に適合できなくて、そうして苦しんだあとにドロップしてしまった彼女は、それでも再び復帰しようと抗ってる。
その、小さな体で精一杯、この不条理な世界に反逆しようとしている。
歌という、彼女なりの武器で。
それを、彼女の周りの人はみんな知ってた。だから、暖かく見守ってきた。
彼女が。彼女の、命の、魂の輝きをいっぱいに詰め込んだ、彼女らしい歌を完成させる、そのときを。彼女が殻を破って羽ばたく、その瞬間を。
他の色々なものを犠牲に、どこまでも突き抜けていった音楽の才能を、ありったけつぎ込んだ彼女の歌。
幼馴染として、それ以上に一人のシンガーとして、彼女のつくった曲を、どこまでも楽しみに俺は隣で待っていた。
ずっと、隣で見守ってきたから。
「できたら、うたって」
「もちろんだろ。むしろ俺以外に歌わせたら絶交するからな」
「……ぜっこうは、だめ」
「ごめんごめん、でも怒るからな」
「……ん、しない」
彼女のために、彼女がたったひとつの歌を完成させたときのお披露目のために、俺はこの数年でひとつのYOUTUBEチャンネルを成長させてたんだ。
彼女に比べたら鼻で笑われてしまうようだけど、俺にはシンガーとしての才能があった。
なにより、本物の天才を知っているから。彼女に追いすがろうと必死だった俺は、才能の限界すら越すほどに成長してきたんだ。
その甲斐あって、今はそこそこ有名なシンガーとしてまとめサイトとかにのっけてもらってたりする。
チャンネル登録者数、53万人。……微妙に縁起が悪い気がするのは気にしない。
正直、われながら凄いと思ってる。こんなガキが、50万人超えだ。
たまたま有名なシンガーさんに紹介してもらえて、一気に爆発した運があったからこそだろうが。
だって、サブチャン12万だし。差がすごい。
毎回の動画の最後に、必ず告知してきた。
”やがて来るホンモノを、楽しみに待っててください”
全ては、彼女の応援のために。
「じゃあ、学校行ってくるから」
「ん」
最後に、名残惜しそうにする彼女の頭を撫でてやる。昔から、そう、ずっと俺の後ろをついてきてたあの頃から、これをされると猫のようにふにゃり……と和らぐのが好きだった。
じっとパソコンに向かって、でっかいヘッドフォンで真剣に虚空を見つめる横顔が好きだった。
結局、そう。好きなんだ。彼女のことが。
* * *
「よっ、晶」
「おはよー」
「おはよさん」
チャンネルのこととかは一切話してないから、高校の友だちは俺がシンガーであることは知らない。
絶対に身バレはしないように気をつけてるから。
愛衣は、あまりにも悪意に敏い。もし、もしも悪質なストーカーとかにあったとしたら。その相手が俺だっとしても、彼女は感じ取ってしまう。
サブチャンで音楽以外の動画を上げるときも、そこは細心の注意を払ってる。
「あれ、晶。今日テスト返しだぞ。なんで弁当?」
「……あ」
「ぷっはは、忘れてんじゃん」
「うそだろ、俺なんてテスト返し恐怖すぎて眠れなかったのに。忘れるってどんな強メンタルだよ」
「いや、それはお前の点数が悪すぎるんだろ」
「うーわ、言ったわこいつ。禁忌を口にしおった。これは戦争だわ」
最近、いよいよ愛衣の歌の完成が近づいてるってことで、ちょっと浮かれ気味かもしれない。
「まあ、実際晶頭いいもんな」
「そりゃ、努力してますから」
「うっわー、キラキラしてんなぁ」
まあ実際努力はしてますから。もとの才能に助けられてる部分は大いにありますが。
「っはー、頭良くて顔よし、おまけに性格もヨシ……神はこいつに何物を与えるつもりかね」
「でも彼女いないだろこいつ」
「は? お前それこそ戦争だろーがっ」
「ぷぷぷー、あわれあわれー。ガリ勉くんに恋は早かったかなー」
「お前……順位発表で凹まされるってわかってんのに、ようやるな」
