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ボルドー マルーン 葡萄(えび)色

 ボルドーとは、ボルドー(フランス南西部の港湾都市)産のワインのような暗い赤色です。ワインレッドとの違いは、こちらのほうが暗く茶色に近いところでしょうか。よりシックで落ち着いた印象を受けます。フランスワインの「女王」ともされています。味はしばしば、「重厚」「力強い」と表現されます。渋みが強くて濃厚だとも書かれていました。対して、「王」はブルゴーニュ(バーガンディ)です。バーガンディは英名で、ワインレッドに近い色でもあります。ワインカラーの中では最も深い色です。具体的に言うと、「これはもう、茶色といっていいんじゃないか?」というレベルですね。一方で、実物は淡いルビー色をしています。味も渋みはなく、酸味が強いと聞きました。対照的ですね。製造方法も、ボルドーが複数の葡萄の品種をブレンドして作るのに対して、ブルゴーニュは一種類のみです。「女王」と「王」は逆ではないかと、あちらこちらで言われています。なぜ、ボルドーのほうが「女王」とされるのかは、諸説あります。詳細は分かりません。


 話は戻して、ボルドーから連想される言葉を並べると、次のようになります。


「クラシカル」「落ち着いた」「大人っぽい」「渋い」「深みのある」「上品」「シック」「ツヤやか」「豊かな感情」「女王」「力強い」「パワフル」「濃厚」「高級」


 また、ボルドーを英語ではマルーンと呼びます。由来はフランス語のマロン(栗やモロニエ)ですね。和色の栗色とほぼ同じと言えます。ただし、実際は別の色として扱われていますね。マロンが西洋栗だからだと思われます。(日本の栗はイガの中に入っている種子は小さく多いのに対して、西洋栗は、一つの大きな種子が入っているという違いがある)


 マルーンは主に、ベレー帽(空挺部隊の将兵の国際的な象徴)や阪急の鉄道車両の塗装・染髪剤などに用いられています。最もイメージしやすいのは車両の色でしょうか。ちまたでは「高級感がある」「伝統的」「古臭い」とも言われています。


 とにもかくにも、連想される象徴語をまとめます。


「重厚感」「古臭い」「伝統的」「マロン」「高級感」「地味」「上品」「シック」


 ちなみにマルーンは日本だと海老茶色と言われてます。伊勢海老のような色ですね。元は葡萄(えび)茶といいます。(山葡萄の古名は葡萄(えび)(かずら)ゆえ)ワインレッドに近い色でした。現在は魚介類のエビと混合されて、意味が変化しています。


 海老茶色つながりで葡萄(えび)色の話をしますと、由来は上にある通り山葡萄ですね。正確には熟した実の色です。普通のブドウとの違いは、昔から日本に自生している固有種で、実が小さいところでしょうか。ブルーベリーに近い見た目をしています。ワインの材料でもあります。色見本も赤紫がかった色であるため、ワインレッドにも近いですね。


 色から連想される言葉は以下の通りです。


「上品」「格式高い」「芳醇」「熟した」「メロウ」「アデやか」「シック」


 メロウの意味は英和辞典で引くと次のようになりました。


「豊潤」「(時代がかかって)柔らかでなめらか」「円熟した」「穏健」「落ち着いた」「肥えた」「ほろ酔い気分」「上機嫌になる」「陽気になる」


 ブドウの象徴に関しては、紫のパートに回します。今回はここまで。次回は果物・果実つながりで、りんご色の記事を投稿します。




 マルーン:英語。日本:えび茶色。フランス・イタリア:ボルドー。


 同じ色を各国で使いまわしていてややこしいですが。

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