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因習村2

村はすでに暗闇に包まれている。


生贄の儀式が行われる村長の家に向かった田中だが、道中村人に出くわした。


コンパウンドボウを装備し、たった一人であたりを警戒している。


むしろいい鴨だ。




田中は足音を立てずに村人に近づくと、すぐさま村人の口をふさぐと、


首にナイフを突き刺した。村人は最初はじたばたと動いていたが


血が流れる生暖かい感触とともに静かになった。


田中は死体からコンパウンドボウと矢を奪うと、村長の家に向かった。




しかしすぐにまた警戒の村人に出くわした。今度は猟銃で武装している。


田中はコンパウンドボウの照準を村人に合わせ、弦を引くと一呼吸おいて


矢を放った。




射貫かれた村人はその場に倒れ伏す。田中は村人の死体を漁った。


「15連マガジンを装着した豊和M300か。お前にはもったいないな。


俺が貰っておこう」




田中はM300と弾薬を回収し先に進む。


しかしまるで村の住民を総動員したかのようにそこら中に村人が警戒しているため、


進むのに時間がかかった。しかも村人の大半が銃火器で武装している。


猟銃はともかく村人の中にはどこから引っ張り出したのか旧軍の三八式歩兵銃や


九九式短小銃を装備しているものまでいた。


そしてようやく村長の家の近くにたどり着いた。


しかしそこには簡易的な検問所のようなものが設置され、二人の村人が


警戒していた。武装は散弾銃に火炎瓶とダイナマイト。




「なあ、あれだけの鉄砲どっから持ってきたんだ?


機関銃まで見たぞ」




「太平洋戦争時の本土決戦用に村に隠していたものを戦後も爺様方が


隠していたんだと。にしても今回の儀式の警備はやりすぎじゃねえか?」




村人は相方に話しかけるが返事はない。




「おい聞いて…」




村人は相方のほうに振り替える。そこには、矢に射抜かれて壁にくし刺しに


された村人の死体があった。




「は?」




状況を呑み込めない村人に、田中が放った矢が襲い掛かった。




死んだ二人の村人から弾薬と火炎瓶、ダイナマイトを回収しついに


村長の家の正門前近くまでたどり着いた。


しかし村長の家は高度に要塞化されており、そこらじゅうに警備の村人がいる


上に、正門前には機関銃座まで設置されている。




「隠密は無理か。仕方ない…強行突破で行こう」




田中はそう呟いた。





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