「ばっか、今のうちに煽っとかないと悔しいだろが!」
ばかみたいな会話に、笑みが溢れる。恵まれてるな、ホント。
「ま、テスト返しがんばれ」
「うっ……ああ」
「お互い様な~」
手を振り、席につく。
内心で呟いとく。お前らのほうが、よっぽどモテるだろうが。
俺等3人のうち、彼女いないの俺だけだぞ。いやまあ、愛衣以外につくるつもりないからいいけどさ。
それはそれ、これはこれ。散々俺を煽ってくれた柊夜は、あとで全力で煽る。
* * *
「お邪魔します」
「おかえりなさい、晶くん」
「ただいまもどりました」
自分の親ならいざしらず、幼馴染とはいえ他人の親に帰宅の挨拶するのはちょっと恥ずかしい。
「いつも、ありがとうね。あの子のこと」
「いえ、好きでやってますから」
それに、俺は愛衣のお母さんには敵わない。
誰よりも彼女の心配をして、誰よりも不登校になった彼女を温かく抱きしめて、影で誰よりも苦しんで泣いていた、なにがどうあろうと絶対的に彼女のただひとりの親で、最強の協力者。
「愛衣が、言ってました。そろそろ、だそうです」
「…………そうなのね」
一瞬、不思議な顔をする愛衣のお母さん。
あまりにも多くの感情が入り混じりすぎて、うまく言葉に表すことができない。
でも、間違いなく、愛する子供が羽ばたこうとするのを慈しむ顔ではあった。
「ほんとはね、ずっとこのままにしてあげたいの。あの子は、社会で生きていくには余りにも敏感すぎて、脆すぎるから」
「そう、ですね。きっと、嫌な目にはこれからもたくさん遭うと思います」
「そうね。でも、それ以上に応援してあげたい。自分からなにか行動するのが苦手だったあの子が、はっきりと私に言ってくれたんだもの」
あのときのことは忘れない。
いじめに心が折れてしまって、部屋から出てこなくなった日から、数週間が経ったときだった。
朝ごはんを運んできた俺に、お母さんを呼んでほしいと告げた愛衣。
やってきたお母さんと俺に、その場でドア越しに、彼女は小さく、細く、それでもはっきりと宣言してみせたんだ。
「きょくを、つくる。それまで、まっててほしい」
彼女なりの決意。悪意に一度は手折られて、それでもなお力強く太陽を目指そうとする、一輪の花。
その蕾はすでに膨らみ、弾けようとしているんだ。
* * *
金曜日。土日の休みを前にして、ソワソワする雰囲気。
「連絡は以上です。なにかある人はいますか」
帰りのHRの、いつもどおりのセリフ。ほぼ形骸化してて、誰もが聞き流してるようなこの言葉に、俺は手を上げた。
「えっ、はい。どうぞ、神谷くん」
明らかに虚を突かれた表情で俺を指す先生と、俺にばっと視線を集めるクラスメイト。
カタ、と音を立てて、椅子を引く。立ち上がると、広い視界に数多の目がみえる。
じんわりと背中に汗が流れる。
大丈夫、これのために俺はクラスに馴染んできたんだ。みんなに好かれるようなキャラでいるように心がけてきたんだ。
今こそ、その好感度を利用するときだ。
深く、息を吸って吐く。
言葉を、紡げ。
「実は、俺の幼馴染が、近々編入してきます────」
何を言い始めるかといった顔で俺を凝視するクラスメイトたちに、淡々と説明する。彼女が不登校であること、いじめが原因であること、繊細であること。
それから、たったひとつの願い事。彼らへの、懇願。
彼女の為なら、頭なんていくらでも下げる。
「お願いがあります。彼女に、優しく接してあげてほしいんです。彼女に、居場所を作ってあげてほしいんです」
「生きづらい世界に、必死に反抗してる彼女に。人と違う、そんなくだらない理由だけで虐められた彼女に、それでもなお社会に復帰しようと孤独に戦ってる彼女のために、どうかこのクラスが居心地良いものであるようにしてほしいんです」
「あまりにも個人的で、身勝手なお願いなのはわかってます。それでも」
