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神無月の守護者 短編集  作者: なまこ
1期
3/22

番外編 第80回生贄会議

神無月の守護者本編1期のネタバレを含みます。

ご注意ください

まだ冬の寒さが残る弥生の頃、薄暗い部屋に大人たちが集まって、何かを話していた。


「前回、生贄を捧げてから今年で五年目になる。言わんとしていることは分かりますね」

緑髪の男性がそういうと、

「……次の生贄を決めるのでしょう? どうするんです?」

心細いような顔をした茶髪の男性が応えた。


「うちの家系からは、もう二回連続で出している。生贄になれるのはうちのバカ息子しか残ってない。悪いが、本家であるうちが滅びる訳にはいかん」

「ここに集まっているのは全員本家です。それはどこだって同じですよ」

緑髪の男性の言葉を切るように、水色の目をした男性が言う。それから、沈黙が続いた。


「……そういえば、お宅はここ数十年生贄を出していないですよね?」

水色の目をした男性が、茶髪の男性に聞く。

「ええ……そうですが、うちは一人娘です。分家もとっくの前に」

すると、緑髪の男性が

「お宅は娘でしょ? もう亡びたも同然でしょう?」

と言ったのを聞き、茶髪の男性は

「なんてこと言うんです!」

と少し大きな声を出した。すると、緑髪の男性はそっぽを向いたまま

「本当のこと言ったまでですよ」

と言った。


「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ御二方」

「お宅は子ども二人いるでしょ? どっちか出せるでしょ」

すると、水色の目をした男性は軽く笑って

「やだなぁ。ここにいる全員、一人目の子どもは五年後には成人でしょう? 子どもを増やせる可能性が一番高いのはうち、二人目の子を次の五年後に生贄に出せるのもうちですよ? 自ら首を絞める気ですかい?」

と言う。それを聞いて緑髪の男性は頷き、

「じゃあ、決まりだな。今回はお宅の一人娘だ。文句ないよな?」

と言った。圧に負けて、茶髪の男性はうなづくことしか出来なかった。


「これにて、第八十回生贄会議を終了する」

緑髪の男性がそう言うと、部屋のロウソクが消えた。

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