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神無月の守護者 短編集  作者: なまこ
1期
8/22

真夏の夢

真夏にあったかもしれない、そんなお話です。

兎夜目線で進行します。

窓から差し込む光で目が覚めた。時刻は午前九時半。エアコンの風で揺れるカレンダー、日付は八月の半ばで、夏休みの真っ只中。もう一回寝ようかなと思った時に

「兎夜〜! お友達来てるよ〜!」

お母さんが俺を呼んだ。友達が来てるらしいけど……誰なんだろ。布団を雑に折りたたんで階段を降りる。一段踏み外して落ちそうになった。

部屋着のまま玄関のドアを開けると、そこにはひなみがいた。

「えへ〜おはよう兎夜! 華代ちゃんが待ってるよ!」

ひなみがそうは言うけど、なんかよくわからない感じ。

「今日遊ぶ日だっけ?」

「うん、今日十時に公園集合だよ! ちょっと早いけど、はやく遊ぼうって華代ちゃんと早く集まっちゃった! 準備したら来てね!」

そういって、ひなみは先に公園に向かってしまった。


一階と二階をバタバタ行き来して支度をする。お母さんに、子どもは元気でいいねって言われた。適当にカバンをとって、中に水筒と弁当とお菓子、タオルにゲーム機を詰め込んだ。机の上に置いてあった夏のドリルのことは、見て見ぬふりをした。

「行ってきます」

そう言って家を飛び出す。陽炎が揺れる土の道を、蝉の声を聴きながら走る。生ぬるい風が肌を撫でていく。

公園に着くと、華代とひなみがいた。

「十時ぴったり! さすがだね」

「待たせてごめん」

「ぜんぜーん、私らが集まりたくてはよ集まっただけやし」

公園にある木の下の日陰に集まって、今日は何をするかを話し合う。そのままだいたい雑談になって、ゲームの話とか、夏休みの宿題の進捗とかを話していた。


この公園にあるブランコは四つ。彼岸町では一番大きな公園。他にも人がいそうだけど、今日は俺たちしかいなかったからブランコを独占できた。

ブランコは全年代から人気なんだけど、学校だと低学年が中心っていうルールがあるから、四年生の俺たちはろくに使えない。公園のも、さらに小さい子がよく使ってる。だから、ブランコに乗るのなんて久しぶりだった。

ブランコをこぐ度に風が起こる。そうそう涼しくはない。最初のうちは楽しかったけど、全員暑さでバテてきた。

「あーつーいー」

「場所移動しようか? どこかある?」

「図書館いく? あそこやったら静かで涼しいけん、涼めると思う」

図書館なんて行って本を読む……訳でもない。涼むためだけに図書館に行った。


図書館は、公園からはそう遠くないけど小学校からは遠い。だから普段はあんまり使わない。ちょっと古いし。

「うわ〜すーずーしー!」

「図書館では静かにね〜」

図書館の人から怒られちゃった。三人でグルグル本を見回る。学校の図書館にあるやつが多いけど、たまに見たことないやつがある。このシリーズに続きあったんだ! みたいなね。

「あっ、絵本のコーナーで読み聞かせありよる。懐かし〜」

夏休みだから、小さい子向けのイベントをやってるみたい。読み聞かせをしてくれる女の人の前に、少し小さい子が二人座っていた。

「そこのお兄ちゃんお姉ちゃんもおいで〜、もうすぐ始まるよ」

三人でどうするかコソコソ話した。この歳になって読み聞かせなんか恥ずかしいよね……って思ったけど、ひなみが行きたがったからついて行くことにした。


「じゃあ、今日はこの五人かな? おはなしを始めるね」

そう言って、女の人は絵本を取り出した。

「かみさまとわらわないおんなのこ」


──むかしむかし、あるところに、一人の神様がいました。神様は、人間のことが大好きで、いつも、こっそり人間のお手伝いをしていました。でも、神様に気がついてくれる人は、誰もいませんでした。それでも神様は、にっこり笑って、人間たちを見守っていました。そんなある日、神様は、一人の女の子に出会いました。神様は、人の姿をしていません。それでも、女の子は神様を怖がりませんでした。

