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「それで私は何をすればいいのだ?」



そうアカ(少女ドラゴン)は私たちに聞いてきた。



「そうだねユラリア王国に戻りたいから・・・・・ミカ、アカに1時的に『ワープ』の権限与えるけどいい?」



「うん、いいよ、それに何かあったらメリが何とかしてくれるよ、メリは1対1のエキスパートだからね」



「任して」



「じゃあアカに権限を与えて、ワグーズ共和国に戻りますか」



◇◇◇◇◇◇



9層



「ほう、ここがダンジョンの9層か・・・・・ただ広いだけじゃのぅ」



「これから段々作っていくからひとまずそこで待機してて、私たちはそこの階段から10層に行ってるから」



「分かった」



◇◇◇◇◇◇



10層



「それでどうやってダンジョンを作るの?」



「まず、10層に設置したダンジョンのコアに触れます」



そう言ってミカは10層に設置してあるダンジョンのコアに触れた。

そうすると画面が現れた。



「ここにいろいろ設定するんだよ、ファーナシスタのやり方に似ているから分かりやすいんじゃないかな?」



「うん、ゲームエンジンを操作しているみたいだね」



「まぁそういうことかな、まぁいろいろな設定を3人で考えていこう」



「うん、そうだね、それで気になったんだけど1層って何かやるの?人はいなかったけどお店とか屋台があるけど」



「うん、協力する代わりに王様がダンジョン市を1層で作るように頼まれたんだよ、だから実質2層~9層なんだよね、ダンジョンは」



ダンジョン市とはダンジョンが出来た所の周りで店などが集まった場所である。

ダンジョン市はいつの間にか出来る所であるのだが今回は王様が先に作ったのだろう。

成る程、王様に胃薬は必要なさそうだね。



◇◇◇◇◇◇



とある冒険者side 2層目



「ここがワグーズ共和国のダンジョンか・・・・・思ったより簡単そうだな」



「クラトス、気を付けなさいよ、トラップは今の所ないけど魔物は出現するから」



「あぁ、分かっている」



俺とハルは今噂のワグーズ共和国のダンジョンの2層にいる。

なぜ噂になっているかというとこのワグーズ共和国のダンジョンでは死んでも1層目で生き返るようになっているからだ。



「そういえばこのダンジョンは3層目までは易しいが4層目からはかなり特殊になるらしいな」



「えぇ、まだ6層目までしか話はでてないけど、4層目では味がなくなり、5層目では体の感覚などがなくなり、6層目では匂いがなくなるらしいわ」



「そういう話だったな、じゃあさっさと4層目まで行くか」



◇◇◇◇◇◇



「いやいやナノハ、このダンジョンの設定はやりすぎじゃない?もう3ヶ月は過ぎたけど大体の冒険者の人5層目~6層目で死んじゃってるよ」



「そうかな?」



「そうだよ、4層目からは味覚、触覚、嗅覚、聴覚、視覚がだんだんなくなるのって攻略無理だよ、それに9層目にいるアカもまだかまだかって10層目にきて愚痴ってるじゃん」



「まぁだんだん魔物の強さも上がるうえに5感もだんだんなくなっていったら難しいか・・・・・でも強かったら7層のボスまではいける計算なんだよね・・・・・」



「まぁ8層は5感全てがなくなるから難しいというより無理だよね普通の人では」



「でもモニター見てよ、あの2人、7層のボスまでいきそうじゃん、私7層のボスとして行ってくるね」



モニターとは2層目~9層目まで全てが見える画面だ。

画面は8つある。



「ちょっとナノハ!」



◇◇◇◇◇◇



「こんにちは」



私は7層目のボスまで来た2人にそう言った。

だがその2人は無言で私を見つめるだけだった。

そういえば聴覚失ってたんだった、この2人の5感じゃなくて4感を戻そう。

私は画面(10層じゃなくてもダンジョンマスター(私とミカとメリ)はどの層でも自由に設定出来るようにした)から2人の4感を戻した。



「これで聞こえるようになったかな?こんにちは」



「全て戻ったな・・・・・お前は7層のボスで合っているか?」



男性の冒険者?がそう話しかけてきた。



「私はダンジョンマスターの1人かな?、ここのボスエリアに1番初めて来た人に会おうと思ってたんだ」



「それはどういうことだ?」



「いや、ここに来れたっていうことは結構強い冒険者さんたちなんでしょ?」



「あぁ、俺たちはAランクの冒険者だ」



AランクっていうことはSランクの前ということだね。

ミカから聞いたけどSランクは英雄でAランクはエキスパートだったな。



「成る程、だったら私を7層のボスとして戦ってみない?」



「確か、お前はダンジョンマスターだったよな」



「そうだよ」



「だったら俺たちはここのボスを倒して宝箱が貰えなくなるということだ、それでは俺たちがお前と戦うメリットがないのだが?」



宝箱というのは2層~9層までのボスエリアのボスを倒すと出現する(ダンジョンがオープンする前に王様から皆へ説明があった)、その宝箱の中身はミカが『錬金』で作ったアイテムだ。

