桃色(桃花色)
正直、ピーチ色を出した時点で投稿しないだろうなぁ……と、薄々考えていました。いちおう出す情報を制限したのはいずれ投稿するからではありますが。
とりあえず、資料が集まったといいますか、掘り下げが完了しました。今のところ得ている情報を元に、いろいろと書き出していきます。
まず、桃色は桃の花の色です。ピーチの項目でも書きましたが、実の色ではありません。よくピンクのかわりに用いられている印象があります。文章中でも果たしてどれだけの割り合いで『桃の花の色』として使われているのやら。
実際にピンク色と=で繋がるのはなでしこ色ですね。
花言葉は「チャーミング」「気立ての良さ」「私はあなたのとりこ」「女性のやわらかさ」「天下無敵」「長命」です。
前半の四つは見た目からきています。桃自体が女性の美しさの象徴であるため、そういったキャラの唇や頬の色に使うのがいいのではないでしょうか。
花自体もかわいらしいです。桜との違いは向こうが清楚で儚げなのに対して、こちらは一つの枝にたくさんつくため、華やかに見えます。あっちがきれいならこちらはかわいい。桜は大人っぽく、桃は子どもっぽい――というのは語弊がありますが、まあ、そんな風に考えるのも間違いではないと思います。
桜には清純という花言葉があるのに対して、桃の実はふしだらという意味もあるため、ある意味真逆ではないですかね。
それはともかくとして、桃の実には邪気を払う力があります。要は魔除けですね。中国や日本の昔話でも、桃は神聖な果実として扱われています。西王母が桃という単語もありましたね。西王母は分かりやすく言うと、仙女たちのリーダーです。彼女は漢の武帝に仙桃を与えました。それは三〇〇〇年に一度なる、レアな桃です。転じて、貴重なもの・長寿の意味となりました。
なんて言いましたが、どこで使われているのかよく分かりません。慣用句なんですよね、これ。
また、西王母という名前の桃が現実にも存在すると知って、「まじで……?」となりました。あってもおかしくはないのですがね。関わりも深いですし。
ときに、三〇〇〇年に一度に咲くといえば、優曇華です。こちらもきわめてまれという意味で用いられるのですが、まあ、架空の花です。いちおう、現実にも同じ名前の植物はあるけれど、あちらはそんな壮大な設定を持った種ではありません。三〇〇〇年というワードはやけに見る気がするのですが、どのような意味があるのでしょうかね。調べてもとくにこれといったものは見つかりませんでした。
そんな感じで、長命・魔除けに関する話は話し出すときりがありません。『そう存在』として完璧に裏付けされているような雰囲気です。だから、作品に出すときは仙女・仙人にからめて扱うのがいいかもしれません。
それと、桃の花といえばひな祭りおよび桃の節句です。ひな祭りは女児の健やかな成長を祈る伝統行事です。もともとは流し雛と言いまして、災いや汚れの身代わりとして人形に移して、川に流すものでした。節分もそうですが、季節の変わり目に行う行事はだいたい邪気を払っています。これは、季節の変わり目に邪気が入りやすいと思われたから、ですね。「その時期が体調を崩しやすいのは邪気のせいだ!」という風でもあるのでしょうか。個人的には濡れ衣だと思います。
余談ですが節分の話を書いていたら、いつの間にかエクソシストものになっていました。
あとは、桃源郷なんかもそうですね。イメージとしては桃の木が大量にある空間と思ってください。あそこは現実逃避をしている者が入って、一度出ると二度と入ってはこられない場所です。こう書くと千と千尋を思い出しますね。
現実とは隔てられて、普通では絶対に到達できません。一言で言うと、この世ならぬ楽園でしょうか。豊かな自然が広がっていて、そこには仙人も住んでいるとかなんとか。
だいたいこんなところでしょう。まとめると、桃色は若い女性や仙女を表すことに特化した色です。以下、イメージを雑に羅列しておきます。
優しい:思いやる。親切。争いを好まない。慈愛。温厚。
チャーミング:初々しい。純真。魅力的。好感の持てる。癒し系。
健やか:健康的。健全。明朗快活。エネルギッシュ。無病息災。はつらつ。ぴちぴち。たくましい。
仙女:世を忍ぶ。ひっそり。不老不死。美しい。浮き世離れした。
華やか:華麗。あでやか。人目を引く。才色兼備。飾り立てた。優雅。
その他
『桃源郷』『中華』
などなど。




