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「へぇ、この世界には冒険者ギルドとかあるんだ」



「うん、私も最初は冒険者だったんだけどさ、魔法王ミカになって」



「それってさ2つ名だよね?」



冒険者の2つ名が魔法王ってつけられたのか?



「私も最初はそう思ったんだけど、これが正真正銘の職業なんだよね、その職業の説明としてはこのワグーズ共和国の守護する者だってさ」



ワグーズ共和国を守るって職業じゃなくない?



「それって職業と言っていいのかな?役割みたいなものだよね?、でも納得したよ、それでは動けないね」



「まぁね、不自由な生活はしてないんだけどさ、あまり移動が出来なくて困ってたんだよ」



「もしかして『占い』使ったの?」



ファーナシスタ(ゲームの名前)では魔法の他にスキルがありスキルは最大で8つ所有できる。

ミカの『占い』は10文字以内でその質問したことを答えてくれるスキルだ。

なので長い質問だと答えられない。

でも結構お世話になったな、クールタイムが1日でゲームの中で1番長かったけど。



「うん、でも発動してから2ヶ月間のクールタイムがあるし文字が10文字以内だからあまり役に立たないよ、ナノハを占った時は『ワグーズ.光り有り』だったよ、いつって占ったら『4051.5.4』だった」



この世界ではクールタイムが2ヶ月ですか・・・・・。

この世界は前の世界の暦と似ている?



「今って5月4日っていうこと?」



「うん、前の世界と似ているよね、だけど今は4051年なんだよ」



「もしかして未来?」



「違うと思うよ、それだったら私たちゲームのアバターっておかしいじゃん」



「そうだよね」



「あ・・・・・忘れてた、これあげる」



私はミカから少し重い袋を渡された。



「これ何?」



「この袋には銀貨10枚と金貨3枚入ってるから」



「銀貨?金貨?」



「うん、銅貨1枚で10円くらいで銀貨だと1000円、金貨だと10万と思って、普通宿屋だと1泊で銀貨1~2枚かな」



「了解、銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚っていうことね」



「そうだね、だから大きな買い物の時に金貨を使ってね」



「はーい、ありがとうね」



◇◇◇◇◇◇



「それじゃあ冒険者ギルドに行ってくるね」



「うん、気をつけてね」



◇◇◇◇◇◇



「ここが冒険者ギルドか・・・・・」



看板には冒険者ギルドと書かれていた。



「じゃあ入るか」



◇◇◇◇◇◇



「あの・・・・・すみません」



私は受付にいる受付嬢に話しかけた。



「はーい、ご依頼の方でしょうか?」



「一応冒険者登録に来たんですけど、これ見せた方がいいってミカ言ってたな」



そして私はミカからもらったペンダントを見せた。



「このペンダントは!ギルドマスターを呼んでいますので少々お待ち下さい」



そう言って奥の方へ走っていった。



◇◇◇◇◇◇



「私がこの冒険者ギルドのギルドマスターのラダだが、冒険者登録をしようとしていたんだな?」



今私はギルドマスター室にいる。



「そうですけど、なんか大袈裟ですね」



「いやいや、そのペンダントは重要人物しか持っていないから大袈裟ではないよ、それで何故冒険者ギルドに登録しようと思ったのかな?」



「え・・・・・ミカが冒険者カードを作っとくといいって」



多分冒険者ギルドの話をミカがしたっていうことはもう冒険者ギルドに話を通していると思うからこう言った方がいいか。

いろいろ説明するとかえって変な方向に話が進むことあるからね。



「なるほど・・・・・ミカというのは魔法王ミカ様で間違いないかね?」



やっぱり話を通してありそうだね、まぁミカだったらそうしているよね。



「うん、そうだけど」



「なるほど分かった、ギルドカードを作ってくるので少しここで待っててくれ」



◇◇◇◇◇◇



「あれだったら別に別室で説明しなくて良かったのに」



今私は、冒険者ギルドを出て外を歩いている。

別室で説明されたことは依頼の受け方やランクなどのことだった。

ギルドカードについてはナノハという名前と賢者とDランクというのが記されている。

賢者とは魔法と回復魔法をどっちも使える者のようだ。

ランクにはSランクからFランクまであって今回は重要人物なのでDランクになったそうだ、分からないけど。



◇◇◇◇◇◇



(終わった?)



突然ミカの声がした、あ・・・・・これは『念話』だ。

念話は約10kmの範囲で使える電話みたいなものだ、まぁ魔力は使うけど。



(お、ミカ何かあった?)



(うん、いつ出発するの?)



(これからすぐに行こうと思ってたけど)



(じゃあやっぱり出発は明日にして、今日は私の家に泊まらない?いろいろ話したいこともあるし)



(別にいいけど、そこの家は2人で寝れるの?)