「お前、俺に気づいてしまったか?」

神様がそう言うと、女の子はこくんと頷きます。

「みんなには内緒だぞ?」

神様がそういうと、女の子は頷きません。

神様は、人間が好きでしたが、友達になりたいとは思っていなかったようです。この子がみんなにバラしてしまったらどうしようかと困っていました。すると、女の子はこう言いました。

「誰にも言わないよ。だって、言う人なんて誰もいないもん」

神様が女の子の話を聞くと、女の子には、お友達も、家族も居ないというのです。神様は、その女の子のことを可哀想に思いました。

「さみしくないか?」

神様がそう聞くと、女の子は

「さみしい」

と答えました。

「だったら、色々な面白いものを見せてやろう!」

神様は女の子を連れて、色々なところに連れていきました。


ひまわりがたくさん咲いているお花畑に、カモメが飛んでいる広い海、大きな音を立てて落ちる滝に大きな虹が見える丘の上……びっくりするほど綺麗なものをたくさん見せました。

「どうだ? たのしいか?」

それでも女の子は笑ってくれません。神様は、どうしてもこの女の子を笑わせたかったようです。

「よし、じゃ次はもっと凄いものを見せてやろう」

神様はまた、女の子をいろいろなところに連れて行きます。


街を見下ろせる丘の上や、大きな桜の木の下、風車や扇子が売ってある大きな通り。水が跳ねる音が聞こえるほど静かな池や、綺麗な歌声が聞こえる山の上。

「どうだ? たのしいか?」

神様はそう聞きますが、女の子はまだ楽しくなさそうです。神様もさすがに困ってしまいました。


どうしたらいいかなと、神様が悩んでいると、ドーンドーンと大きな音がなりました。

「花火だ」

女の子が花火に反応しました。神様は、そうだ! と思いつきました。

「最初からこの子の興味のあるものを見せてやればよかったんだ」

神様は人間に化けて女の子の手を引き、花火が綺麗に見える所に連れていきました。

こんなに近くにあるもので喜んでくれるなら……と思っていたら、女の子は花火を見らずに、神様の手をギュッと握っていました。

「パパみたい」

その時に神様は気が付きました。そっか、人間は、綺麗なものだけじゃ寂しさを埋められないんだ。誰かと居て、初めてその寂しさが埋められて、笑うことが出来るのか……と。

花火が終わった帰り道、神様は女の子に言いました。

「お前、帰るところはあるのか?」

すると、女の子は

「ない」

と答えました。

「だったら、俺と一緒にいよう。そうしたら寂しくないだろ?」

神様がそう言うと、女の子はにっこり笑って頷きました。

それから、神様に撮っては短い時間でしたが、二人は幸せに暮らしました──


「めでたしめでたし」

スっと物語の世界から帰ってきた感覚がする。絵本って小さい子ども向けのだから、もしかしたらつまらないかなとか思ってたけど……普通に面白かったな。子ども向けっぽくはなさそうだけど。女の人は、また聞きに来てねと言って、奥の部屋に戻って行った。前に座っていた二人が立ち上がってこっちを向く。

「あっ! 華代先輩たちだー!」

「旭飛ちゃんと小春ちゃん!」

「「こんにちわ」」

前に座っていた二人は旭飛と小春ちゃんだったみたい。

「二人も今日は図書館に来てたんだ」

俺がそう言うと、

「そうなんですよ! 小春が本好きだから結構来るんですよ。静かだけど楽しいですよね!」

と旭飛が答えてくれた。


それからは流れで、旭飛、小春ちゃんも一緒に遊ぶことになった。しばらく図書館の中をうろついて、外に出る。相変わらずとそはカンカン照りで、蝉の声が響いていた。


「あれですよね〜、彼岸町にもプールほしいですよね。学校のプール開けて欲しいです……」

「ね〜。やけどウチら田舎町やから、海やら川やらで十分だって。ちょっと時代遅れよね」

俺が前に住んでた町では……って言葉が喉から出ようとした。けど、

「……前に住んでた町?」

俺、引っ越したことなんてあったっけ。

「どうしたの兎夜ぁ?」

ひなみが不思議そうに覗き込む。

「うーん……なんでもない」

とりあえず、流すことにした。


昼ごはんを食べてから、今度は山の公園に行く。山の公園はさっき俺らが行った公園よりも涼しい。まぁ、その代わり虫が出やすいのもあるんだけど……。

「こっちもガラ空きやね。この町の子どもが私らしかおらんみたいや」

「遊び放題ですね!」

旭飛がそう言うと、小春ちゃんがこくこくと頷いていた。


山の公園は遊具がそんなに多くはない。目立つのはジャングルジムくらい。あとは普通に休憩所みたいなのがある。辺りをクルクル見渡していると、休憩所からシャボン玉が飛んできた。陽の光に照らされて、紫とか青とか、色が回ってる。誰かいるのかと思って休憩所を覗くと

