自分がとても……。(二百文字お題小説)
お借りしたお題は「自分がとても……」です。
田守優子。私の親友。非常に独特な子だ。
ある日の朝早く、優子から携帯に連絡があった。
何事だろうと思い、慌てて通話を開始。
「自分がとてもバカだったと気づいて、朝から泣いちゃった」
鼻をすすりながら言ったので、心配になって理由を尋ねると、
「私、バスって全部前から乗るものだと思ってたの。でも、違っていたの。後ろから乗るバスもあったの……」
優子があまりにも落ち込んでいるので、私はかける言葉を思いつけなかった。
ということでした。