(片付ければ寝れるよ、だけどせっかくナノハと一緒だし仮の家に泊まりにいくよ)



(仮の家?)



(うん、最初はそっちに住んでいたけど、落ち着かないからこっちの家に住んでいるんだ) 



そういえばユアがそんなこと言っていたな。



(じゃあ私の家に来てね)



(分かったよ)



そして私はあのボロい家に向かった。



◇◇◇◇◇◇



「ここがミカの仮の家か・・・・・というよりこっちが本当の家であっちが仮の家に見えるんだけど」



今私とミカは仮の家の目の前にいた。



「だってここ3階建てで落ち着かなくてし、大きすぎて1人でいると寂しいし」



「じゃあここに一緒に住む?」



「いいの!」



「うん、宿屋生活しようと思ってたけど1人で寂しいなら」



「ありがとう!、じゃああっちの家解約してこっちに住もうかな、あ・・・・・そういえばお昼まだでしょ?」



「うん、この世界にきて食べ物はまだ食べてないけど今お昼ぐらい?」



「そうだね・・・・・お昼をすぎて1時32分かな?この世界には時計がなくてね」



「じゃあどうやってこの世界では時間を計ってるの?」



「この世界は日時計かな、正確な時間はメニュー画面を見れば分かるよ」



◇◇◇◇◇◇



「この世界は日時計か・・・・・それでメニュー画面って?」



「『メニュー画面オープン』ってメニュー画面をイメージしながら言ってみて」



「『メニュー画面オープン』」



そうすると私がイメージした通りのメニュー画面が出てきた。



「これって魔法なの?『ステータス』みたいなものかな?」



あの時『メニュー画面』って言っても何も起こらなかったんだよね、『メニュー画面オープン』とは・・・・・。



「どうかな?『メニュー画面オープン』っていう魔法はこの世界で聞いたことないし前の世界で使ってたメニュー画面だと思う、あとそのメニュー画面は相手からは見えないから」



「分かったよ、でもこれ便利だねアイテムボックスがあって荷物運び放題だよ」



メニュー画面には前使っていたアイテムボックスという無限に物などが入る機能があった。

前の世界だと選択すると瞬時に消えていたけどこっちではどうなのかな?

ミカに後で聞こう。



「そうだよね、でもアイテムボックスのことはこの世界の人たちには言わないほうがいいよ」



「何で?」



「この世界ではアイテムボックスがなくてアイテム袋があるんだけど、アイテム袋は値段が高くて入る上限があるんだよ」



「アイテムボックスは無限に入るからね、それは言わないほうがいいね、そのアイテム袋ってどのくらい高いの?」



「安いので金貨10枚ぐらいかな?高いので白銀貨1枚のやつもあるよ」



「白銀貨?金貨より上なやつ?」



「そうだね、金貨100枚で白銀貨1枚かな、だけど普通は白銀貨なんて滅多に使わないからね」



「まぁそれだと使わなそうだよね、白銀貨より上はないよね?」



「うん、白銀貨より上は聞いたことがないかな」



◇◇◇◇◇◇



「ここ広くてキレイでいいね」



私とミカは家の中に入った。



「まぁそうなんだけど、1人だと落ち着かなかったんだよ」



「うん、入ってみて分かったけど、1人だと落ち着かないね」



「でしょ!、だけどここ水洗トイレなんだよ、後お風呂もあるし」



「え、トイレって水洗トイレじゃないの?」



「そうなんだよ、この世界では汲み取りぼっとんトイレが一般なんだよ」



「そうなんだ、それでお風呂って普通1軒に1据えじゃないの?」



「そうなんだよ、この世界でお風呂は銭湯みたいな所でお金を払ってみんなで入るんだよ」



「ぼっとんトイレが一般だったらお風呂汚くならない?」



「うん、男の方のお風呂場は汚いと言ってたよ、女の方のお風呂場はまぁ我慢できるぐらいかな」



「入ったことあるの?」



「まぁ1年もこの世界にいるからね」



「そっか・・・・・お疲れ様です」



「でもだんだんこっちの世界に慣れてくるよ・・・・・」



◇◇◇◇◇◇



「え・・・・・じゃあナノハは賢者になったの?」



「うん、なんか魔法と回復魔法どっちも使えますと言ったらそうなった」



今私とミカは寝室で一緒に寝ている。



「賢者ってなかなかいないんだよ、普通は攻撃魔法だけか回復魔法だけだから、それで賢者は国に1人いればいいぐらいだね」



「それじゃあ私、危ないじゃん」



「まぁだから3つあるうちの1つのペンダントをナノハに渡したんだよ」



「後2つは?」



「1つは私のでもう1つはあの手紙に入っているよ」



「あぁあの手紙ね、だから私にこれを頼んだのか」



「うん、普通の人には渡せないからね、何か起きたら大変だから」




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