6(説明あり)
「じゃあさ、そろそろ手伝ってもらってもいいかな?」
「あぁ、この2ヶ月で俺たちは倍以上強くなったと思う、それにしてもこの分身が嬢ちゃんたちの10分の1の強さというのもあれだな・・・・・まぁいい、それで俺とハルが嬢ちゃんたちのサポートをすればいいのか?」
「うん、私たちこの分身をここに置いとくから、冒険者になっていろいろな所に3人で行こうと思うんだ」
ステータスは10分の1だけど処理能力などは同じだからね、何かあった時は対応してくれるから。
「観光ということか・・・・・嬢ちゃんとメリちゃんは大丈夫かもしれないがミカちゃんは危ないと思うぜ」
「そのことについては大丈夫、メリの『変装』を使って姿を変えるから」
『変装』は自分や指定した相手の姿を変えられるスキルだ。
変えられた者が自分で戻せる(だがメニュー画面からになるので私とミカ以外だったらメリが戻さなくてはいけなくなる)。
「はぁ・・・・・俺でもスキルは1つしか持ってないんだがな・・・・・嬢ちゃんたちは何個スキルを持っているんだか・・・・・」
◇◇◇◇◇◇
「これで登録は終わったね」
今私たちは冒険者ギルドで3人の冒険者の登録をした。
私はヒーラーでミカが魔法使いでメリは剣士(短剣だけど)。
姿が違うので名前も変えて私はナノア、ミカはミサ、メリはメルにした。
「そうだね、これから何をしようか?」
「そこの3人、良かったら私とクエストに行かない?」
3人で何をしようか迷っている時にそう言ってきたのは赤い髪の少女だった。
◇◇◇◇◇◇
(どうする?これ私たちに言っているよね?)
そうミカはそう念話で言っていた。
(ん・・・・・冒険者のことはクラトスとハルに教えてもらおうと思ってたんだけどね・・・・・まぁいいんじゃない面白そうだし)
(私はナノハとミカに任せる)
「いいけど、何で私たちを誘ったの?」
「貴女たち、今登録したばかりの新人の冒険者よね?」
「うん、そうだよ」
「それだと冒険者で何をやればいいか分からないじゃない、だからEランクの私が教えてあげようと思って」
ありがたいけど一応ミカはBランクまでなったことがあるから基本のことは分かるんだけどな・・・・・まぁでもこれはこれで面白そうだから教えてもらおうかな?
「うん、じゃあお願いしようかな、ミサ(ミカ)とメル(メリ)もそれでいい?」
「いいよ」
「うん」
◇◇◇◇◇◇
「それでここがライルの道具屋という道具屋でいろいろ揃っているわ、基本的に回復薬を5個とナイフを1個常に持っといたほうがいいわ、後は戦うモンスターごとに揃えることね、今回は薬草の採取だけだから大丈夫だけど」
今私たちは薬草×10の採取のクエストをする為の準備をしている。
いろいろなことを聞いているがミカも成る程と小声で言っているのが聞こえる、まぁミカは回復魔法も使えるし『錬金』などでアイテムなどを作っていてそんな細かいことはやってなかったんだろうな。
◇◇◇◇◇◇
「じゃあ薬草採取もこんな所ね、じゃあ帰りましょう」
私たちはアイカ(Eランクの先輩)に薬草採取のコツなどを教えてもらった。
アイカはいろいろ私たちに教えてくれとても勉強になる。
「ブヒィィィ」
薬草採取を終わって帰ろうとしていると突然イノシシみたいのが突進してきた。
「その声はバッファロウ!貴女たち!早く逃げなさい、ここは私に任せなさい」
◇◇◇◇◇◇
(どうミカ、アイカはあのイノシシに勝てそう?)
(あのバッファロウはDランクの魔物でEランクのアイカには難しそうだね)
(じゃあ私が止めますか)
「『プロテクト』」
私は4人を覆うような透明な障壁を作った。
「ブヒィィィ!」
「これでこっちにはこれないね、じゃあメル(メリ)お願い」
「了解、『神速』」
そうすると私とミカしか見えない速さでバッファロウの所へ行き、一撃でバッファを倒した。
そして激しい逆風がきて私とミカは耐えられたがアイカは耐えられず吹き飛ばされて木に打つかって気を失った。
◇◇◇◇◇◇
ミカの家
「でもさ・・・・・あんな近くに普通Dランクの魔物って出るの?」
今私たちはミカの家にいる。
アイカは気を失っていたので冒険者ギルドに行って預けてきた。
「前はいなかったらしいんだよ、メリがここに来た時は出現する魔物は1ランク低かったらしいんだよね」
「じゃあ最近になってなんだね、何か理由があるのかな?」
「まだ公にしてはいないんだけど魔王が現れたらしいんだよ」
「もしかして魔王が現れると1ランク魔物の強さが上がるの?」
「うん、前に魔王が現れたのが500年前ぐらいだから大体の人は忘れてるけどね」
成る程・・・・・魔法王ミカだからいろいろな話を聞いているのか。
「じゃあ前の魔王はどうやって倒したの?」
「前は勇者が現れてその勇者が魔王を倒したそうだよ、でも今回は勇者が現れないんだよね、それが魔王が出現したことを公にしない理由なんだよね」
◇◇◇◇◇◇