「雷斗?」

「ん? なんか騒がしくなったと思ったらお前らか」

雷斗が休憩所のベンチに座ってシャボン玉をしていた。

「なんでこんな所にいるの?」

雷斗はストローにシャボン玉の液をつけながら

「今日は杏奈を連れて海でも行こうって話だったんだけど、杏奈が風邪ひいちまってな。看病しようと思ったら親父から遊んで来いって言われた。だから一人でシャボン玉してるってわけ」

なんでシャボン玉を選んだかは分からないけど、とりあえず雷斗は暇していたらしい。


「何個潰した!?」

「私六個ですね!」

「へっ、まだまだやね……私十個やわ」

「先輩すごーい!」

華代と旭飛の声が聞こえる。シャボン玉を潰して遊んでたらしい。

「つぎつぎ!!」

次のシャボン玉を出してくれって華代達が言ってる。それを見るなり雷斗は少し笑ってシャボン玉を作った。

華代と旭飛はそれを潰して遊んでいたが、ひなみと小春ちゃんはそれを見て楽しんでいた。ひなみは風に乗って飛んできたシャボン玉をひとつ捕まえて小春ちゃんに見せていた。小春ちゃんがすごくビックリしていた。なんだろう。

「お前は遊ばなくていいの?」

雷斗が横目でこっちを見ていた。

「うん。なんか、見てるのが楽しい」

普段だったら、俺も俺もって言って混ざってもいいかなとか思うんだけど、今日はそんなに混ざる気にはなれなかった。

「水、ちゃんと飲んどけよ」

なんかこう、華代の友達だなぁって感じがした。


しばらくシャボン玉で遊んでいると、二人分くらいの足音がした。

「みんな揃ってるね」

「柚希先輩!」

休憩所の後ろから、柚希先輩が顔を出した。

「みんなの声が聞こえてね、寄り道しようって。ね、絵谷くん」

すると、となりから絵谷先輩が顔を出した。柚希先輩より絵谷先輩の方が小さいみたいで、ちょっとぴょんぴょんしてる。

「シャボン玉綺麗だね」

「二人は何してたんです?」

俺が聞いたら、二人はスケッチブックを取りだした。

「夏休みの宿題だよ。山から見える風景を描いてたんだ」

「あるでしょ? 自由制作。あれ、一人でやっても楽しいけど、どうせ風景見に行かないと描けないなら一緒に行こって感じでね」

シャボン玉が途切れたから、華代達も休憩所に集まった。

「うっわ〜さすが柚希先輩と絵谷先輩! すっごい上手ですね!」

「旭飛ちゃんもこれくらいかけるんじゃない?」

「いえそんな! でも描けるようになれたらなぁ〜」


柚希先輩が全員の顔を見る。人数を数えてるみたいだった。

「せっかくこの人数いるんだし、なにかして遊ばない?」

柚希先輩の提案にみんな賛成だった。

「何して遊びますか? 道具という道具がないので、ある程度やることは限られてますけど……」

小春ちゃんの言う通りで、今この場にあるものは、少しの遊具とそれぞれが持ってる飲み物とか、小道具くらい。大人数で遊べそうなものは無かった。

「かくれんぼしない?」

誰かから提案が出た。公園内だけだと少し難しいけど、少し山に入ったところや道路まで出ればある程度隠れるところはありそうだった。

「じゃあ、それにしようか」

そうしてかくれんぼが始まった。


「じゃあ、鬼は私がやるね」

「うん、じゃあ縺ゅd繧ォちゃんお願いね」

鬼は……名前が出てこないけど、あの女の子がやってくれるらしい。

俺はみんなが散っていった方向を見ながら、反対の方向に進む。やるからには、最後までみつかりたくないかなって。道路にでて、カーブミラーの確認をする。特に何も写っていない。この辺なら隠れられるかも。ギリキリあの子の