「彼女に、世界はお前に辛いもんなんかじゃないって、教えてあげてほしいんです」
沈黙。拳が、震えた。
身じろぐ音すらしない教室で、カチカチと時計の針の音だけが、やけに大きく響いた。
「──はぁ、急に何を言い出すかと思ったら」
沈黙を破るのは、やっぱり友達だった。
「そんなの言われなくたってやるだろ。うちの学校結構人間的にもレベル高いから」
「つーかかわいいの? 俺仲良くなっていい?」
「…………やっぱ柊夜は駄目だ」
「えーひどくね!?」
笑いが、起こった。まるで、真剣に話す俺に、優しく罵倒するかのような。
くだらないことを言うなと、柔らかく呆れるような。
「神谷くんが急に語りだすからなにかと思ったよ~」
「てかやっぱよく言うけどさ、小学生って残酷じゃない?」
「うぅ……かわいそう…………」
「うおお、絶対に遊びに誘ってやる!」
「つーか、それまさか俺等が虐めるとでも思ってたのかよ。心外だわ~」
戻ってきた。騒がしくて馬鹿らしくて、どこまでも頼れるクラスメイトたちの、普段どおりの空気。
「…………ありがとう」
もう一度、今度はまた違う意味を込めて、頭を下げた。
ぽたりと、頬を伝うものがあった。
* * *
「あ、晶ー、明日か明後日遊びいかない?」
「すまんっ、今週末はどうしても無理なんだ」
「めずらしいな、まあいいや了解。また別日にな」
「ああ、そうしてくれ。…………ありがとな」
放課後、いつもの2人からの誘いを断った俺は、速攻で家に帰った。
合鍵で玄関のドアを開け、そのまま2階、彼女の部屋へ。
「愛衣っ」
「……」
ガチャ、とドアが開く。
「…………できた。きいて」
俺が言葉を発する前に、愛衣が動いた。俺のそばに歩み寄った愛衣が、俺にヘッドフォンを被せたんだ。
手元のマウスを触る彼女。
数秒後、音楽が。俺が、愛衣のお母さんが、50数万人がずっと待ち望んできた、愛衣の歌が、流れ始める。
彼女の才能が、世界に踊りだした。
「………………………………どう」
「……っはぁ…………。だめだ、言葉にできない」
「ぶいっ」
「すごい、すごいよ。つーか、はやく歌わせてくれ」
「ん。かし」
止めるとか、我慢するとかの次元じゃなかった。抗いようもなく、涙が出る。
今は一刻も早く、この爆発しそうな感情を何処かに向けたかった。
* * *
○ルバト
@Jalda_b
ついに、完成しました。
ASAPで調節して、近々アップします。
お楽しみに、そして。
ようこそ、伝説へ。
20**/6/1
4600件のコメント 5万件の高評価 3150件のリツイート
【うおおお! 毎回意味深に終わってたアレが、ついに来るのか!】
【いつからだ! 早くしてくれよ】
【やばいめっちゃ楽しみ】
【いつになくカッコつけたツイートだな。めっっっっさ楽しみ】
【ホンモノ、楽しみにしてます】
【トレンド入ってて草。有名歌い手が軒並みリツイートするからさぁ】
【祭りだーーーー!】
* * *
「…………………ん、よし」
「ふぅ。おっけー。じゃあこれで、出すよ」
「ん」
もう何十回と繰り返してきた行為だというのに、指が震えた。
最高傑作だ。間違いない。土日全部潰して、ひたすら天才の指導を受けながら、細かいミスひとつも見当たらないぐらいまで、それこそ本物の天才がオーケーを出すまで、取り直しまくった。
もう、後悔はない。やり残したことはない。
俺だけで出来ること、もうない。
さぁ、ここからは。
俺と、愛衣の。
ふたりの、ふたりだけのステージだ。
* * *
【予約投稿はっけん!】
【ついに来た! あと2時間たいき!!】
【通知来て飛び上がった。絶対に見る】
【ああああああああああああ仕事がああああ!】
【タイトル「ホンモノ」へようこそってどういうこっちゃ】
