始まりの日
初めての投稿なのでよろしくです…。
これから頑張って行きけたら幸いです
「ああ・・・憂鬱だ・・・俺の青春時代はこんな薄暗い部屋の中で終わってしまうのか・・・。」
窓を見て呟くのは少年ジーク・ハイレン(17歳)。
「はーい、ジーク君あなたの青春がどんなカビの生えたような青春でも何でも先生はどうでもいいですけどぉ・・・ちゃんと先生の話は聞いてくださいね(笑)。」
「せーんーせーいー、俺の青春はこんなんじゃいけないんすよー、もっとこうこの空に飛び出すようなすばらしい青春が・・・」
ジークがその言葉を言い切ろうとしたその時教室の前のほうから『ピシッ』という何か弾ける様な音がし、ジークの頭に何か白くて硬いものがぶち当たり砕けた。そして後ろの席の机に仰向けに倒れた、これをやった犯人は先からジークの相手をしていた教師、二コル・セイン。
「ジーク君、これ以上授業妨害するならジーク君のお望みどうりその窓から羽ばたかせるわよ。」
ニコルは口元は笑っているが目が笑っていない。そして手には二発目のチョークが握られている。
もちろんただ単に投げられたチョークがここまでの破壊力もとい粉砕力を発揮するわけが無い。
ニコルの二発目のチョークにそのたねが仕掛けられていた、チョークの尻の面に小さな三角形の紋章がえがかれていた、そしてニコルの手の平にも同じ紋章がえがかれている。
「うあああああ・・・ああ頭がわれう・・・」
ジークが頭を両手で押さえながら転げまわる。
「みんなぁーよーく見ていてくださいねぇ・・こうやってぇ・・」
笑顔で教室の生徒に話しながらチョークをジークに向ける、そしてチョークの紋章と手の紋章が灰色に光りだしそした・・・。
「いつつつつつ・・先生・・・これは体罰になるのではあぁ!!!」
二発目が起き上がったジークの頭にチョークが再び牙を向いた。
「みなさーん、これは『磁』のエレメントです、一見物を引き寄せる事しかできないようなエレメントでも発動の仕方次第では爆発的な破壊力を発揮しまーす」
「はーい」
クラスメイトの素直な返事がクラスに響き渡る、もちろんみんなチョークに恐怖しての事なのだが・・・。『キーンコーンカーンコーン』
授業終了のチャイムが鳴り響く、授業が終わった。
「はーいじゃあみなさんー今日の授業内容ちゃんと復習しておいてくださいね~」
ニコルは笑いながら手を振り教室を後にした。
そして教室が徐々ににぎやかになる、だがジークはまだ、仰向けのままだった。
別にまだ頭が痛い訳では無い、いや・・少しまだ痛いが。
「いたたたたたた・・・・たく・・・本当にメチャクチャナ学校だよな。」
そう言って頭を抑えていた手を机からブランとたらした。
軍事戦闘訓練魔道専門学校・・・みんなからは親しみを込めてか『マ校』と呼ばれている。
この学校の目的は対星霊人員作成期間だ、その目的は戦力の育成、そして俺たち学生は16歳の時に魔術印の適合力を測定し力を持っていればめでたくこの『マ校』に入学と言う訳だ。
そして入学後エレメンタルの属性識別が行われる、そのエレメンタルとはこの世の中に存在する部質全てに宿っている、そして俺たち『魔銃師』はその自分に適合したエレメンタルの力を魔術印を介して対星霊専用銃『聖杯』から発動させ操る・・・。まあさっきニコル先生がやっていた様に直接発動させる事もできるのだが、さっきニコル先生がやっていたあれもそれだ、あれは『磁』のエレメントだ、手の魔術印をS極にあのホワイトマグナムの尻にもS極をそしてその反発した勢いでジークに向かってはなったのだ、よってあの破壊力が生まれる・・・教室一の凶悪性を有している。
そして・・俺のエレメントは・・・『重力』のエレメントのみ・・・このエレメントの保持者が少ない上扱いが難しい。……どう扱えってんだ・・・。
みんなは少なくとも二、三個持っているのに。
まあいわゆる俺は落ちこぼれの部類に入る。
てなわけで俺はこの学校が、
「大嫌いだああああああああああああ!!」
クラス中にジークの雄叫び(おたけび)がこだまする…。
クラスが一瞬だが静まり返る、だが一瞬のことだった、すぐにみんな自分の話に戻る。
そして、ジークの仰向けの状態ので天井を見上げていると顔にベチョ…と何か冷たくて嫌な感触の物がおおいかぶさった、「おお、悪いなジーク、俺のケロちゃんがお前の顔にお邪魔しているようだ。」