「もういいかい」

が聞こえる。みんなが返事してくれるから、あえて俺は返事をしなかった。実際、まだダメだったのは、俺だけだったし。鬼はみんなが散った方向に向かって歩き出した。しばらくはこっちに来そうもない。


それから十五分くらいが過ぎた。聞こえる音はセミの鳴き声と、近くの家の風鈴が揺れる音だけ。足音も、みんなの声もしない。

「みんなどこまで隠れに行ったんだろ」

あまりにもこないから、カバンに詰めておいたゲームを少し起動した。最終局面の前でセーブしていたから、目の前にはラスボスが立っていた。さすがに、今こいつを倒す訳にも行かないから、そのまま電源をぶちぎった。

「一番に見つかっちゃうとは思ってなかったですよ〜、ねっ絵谷先輩?」

「僕達近いところに隠れてたみたいだからね。でも、旭飛もそんなに笑ったら気づかれちゃうでしょ?」

「それもそうですね」

旭飛と絵谷先輩の声が聞こえる。どうやら見つかったらしい。

「休憩所で待っててね」

微かに声が聞こえる。ということは、あと見つかってないのは、小春ちゃん、ひなみ、柚希先輩、雷斗、華代、そして俺……か。


鬼はこちら方面に歩いてくる。何とかすればバレないだろうと思って、息を殺していた。

「ひなみちゃん……小春ちゃん」

名前が聞こえる。見つかったんだと思う。結構近かったな……。そんなことを思っていると、近くで足音がした。やばい。見つかるかもしれない。息を殺すタイミングを間違えた。これ以上息を止められない。半場諦めていたら、名前を呼ばれた。

「とやまるやん。ここおったら見つかるよ。もっと奥に行き」

華代だった。

「奥に行けって……じゃあ華代もいこ?」

「ううん。沢山の人数で動いたら見つかっちゃうやろ? やけんとやまるが奥に行って? 私もさっき、雷斗から、奥行けって言われてここに来たけん」

じゃあ華代が奥に行ってきなよと言っても聞いてくれなかった。しばらく動かないで一緒にいたんだけど、何故か時が止まっているように感じて、場所を移動した。蝉の声がうるさくなった。

「柚希先輩……雷斗くん……華代ちゃん……」

ボソボソと声が聞こえる。なんでだろう、ただのかくれんぼなのにすごく緊張する。

聞こえていた蝉のうるさい声が掻き消えるほど心臓の音が聞こえる。汗が頬を伝った。

「兎夜くん」

耳元で声がして、肩に手が置かれた。

「うわっ!?」

びっくりして尻もちを着いてしまった。

「みぃつけた、兎夜くんが最後だよ。私の勝ちだね」

そう言って、ふにゃっと笑っていた。何故か返事ができなかった。


公園に戻るとみんなが待っていた。

「兎夜先輩遅いですよ! どんだけ本気で隠れてたんですか!」

「えっ? なんとなく?」

よく分からない返答をしてしまった。そんな俺たちの間を、五時の放送が貫いて行った。


「もう五時かぁ〜僕もう帰らなきゃ。親に怒られちゃうや」

「私も! 今日夕飯カレーだよって言われてた! 早く帰らないと家族が私の分まで食べちゃう!」

どうやら、ここで解散の流れらしい。段々とみんな帰っていく。じゃあねなんて言って、落ちていく夕日と共に姿が見えなくなる。気がついたら、残っていたのは俺と、あの鬼をしてくれた女の子だけだった。


