橙色
橙色とは、赤と黄色の中間です。橙という名の果実の色を指します。語源は「代々」です。正確には「代々、果実を伝える木」ですね。橙は果実がなかなか落ちず、数年はなり続けるそうです。「代々栄える」ということで演技をかついで、鏡餅の上にのせられています。もっとも、たいはんはかわりにミカンを置いているような気もしますが。
オレンジとの違いはあちらのほうが甘いところでしょうか。なんせ和名が甘橙です。一方で橙の別名はビターオレンジです。こちらは生では食べられていません。オレンジよりも酸味と苦味が強いためです。使い方はマーマレード・ポン酢・漢方薬などとウィキペディアに書かれていました。そんなわけで、「見掛け倒し」という意味で「橙武者」と呼ばれる人物もいるとのこと。
そんなわけで、橙とオレンジは違う果実です。具体的に言うと、オレンジとデコボン程度には異なるのではないでしょうか。しかしながら、世間では橙色はオレンジ色と混同されていますよね。正直、色合いならオレンジ色と同じように使っても大丈夫だと思います。同じ柑橘類ですし、色見本でもほぼ同じです。二つの果実の違いを理解した上で、橙色をオレンジのかわりとして用いるのは有りだと思います。といいますと、文章ではカタカナを使うと浮く場合がありますよね。たとえば、虹です。赤・オレンジ・黄・緑・青・藍・紫――浮いてますよね。明らかに浮いてますよね、オレンジ。ほかにも和風の世界観だとカタカナを出すと雰囲気が崩れる場合もあるでしょう。その場合にも使えるはずです。和服には断然、オレンジよりも橙色です。
あえてこの色を「橙の果実の色」として用いるときは、「見掛け倒し」「酸っぱい」「苦い」「代々」という言葉を意識するといいかもしれません。たとえば、こんなものを表したいときに使えます。
「見掛け倒し」で「かませ犬」
「酸っぱい」は「悲しみ」「やり切れなさ」「暗い気分」
「苦い」は「イヤな気分」
もっというと、「酸味」は「悲しみ・切なさ」、「苦味」は顔をゆがめたくなる気持ちという意味が強く出ているのではないでしょうか。夢占いでは「甘いと思ったものが苦かった」とき、「失望」「落胆」「幻滅」を意味するそうです。橙色にピッタリですね。あとはマーマレード・ポン酢の色の表すときにも使えるでしょう。文章の中では、「ランタン」「黄昏」「灯り」「夕日」「ロウソク」「金木犀」「デイジー」「オレンジジュース」の形容として、さまざまな作品に登場しています。
まとめると橙色の象徴は以下の通りです。
「酸味」「苦い」「見掛け倒し」「子孫繁栄」
「悲しみ」「切なさ」「やりきれなさ」「暗い気分」「失望」「落胆」「幻滅」
「口先だけ」「期待外れ」「はったり」「内容のない」
「根強い」「しぶとい」「断続的」「引き継がれる」「延命」
「躍進」「栄える」「盛ん」「成功」「輝き」「にぎわう」「発展」「実り」
なんだかんだ、オレンジと似たような感じになりましたかね。