【ヒント、ヤルダバオト】
【ハードルがとんでもないことになってるな】
【マジで心臓がバクバクしてる。楽しみすぐる】
【同時配信枠取ってる人多すぎw】
【めっちゃ期待されてんな】
【あと、10秒!!!】
【9!】
【8】
【7もらい!】
【3】
【2】
【1】
【キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!】
伝説が、始まる。
【くらいぞ】
【くらい……こわい……】
ぽわん、と。
調べのように、踏みしめるように一音が、空間を揺らす。
【!?】
【ゾワッてした。なにいまの】
【やべえわこれ。いまのだけで天才とかいう次元じゃないのが証明された】
同時に照らされたライト、ぼんやりと映るステージ。
暗く、沈んだ心の世界。
沈黙した灰色。
しずむ、しずむ、どこまでも深く。もぐれ、もぐれ。
そう、どこまでも────。
ポロン。
意識の間隙に、研ぎ澄まされた感性に、そっと寄り添う音が、鼓膜を揺さぶる。
【ぴゃっ】
【間が巧すぎ】
【コメント激減してるやん】
【同接えげつない】
ソレは、唐突に始まった。
ひとかけらの星屑が、揺蕩うように体を揺する。
きれいな響きが、宝物を包むような聞こえが。
【あ、あかんわこれ。ガチの天才だ】
【やべえ、コメント打つ暇がない】
悲しい旋律。話しかける音楽。
凍てついた空間。
【うあ】
【ティッシュ用意。涙腺ぶっ壊されるのが見えた】
遠くに見える光。
苦しみ。
諦め。
怯え。
すべてを切り裂く、ボーカルの声。
【ふううわあああ、ルバトやっぱウマすぎ】
【ボーカル自体うまいけど、使いどころが完璧】
【間だけでこんなにレベチになんのかよ】
ピアノが転がる。ギターが息をする。
すべてが、ボーカルを支える。
癒やせ。包め。
走れ、怒れ、抗え。
叫べ、叫べ、叫べ!
証明しろ。刻め。遺せ。
お前の、魂を。お前の、生きた証を!!
【ひっぐ、えっぐ】
【マジで涙と鳥肌止まらん。MV見れねえ】
【電車だから変な目で見られとる】
【Crazy】
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*
*
【88888888888】
【88888】
【888888888888888888888】
【88888888】
【やっべぇ、やっべえよ】
【急上昇1位おめ】
【早すぎで笑う】
【888888888】
【リピしてくる】
【同時視聴してた歌い手軒並みやられてるじゃん】
【天才ほど感じるものがあるだろうな】
【歌詞的には凡人にこそ響く気がするけど】
【考察が捗る歌詞だった。つーか考察しなくてもあれだけ響くのホンマ頭おかしい】
【ルバト、こんなうまかったっけ】
【チャンネル登録者数すでに倍増しててやゔぁい】
【100万おめー】
【まじ神】
【鳥肌が止まらない。寝れないんだけど】
【あ、サブチャンになんかあがっとる。……10秒?】
* * *
『……あのさ、普通じゃないやつが叩かれる世界は終わったんだ。そろそろこっちに来なよ…………案外世界ってやつは、お前に優しいぞ?』
【ちょっと考察班! はやく解析して!】
【他人任せで草】
【なんか、全くわからないけどめっちゃ心に来た。しみる】
【ありがとうございます、ありがとうございます……なんか、ちょっと救われました】
「ほら、な」
「………………ぐずっ」
ぽんぽんと、やさしく背中をさする。あやすように、ゆりかごのように。
目を、部屋で煌々と光るモニターに向ける。
アナリティクスには、みるみるうちに恐ろしい角度で右上に跳ねる青グラフが映っていた。
それは、彼女が、世界に認められたひとりの天才ミュージシャンが、空高くに羽ばたいているように見えた。
「おま、たせ」
「……おう。おかえり、愛衣」