朱色 前編
果たして朱色は赤にカウントしてもよいものか……。個人的には橙色なのですが、Wikipediaの赤のページを読むと、赤(あか、紅、朱、丹)とあります。必然的に、赤色として投稿するしかなくなりましたね。そんなわけで、丹色も連動して赤として記事を書くつもりです。
話は戻して、朱色とはハンコを押すときに使う朱肉の色です。漢字は切り株(松など)の中央が赤くなっていることからきています。
したがって、丸い・低い・動かないとった言葉も連想されますね。
また、朱色とは辰砂という鉱石から取れる顔料のことです。ほかの植物由来の赤よりも固く、かわいくはないと個人的には思っていました。
さて、ここから適当に語ってもよいところなのですが、いかんせん朱色に関しては濃すぎます。前編後編に分けて分割するとして、ひとまずは朱のつく単語をずらっと並べていきましょうか。
朱に染まる:血まみれになる。
朱夏:夏。
朱(筆)を入れる:添削・書き入れ・訂正。
朱を注ぐ:恥じらいや怒りで、顔が真っ赤に染まる。
朱に交われば赤くなる:善い友と関われば善人に、悪い友と交われば悪人になる。
朱顔:赤い顔・赤ら顔。
朱儒:背丈が並外れて低い。見識がない人を嘲って言う言葉。
朱唇皓歯:赤い唇に白い歯。美人。
朱門:朱塗りの門。富貴の人の家。
朱雀:中国の伝説上の神獣。四神の一。
ざっとこんな感じです。説明が長くなりそうな単語は省略しました。
ほかにも魔除け・権威・呪術的な意味合いを持つため、神社の鳥居に使われています。
総合するとイメージとしては、以下のようになるでしょう。
「南」「炎」「血」「生命」「夏」「エネルギッシュ」「活気がある」「高貴」「権威」「呪い」「魔除け」「和風」「添削」「丸い」「低い」「不動」
余談ですが、「朱」という漢字は女性の名前として使われることがあります。主に「アカリ」という読みにすることが多いのでしょうか。
「茜」の例も考えると、赤色系統の色は女性に使われているといった印象を持ちます。実際は果たしてどうなのやら。
ひとまず、今回はここまでにしておきます。後編は朱色の種類(二種類)と、辰砂と呼ばれる鉱物に関して話します。おまけとして朱華という色名にも触れるつもりです。では。