目 3
テスト1日目は知識のテストで1日机に向かっていた。
2日目は実技の主に魔法を使うテストだった。
ちなみに2日間ともはるが作ってくれるはずの弁当はなかった。
理由は、俺がちょっと血を飲みすぎて、力が足りなくなり猫の姿から人間の姿に戻れなくなったからだ。
この前、少し力が戻ったから人間の姿に戻ろうとしたら中途半端に戻ってしまい猫耳と尻尾の付いた人間になってしまった。
それが本人は恥ずかしかったらしくその日は布団に隠れて出て来なかった。
そんなことがあり、今回は力が戻るまでは人間に戻らないみたいだ。
だから当分はるの作ったご飯や弁当は食べられない。
くろはなんとなくこうなることを予想していたらしい。
さすがくろだな。
次の日にテストの順位が張り出され多くの青龍高校の生徒は驚いていた。
そこには、
一位 黒崎 千影
二位 黒河 龍
と書かれていた。
そのしたに水野、炎、光坂と続いていた。
一位二位三位が、予想されていた3人ではなかったからだ。
それはその日の一番の話題となり、2人はさらに注目されることになった。
「僕たちすごい注目されてるね、くろ。」
さっきから生徒たちからの視線をすごく感じる。
「そうだな。どうせここまで計画通りなんだろうな、あの女の。」
と、くろは心底嫌そうな顔で言った。
「そうだろうね。あの人結構賢いからね。」
2人が教室に入ると多くの視線が集まった。
席につくと早速霜田が話しかけてきた。
「おはよう。すごいなお前ら、今までどこの高校にいたんだ?なんでこの高校に来なかったんだ?余裕でここに入れただろうに。」
とても興味津々といった様子で質問してきた。
「僕たち学校っていうところに行ったことないよ?」
「は?小学校とか中学校とか行ってただろ?」
と、とても不思議そうに聞き返してきた。
はるから聞いたけどどんな人でも必ず小学校や中学校へ行くものらしい。
「僕たち本当にそういうところに行ったことないよ。ね、くろ。」
「そうだな。」
「まじか...。それでもあんなに出来るのか。すごいな。」
とても驚いた様子だった。
周囲がざわついた。
聞き耳をたてていた人たちが驚いたようだ。
「でも、どうして学校行ったことないんだ?」
「いろいろあったんだよね。」
その日、実技の授業があった。
校舎の隣にとても広いフィールドがあり、実戦練習ができるコートが4つある。
他にも室内練習用施設もある。
本当にここは学校なのだろうか・・・。
レベルによって別れていて、初級クラス、中級クラス、上級クラスがある。
俺らはもちろん上級クラスだ。
「おい、俺と勝負しろ」
炎が唐突に勝負を仕掛けてきた。
途端に周囲の目が集まった。
水野と光坂は呆れているようだった。
炎は自分は絶対に負けない、自分が必ず勝つというような自信満々の態度だった。
「いいよ、その代わりくろが相手するからね。」
「何で俺なんだよ」
めんどくさそうにくろがいった。
だって、俺は面倒なんだよ。
「まぁそうだよなお前じゃ俺に勝てなそうだもんな。」
と、挑発するような態度で言ってきた。
こいつはどうせ自分が一番強いとか思っていて他の人を見下している馬鹿なんだろう。
こいつの自信を粉々に砕いてやりたい。
そうだ、いいこと思い付いた。
「くろ、あのさ、、、」
「わかったが、また面倒なことを言うな、本当。」
コートにくろと炎が向かい合って立っている。
ルールはコートから落ちたり、降参したりした方が敗けだ。
試合開始の合図ですぐに炎が仕掛けに行った。
不意うちでコートから落とそうとしたようだ。
それをくろが軽くかわすと炎は隙を与えまいと魔法で加速し更なる攻撃を次から次へと繰り出す。
しかし、くろはそれもすべてかわした。
辺りは静まりかえり周りの人々はこの試合に目を奪われた。
その後も炎が攻撃し、くろがその攻撃をかわすという攻防が繰り返された。
少し経つと、もういいよ、という声が静寂を破った。
その声を合図に今まで攻撃をかわすことしかしていなかったくろが蹴りを繰り出した。
そのとたん炎が吹き飛ばされコートから落ちた。
周囲の目には余裕がなく防御しか出来ずに追い詰められていたように見えていたくろがたったの一撃で圧倒的に強いように見えていた炎を蹴飛ばした。
それを見ていた人たちは唖然とした。
そして、蹴り飛ばされた炎は呆然としていた。
くろは何事もなかったかのようにこちらに来た。
「くろ、どうだった?」
「まあまあだな。ただ、合図があるまで勝つなとかなんでだ?まぁだいたい予想はついてるがな。」
「なんとなくおもしろいかなぁと思って。あと、あいつの強さを知りたいっていうのも少しはあったよ。」
「お前やっぱ性格悪いな」
呆れているらしい。
そんなことを話していると炎がこっちに向かってきた。
「はいはい。そんなことよりあいつがこっちにくるよ。」
「この俺に勝つなんてお前は一体なんなんだ、不意討ちじゃなければ防げたはずだ!」
自分の敗けを認めたくないらしい。
どこまで馬鹿なんだか。
「そんなことない。どうせ負けてただろう。わるいな、こいつはちょっと馬鹿だからどうしようもないんだ。」
そこに水野が来て冷静な意見を言った。
「潔く敗けを認めたらどうだ、馬鹿。」
続けて光坂も言った。
こいつら意外と辛辣だな。
こいつらは馬鹿ではないらしい。
「うるさい、」
「俺に勝てないようじゃ千影には勝てないだろうな。その自信過剰なところどうにかした方がいいぞ。」
くろがとどめをさした。
お前も人のことを言えないくらい性格わりぃな。
炎は悔しそうな顔をしたまま去っていった。
それに続いて呆れた様子で水野と光坂も去っていった。
この事はすぐに広まりさらなる注目を集めることとなった。
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