ひょい、とジークの顔からケロちゃんもとい殿様蛙様がひょいっと持ち上げられた。そして視界が蛙の腹から今度は金髪の少年の顔で一杯になった。
「よう!今日も見事に食らったなぁははは!」
この青年、ギン・アレンス、は一様ジークの友人である、彼との付き合いは幼少時代からの付き合いで言わば腐れ縁と言う奴だ。
「ん?何だ?その不服そうな顔は…?」
「ギン・・・一つ聞いていいか?」
「何だ?何でも聞いてくれよ俺たち親友だろ?」
「ん・・・じゃあ俺が好きなものは?」
「何だ?こんな事聞いて・・・?答えは・・・かわいい小動物だ!」
「いかにも・・・じゃあ俺が嫌いなものは?」
「ん・・・?ああ、わかったぜぇ?ジークお前が嫌いなものはカエルか!だからって暴力ぼはあぁぁぁ!!!」
ギンの必死の静止も虚しくジークの右手がギンに襲い掛かった。
『ドガンガッシャドンガン・・・・』
「わかっているのに何故やった?」
ニコリと笑い拳を握りながら歩み寄ってくるジーク、恐れながら後ずさるギン。
「ちょちょちょちょ!!待て!ジーク!?これは遊びだ!ふとした出来心だ!人には許すことも必要なんだぜ!?
これくらいの事許せなくて!!」
「ギン君~一発でいいんだよ~僕は~それで満足するんだよぉ~ちょっとだけ(笑)」
「ちょっとゲームやらせて、みたいな言い方すんなよ!」
そんなギンの訴えも虚しくジークはギンの目の前にたたずみ、拳を振り上げた。
死を覚悟するしかなかった、あっ涙が・・・。
そしてギンの意味不明な言葉を発する。
「ニコル先生!大好きでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「終わりだああああああ!!!!!!」
ジークがとどめをさそうとしたその時、『ピンポンパンポーン』・・・校内放送のチャイムが鳴り響いた。
そしてそのマイクを取っていたのはニコルだった。
だがいつものほんわかしたしゃべり方ではない、なにか危機迫る感じだ。
その様子にクラス中が静まり返りニコルの言葉に耳を傾ける、もちろんギンとジークも例外ではない。
マイクに職員室の慌ただしい音と共にニコルの放送が聞こえだした。
「みなさん落ち着いて聞いてください、たった今この街ヴェルディス、東口より星霊の大群の侵入を確認しました!、霊危3~5の水属性霊と確認!!1,2年の魔銃師は[鍛錬用魔銃]を殺傷力レベルを最大値まで引き上げて街中での警護および4,5年[聖杯魔銃師]が侵入を許した低級星霊の駆除に当たってください!!そして察していると思いますが4,5年の魔銃師は聖杯装備し最前線で事態の鎮圧をすみやかに完了してください!、みなさん!これは訓練ではありません!!少しの油断は死を招きます!皆さん、絶対に生きて帰ってきてください!」
『ぷつん・・』
放送が切れた・・・そして静けさが無くなりクラス中で不安の声が漏れ出す、まずこのクラスで不安を感じてないものはいないと思われた、しかし違った。ジーク、彼の前に崩れ落ちていたギン、彼だけは違った・・・。
彼は静かに立ち上がると教室の出口に向かいそして立ち止りこう言った。
「おい・・・俺たちの使命は何だ・・・今ここで何もせず星霊達の好きにさせ、みんなの命を見殺しにすることか!、否!!断じて否である!!今俺たちにできる事、それは街の人を守り、そしてみんなで生きて帰る事だろ!!だから俺は行く!守るために、そして・・・生きるために!!」
そしてギンは教室を後にした、そしてその演説に影響されたものが続々と教室を出て行く。
そんな中最後まで教室に残っている人物がいた、ジーク・ハイレンだ・・・・。
彼は知っていた、ギンが何故あそこまでやる気に満ちていたのか。
絶対ニコル先生の言葉が関係していると言う事を、いや、むしろニコルだからこそあそこまで燃えていたのだろう、だからしゃくだったのだ、奴の言葉に賛同する様に教室を出るのが・・・。
そしてジークは皆より一足遅く教室を出る時こう呟いた。
「演説の達人って早く死ぬって言うけど・・・あいつは今すぐ死んでくれないかな・・・」
面白いと思ったならまた続きを見てください。
つまらないど思ったならごめんなさい。