銀色
この色は白か灰色のどちらにカウントするべきか。金属としての色はグレーに近いけれど、高級感を持った白を表すときに、よく用いられるのですよね。中間ということで、よろしいでしょうか。
個人的には白に近いような気がします。ほら、銀色の髪を言われると、白をイメージしませんか。白髪とも混同されますよね。アニメで塗るときは白に寒色か灰色を混ぜていることが多い気がします。『白銀』ともいいますし。
カラーコードだと思いっきし、グレーですけど。身近にある金属も(水道や鏡・包丁など)光沢のある灰色です。素で白っぽいものは少ないでしょう。濃い色をしているといったほうがよいでしょうか。黒に近いような印象もありますね。
ただし、錫のような質感だったり、反射の角度によっては、淡い色をしていると感じるときもあります。例えるのなら、雪のような印象です。あれも日光を反射して輝いているといえるため、白銀と表現するのは、言い得て妙ですね。
結論を言うと、銀色は白と黒を混ぜたイメージです。つまり、白と灰色――どちらのカテゴリに入れるかに関しては、どちらでもよいということに。今回は灰色にカウントしておきます。
とにもかくにも、重要なのは『文章でどのようにこの色を使うのか』です。まずは雑に『銀』とつく単語や銀色の物を並べていきましょう。
・いぶし銀
・銀河
・銀行
・銀閣寺
・銀貨
・銀メダル
・銀世界
・銀シャリ
・銀髪
・銀幕
・銀盤
・鏡
・シルバーアクセサリー
・銀の鍵
・部品
・パイプ
・食器
・金属(ステンレス・アルミ・スチール・鉄)
などなど。
並べてはみたものの、果たして意味はあったのだろうか。
とりあえず、銀河は夜空を流れる川が銀色だから、銀河らしいですね。日本語では天の川(ミルキーウェイ)・漢語で銀河(ギャラクシー)です。
銀世界は雪景色でしょう。田舎の山間部の冬では当たり前のように見られる光景です。二つの言葉の使い分けとしては、前者は降った後の光景(広範囲)に用いることが多いと聞きました。ほとんど違いはないでしょう。強いていうなら雪景色のほうが柔らかく、銀世界は硬い印象です。こう……字だけを見ると、「鏡の世界」を連想しないでしょうか。そうです。そういうイメージです。
あとは貨幣の取り引きと関連のある言葉も目立ちますね。金と同じく、金属だからでしょう。しかしながら、銀メダル・銀閣寺などから、金よりは控えめといった雰囲気ですかね。価値が低いわけではないけれど、「あいつには勝てない」とか、そんな感じです。
一位と二位と称すのが分かりやすいでしょうね。二位でも十分な成績ではありますが、確かな隔たりを感じなくもありません。そこがまた、創作にすると映えるわけで。一位と二位というライバルの組み合わせは、個人的には好きです。二位側は永遠に一位を追いかけ続けるところが。
それにしても、銀色の物体は多いですね。やはり、金属の色であることが大きいのでしょうか。その影響や雪の表現に使われていることから、『冷たさ』を感じますね。金は黄色系であることもあって、そのような雰囲気はないのですが。
さてと、銀の特徴としては、以下のようなものがあります。
・加工しやすい
・殺菌力がある
・防臭効果
・毒を検知する(だから、上級階級の食器に使われた)
・電気を通しやすい
一言でいうと、『有能』です。金よりも生活の役に立っているのではなかろうか。ゴールドがアクセサリーなら、こちらは機械関連ですかね。派手ではないけれど、なくてはならないものとでもいいましょうか。まるで、いぶし銀という言葉を体現しているかのようだ。
まあ、こちらもアクセサリーにも用いられてはいるのですがね。その場合は十字架のイメージも強いです。効果に『魔除け』『お守り』ともありますね。十字架のペンダントを身に着けていると、悪魔や妖怪から身を守れそうです。実際に、創作の中でもそのような目的で使われるシーンがたくさんあったはずです。
なんといいますか、ただ着飾るというより、これまた実用的ですね。
存在感はあるのに悪目立ちしないあたり、優秀ですよ。
あとは、銀色の町と聞くと発展している印象もあります。ビル街に多くの人が行き交う光景が目に浮かぶといいますか。遊びは少なそうですね。
ほかの象徴も入れると、銀は月・陰と関連があります。金が太陽・陽であることから、対になっていますね。銀色自体が月・星と、夜に見られるものを表現するときに使われるため、暗い印象もないことも、ありません。
月は女性的であるため、銀色もそのような印象なのだろうか。金でも似たようなことを言いましたが、個人的には深く考えなくてもいいと思います。要は、性別に関しては縛らなくてもいいということで。
それはそうと、銀髪ロングはいいですね。銀髪というだけで特別な印象があります。神秘的でミステリアス。謎めいていて、物語の鍵を握っていそう――絶対に重要人物ですよね。くわえて、美男美女である確率も高いという。
瞳の色との組み合わせでまた、雰囲気も変わります。銀髪赤目・青・緑・金――違ったよさがありますね。個人的には銀髪紫目を推したい。
まあ、なに色でも合いますよね。銀がベースで他の色(赤や黒など)をサブとした場合は、サブを引き立てる形になります。元から灰色・白自体がそのような効果を持っているため、銀オンリーではありませんが。
まとめます。
『抽象的なイメージ』:『神聖』『神秘的』『魔除け』『高級感』『知的』『冷たい』『クール』『都会的』『近未来的』『シャープ』『無機質』『二番手』『影』『女性的』『控えめ』『上品』『有能』
『具体的なイメージ』:『月』『金属』『お守り』『硬貨』『食器』
刃・アルミホイルなどは、どのような扱いにしようか迷います。色自体はシルバーではあるものの、違う金属ですしね。