錬金・・・・・物と物を合わせて新しい物ができる(組み合われによっては失敗することもある、2つ以上可能)。
インバリッド(魔法)・・・・・状態異常などを無効にする。
フェニックス・テンペスト(魔法)・・・・・風魔法の中で強力な魔法(MPの10分の1を消費する)。
誓約魔法(魔法)・・・・・どんなことがあった場合でもそのことについて話せなくする魔法。
分身・・・・・自分のステータスの10分の1の強さの自分を作り出す(自我がある)。
コピー(ナノハのスキル)・・・・・相手が最後に使ったスキルを自分で使うことができる。
付与・・・・・指定した相手に自分のスキル1つを使えるようにする(使用できる回数は1回)。
変装・・・・・自分や指定した相手の姿を変えることができる(解除は自分で出来る)。
プロテクト(魔法)・・・・・覆われている者への物理攻撃や攻撃魔法などを防ぐ(ある一定のダメージより上だと防げない)。
神速(特技)・・・・・素早く相手に物理攻撃する、5秒後に激しい逆風がくる。
◇◇◇◇◇◇
「成る程ね・・・・・じゃあ魔王の所へ行ってみる?」
「いいけど、ナノハは魔王のいる場所を知ってるの?」
「魔王城とか?」
「そうだよ、だけど大陸が違って、この世界には3つの大陸があるんだけど、1つ目はこの大陸で人族が住むロギラルカ大陸、2つ目は未知の大陸の新大陸、そして3つ目は魔王城がある魔大陸、でもその魔大陸はこの大陸より5倍ぐらい強いらしいよ、そして魔王城は魔大陸の北部にあるらしいよ」
「へぇ・・・・・この大陸だけじゃなかったんだね」
「まぁ魔大陸のことは知られてるけど、新大陸はSランクの冒険者や極一部の人たちしか知られていないよ」
「新大陸は極秘なんだ?」
「うん、私は魔法王だから教えてもらったけど、魔大陸は勇者やSランクの冒険者が行ったけど、新大陸には勇者だけしか行ってないんだけど勇者が「この大陸は無理だ」と言って断念したらしいんだよ」
「そんなに危険なんだ新大陸、楽しそうだね」
「いやいや、今は魔大陸だから」
「じゃあミカはOKということでメリは?」
「私もいいよ、ここより強い魔物とか楽しみ、この大陸の魔物は弱すぎてつまらないから」
あぁ・・・・・そういえばミカとメリでSランク対象の魔物と戦ったことがあるけど数分で終わったとか言ってたもんね・・・・・。
◇◇◇◇◇◇
ミカの家
「クラトスとハル、私たち魔大陸に行ってくるから」
「嬢ちゃんたち正気かよ、あそこはこの大陸の強さと全然違うらしいぞ・・・・・そう言ったがまぁ嬢ちゃんたちなら行けるか?」
「そうね私たちはナノハたちの10分の1の強さにも勝てないものね」
「ダンジョンでの特訓はいつでもやっていいよ、前にも言ったけど分身たちは置いとくからね、それにクラトスとハルが7層のボスの部屋まで行ったら迎えに行ってと言っとくから、でも他の冒険者が7層に到着したら終わりだからね?」
「おぉ分かった、ありがたいぜ」
「ありがとう、ナノハ」
◇◇◇◇◇◇
魔王城
「ミリルさま報告です、四天王1人ラグさまがAランクの魔物たちをロギラルカ大陸のノール王国へ100体向かわせたようです」
「何をやっているんだラグは・・・・・まぁあやつは脳筋だからな・・・・・ノール王国への攻撃は中止だ、中止」
「それが・・・・・その100体は消滅してしまったようで・・・・・」
「なんだと!」
「その時の映像はこれです」
そうすると映像が映し出された。
「これは・・・・・ナノハ・・・・・お前もこの世界に来てたのか」
◇◇◇◇◇◇
「じゃあ出発しますか」
「いやいや、ナノハ簡単に行けるとこじゃないから準備して明日行ったほうがいいよ」
「そうなの?」
「うん、魔大陸の南部の浜辺まではフライで飛べるけどそこからは歩きになるから」
「え?歩いていくの?」
「うん、南部の浜辺以外はフライが使えないんだよ」
「南部の浜辺からは魔法は使えないの?」
「そんなんだよね、魔大陸は魔法が使えないんだよ、特技やスキルは使えるけど、ある程度は私とナノハは戦えると思うけどメリ頼りになるかもね」
「まぁこの大陸の5倍ぐらいの強さなんだから大丈夫じゃない?魔王以外は」
◇◇◇◇◇◇
「ちょっと試したいことがあるんだけどやっていいかな?」
私たちはご飯を食べ、お風呂を済ませた後リビングで集まって3人で会話していた。
「何かあったの?」
「いや・・・・・そういえば私のスキルに『ハウス』ってスキルあったじゃん」
「あぁ・・・・・あれ、でもあれって自分のホームじゃないと使えなかったじゃん、この世界には自分のホームなんてないから使えないんじゃなかったの?」
「いや・・・・・まだ使えるか試してなかったんだよね、ここで使っていい?」
「まぁ出来たとしても扉が現れるだけだから大丈夫だけど」
「じゃあ試すね、『ハウス』」
そうすると扉が現れた。
「出来ちゃったw」
「おぉ、ファーナシスタのままのスキルなら日本食が食べられる!」