「そういえば、いつからいたの?」

そう聞いたら、その子は首を傾げていた。

「てか、みんな帰ったけど、帰らなくていいの?」

そう言うと、その子は

「うん。もうすぐパパが迎えに来てくれるから」

と言った。家がこの近くなのか、帰り道にここを通るのか……。空に一番星が浮かんだ。俺もそろそろ帰ろうと思ってあの子に背を向けて帰路に着こうとした。

「ところでさ、名前……なんて言うの?」

そう聞くと、女の子は笑って口を開いた。

「縺ゅd繧ォ繝?繧医?ゅ≠縺ェ縺溘′谿コ縺励◆縲√≠繧?き縺?繧医?」


目覚まし時計の音が鳴り響く。変にリアルな夢を見て、冷や汗をかいて飛び起きた。自分の部屋と自分自身を見る。

「……高校生、だよな」

夢の中で小学生になっていた。俺も、華代も、みんなも。今思い返せば不自然なこともあったけど、夢の中だったから、全然気が付かなかった。飾られたカレンダーが十月だったのを見てほっとした。あの最後の女の子、不気味すぎるだろ……途中まで普通に子どもの頃の夢みたいな感じだったのにって思いながら、部屋の窓を開けた。もう、あのうるさい蝉の声はしなかった。


「兎夜〜、朝ごはんできてるぞ」

一階からお父さんの呼ぶ声がする。

「はーい、今行きます」

ジャージを羽織って階段を降りた。窓の外では、少し遅咲きの彼岸花が揺れていた。

小説の解説です。なんの説明もないとただただ不可解な小説になってしまうので、作者的意図を書き残しておきたいと思います。


この夢実は覚めてない。


これは、公園の遊具で遊びたいなって言う話と、夢の話が混ざってできています。


兎夜は、子ども(小学生)に戻ってみんなで遊んでいる夢を見ています。その途中、彼は自分がどこから引っ越してきたのかわからなくなっている描写があります。他の子達も、ずっとこの町に居たでしょ? みたいな感じです。この夢では、兎夜は生まれた時からこの町に住んでいる設定になっています。


また、ここでの兎夜は小学四年生です。この年齢にした理由は「御三家の子達が神無月のことについて知る前の歳」です。

恐らく、神無月のことを知っていたら、雷斗辺りが遊んでる場合じゃ無くなってると思ったので、全員純粋に遊べる歳にしておきました。


旭飛と小春もこの時点ではおかしなことになっています。小春が引っ越してきたのは小学校高学年なので、この時期に知り合っているのはおかしいんですよね。

また、柚希と冬樹は小学校が違います。なんなら中学校も違います。だから、一緒にいること自体がおかしいんですよね。これもすべて、彼がただ純粋に子どもに戻っている夢を見ているので、知っている情報がごちゃごちゃになってるだけなのですが。


その他、色々不可解なことも起きていますが、それも夢だから。ということで片付いてしまいます。(便利だなぁ)


かくれんぼの鬼をしていた女の子は、絵本に出てきていた女の子(朱花)です。なんなら、絵本を読んでくれた女の人はサナヴァ(大人)です。何か意図があったのでしょうか……(自分でもよく分からないと思いながら書いたんですけど、多分、色々な記憶の繋ぎ合わせなんじゃないかなって思ってます。夢なので……。パパや、絵本の神様は邪神様です。邪神になる前の邪神様だと思ってください)


また、絵本の中で訪れた場所は

一回目 彼岸町の各所

二回目 街を見下ろせる丘の上(花園、リアが死ぬ場所)や、大きな桜の木の下(壱)、風車や扇子が売ってある大きな通り(参肆)。水が跳ねる音が聞こえるほど静かな池(伍)や、綺麗な歌声が聞こえる山の上(漆、数字名はすべて神造惨禍)。

弐は観光……? となったのであえて入れてません()


文字化けはもちろん「朱花」ですが、2回目の文字化けは、ネタバレになるので伏せています。予想してみてくださいね。


夢から覚めた兎夜は、ちゃんと高校生に戻っています。しかしまた不可解な出来事が起こっているんですね。

兎夜のお父さんは既に死んでいるはずなのに、兎夜はお父さんに呼ばれて1階に降りていきました。これは別にお化けに呼ばれた訳ではなく、 兎夜はまだ自分の理想の夢のなかにいるということですね。つまり今までの兎夜は、夢の中で夢を見ていたんですね。今は、お父さんが生きていたらという夢を見ています。兎夜は、その夢からは覚めてないことに気がついていません。

……ちゃんと現実に帰ることはできるのでしょうかね。


というお話でした。気力があれば他の人の夢の話や、このお父さんが生きている夢の話を書いてみたいです(願望)

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