そういえば武器も作ってたな。



「じゃあ私は攻撃はしないから、それで私に攻撃を当てられたらこれあげる」



私は魔水晶をアイテムボックスから取り出した。

ミカとメリから聞いたがここでは魔水晶は魔石の上位版でSランクの討伐対象の魔物などからしか手に入れられない、まぁミカは『錬金』でBランク討伐対象の魔物の魔石×8で魔水晶を作ってたが。



◇◇◇◇◇◇



「それは魔水晶じゃないか、本当にいいのか?」



「うん、本当は9層のボスを倒したら貰えるやつなんだけどね、今回は特別だよ」



「ハルも大丈夫か?」



「えぇ・・・・・クラトス、あれは本物よ、王国で見たことがあるわ」



そう小声でクラトスにハルが言っている。



「じゃあ準備は大丈夫?」



「あぁ」



「えぇ」



◇◇◇◇◇◇



「何で攻撃が弾かれてるんだ」



「私の魔法もよ」



クラトスは剣を振って攻撃しようとするが私の少し手前で剣が弾かれ、ハルの魔法は私の少し手前で消滅している。



「どう、諦めた?」



「何で攻撃が届かないんだ?」



「Aランクの方にいうのはあれなんだけど私への物理攻撃や攻撃魔法はある一定のダメージを与えられないと無効化されるんだよ」



「なる程な、俺たちはこれでもAランクの中でも上位に入る実力があるんだがな」



「そう言われると自信がなくなってくるわ」



2人とも、凄くガッカリしている。

まぁSランクはこの大陸で3人しかいないってミカ言ってたしな。

その下のAランクの冒険者の上位の2人が全く攻撃が届かないんじゃあね。



「じゃあさ私の所で特訓してみる?そうすれば強くなれると思うよ?」



「それは本当か!」



「いいの?」



「その代わり条件があるけど」



◇◇◇◇◇◇



10層



「画面で見てたけど、それで連れてきちゃったわけ?」



私はクラトスとハルを10層に連れてきた。



「うん、でも誓約魔法を使ったから私たちのことは話せないよ」



誓約魔法とはどんなことがあった場合でもそのことについて話せなくする魔法で私が来るまではミカしか使えない魔法だった。

内容は私たちの正体を知っていない者には話してはいけないだ。



「それにしてもびっくりしたぜ、嬢ちゃんが誓約魔法なんて使えたんだからな」



「嬢ちゃんいうな、ナノハと呼べ」



「それにしてもここにミカ様がいるとは思いませんでした」



そうハルが言った。



「いや、別に言葉を崩して大丈夫だよ」



「分かりました、ミカさん」



「さんもいらないよ」



「はい、ミカ」



「うん、それでいいよ、それでナノハ特訓って何をするの?」



◇◇◇◇◇◇



「そうだね・・・・・まずはメリのスキル『分身』と戦ってもらおうかな、メリもいい?」



『分身』は自分のステータスの10分の1の自分を作り出すスキルだ。

ミカから聞いた話ではこの世界では10万人に1ぐらいがスキルを1つ持っているらしい。

またこの世界で数10人がスキルを2個持っているらしい、そして2つスキルを持っている中からSランクの冒険者が選ばれることが多いらしい。



「いいけど、分身は2人でいいの?」



「いや1人でいいや、前やってた私の『コピー』と『付与』を使って私とミカの分身も作るから」



私のスキルの『コピー』は相手のスキルをコピー出来るスキルで複数のスキルはコピー出来ない、また解除しないと他のスキルをコピー出来ない。




『付与』とは私のスキルの1つを選んだ相手に使えるようにするスキルで、この場合ミカを選んで『コピー』で真似した『分身』を使えるようにした。



「分かった」



◇◇◇◇◇◇



「どう?」



「あぁやっとこの分身たちとまともに戦えるようになってきた」



「えぇ、最初のことは分身たちともまともに戦えてなかったからね」



2ヶ月が過ぎてクラトスとハルはまともに分身たちと戦えるようになってきた。

クラトスとハルは1週間に1回のペースでダンジョンから出て、また中に入るを繰り返していた(だいたい1層を攻略するのに慣れてても半日から1日かかるらしい)。

最初は出ていってから4日ぐらいかかっていたが今では1日で7層のボスの所まで来ている(他の冒険者は6層止まり)。


6層のボス強すぎたかな?

クラトスとハルも初めて6層のボスに挑んだ時はやっと倒したとか言ってたからな。



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